ed therapy(ロサンゼルスの教育療法士)

LAで心理学の学士号、特別支援教育学、教育療法専攻の修士号取得。教育療法士協会(AET…

ed therapy(ロサンゼルスの教育療法士)

LAで心理学の学士号、特別支援教育学、教育療法専攻の修士号取得。教育療法士協会(AET)の教育療法士専門家会員。学習障害(LD)・自閉症スペクトラム(ASD)・注意欠如多動症・障害(ADHD)など特別なニーズを持った子供や、特殊な環境で育った子供に個人指導を行う。

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    • 発達障がいの隠し方

      学校生活や友達に馴染むために、子供自身が無意識に障がいを隠すことがあります。 例えば、コミュニケーションが苦手な子供が、周りに馴染むために 他の生徒の言葉遣いや口癖を真似したり、服装や振る舞いを真似することがあります。 また子供自身が「友達」「友情」の概念を理解しておらず、 「一緒にいること」「同じ空間にいること」=「友達」という認識で 子供に「お友達はいる?」と質問すると「たくさんいる」「●●ちゃんと●●くん」などと 回答することもよくあります。 よく子供とその友達を観

      • 家族のサポート

        幸いなことに、普段からたくさんの保護者の方から、お子様の教育についてご相談を受けます。現地校とのやり取りや学校選び、進路や習い事、兄弟関係についてなど、ご相談内容は様々ですが、一番多いのは「自分から勉強しない」、「勉強する習慣がない」というお悩みです。 そのような場合、ご家庭の環境やお子様と家族のスケジュール、学校・家庭でのご様子、習い事に対する態度など、全般的にじっくりお話を聞いてご相談に乗ります。その際にいつも感じることは、ご家族のサポートがあるかないかが大きく影響する

        • アセスメントの種類

          一口に「アセスメント」といっても、その目的や評価方法、テスト方法などによって種類が異なります。 アセスメントを受ける時は、まずその目的を考えてみてください。 <目的> ・学校や市町区村などから、サービスを受けるための資格を確認する ・勉強につまづいている理由を特定する ・全般的に学習能力を診断する ・同じ年齢の子供と能力を比較する ・自分に合った勉強方法を探す ・自己反省、自己認識をする、など その他、下記のことを考慮してみてください。 ・いつまでに結果が必要か ・予算

          教育療法と宿題

          ある日のセッション、お母様から明日までに提出の宿題があり、わからない点があるのでお子様と一緒にやって欲しいと頼まれました。お子様もとても困っている様子でしたので、私は一緒に宿題を始め、何とかセッション時間内に終わらせました。 実はそのセッションには、別の指導内容を準備していました。ですが、宿題が明日提出ということと、お子様もお母様も、その宿題に関してとてもストレスを感じていたため、その状態で別の指導内容を進めても宿題の事が頭から離れないだろうと判断し、宿題をすることにしまし

          教育療法士によるコンサルテーション

          教育療法士へのご相談内容は、多岐に渡ります。 具体的な相談例は、下記の通りです。 ・文章読解が苦手で困っている ・作文が苦手で困っている ・友達や学校での人間関係に悩んでいる ・子供の個性を伸ばす方法がわからない ・子供との接し方がわからない ・親の海外転勤が決まり、子供の教育について悩んでいる ・家庭教育に悩んでいる ・帰国子女で悩んでいる ・コミュニケーション力を伸ばしたい ・ソーシャルスキルを教えて欲しい ・子供の問題行動に悩んでいる ・集中できない、多動性がある

          教育療法士によるコンサルテーション

          教育療法の対象年齢

          教育療法の対象年齢は、大体小学校1年生くらいから大人までです。高校生、大学生になってから初めて教育療法のサービスを知ったり、自分にサポートが必要であることを自覚するケースもあります。中には、人の何倍もの努力や周りの親や友人の手厚いサポートにより、今まで何とかなってきた問題が、高校生、大学生になって手に負えなくなり、専門家に相談するケースもあります。 教育療法は学校や学習塾と異なり、年齢や学年は関係なく、個人に合わせて指導計画を立てるため、指導する科目や学習スキル、内容もフレ

          教育療法士の経験

          教育療法士になるには、関連分野で修士号を取得するか、修士号に相当する職務経験が必要です。私がアメリカで出会った教育療法士のバックグラウンドも様々でした。ある方は公立小学校で特別支援学級の教師やLearning Centerの教師で、ある方は心理カウンセラー、またある方は言語聴覚療法士でした。 それぞれが学校やクリニックなどで得た経験を生かし、独立して会社を始めたり、友人とビジネスをしたりしています。教育療法士として学校に努め続ける人もいますが、そのほとんどは自宅の一室を小さ

          間が怖い?待つことの大切さ

          私はセッション中、お子様の自主性や考える力を育てるために、あえて知らないふり、わからないふりをすることがあります。 「さっきの答えは何だったかなぁ?」 「どうして上手くいかないんだろう?」 「どうしたら良いと思う?」 「今日はどんなことをしたの?」 お子様にこのような質問を投げかける時、そのお子様ではなく、近くにいる年上の兄弟や保護者の方が代わりに答えてしまうことがあります。 「今日は●●したんだよね。」 「●●だよー!」 「●●が間違ってるんだよね。」 ほ

          ソーシャルスキル・生活スキルの教材

          発達障がいを持つ子供用にソーシャルスキルや生活スキルの教材はたくさんあります。 ソーシャルスキルは、その名の通り、人とのコミュニケーションや社会でのマナーのスキルで、 生活スキル(もしくはライフスキル)は、生活に必要なスキルです。 通常、障がいを持たない子供は、ソーシャルスキル、生活スキルの教材に 触れる機会はなかなかないと思いますが、私はこれらの教材は誰に取っても役立つものだと考えます。 生活スキルは、特に独り立ちをする時に大切になるので、高校生から大人になる頃に 集中

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          女の子の発達障がいは見つかりづらい

          発達障がいが診断される流れとしては、 保護者の方が専門家に相談する 担任の先生や学校の先生から診断を勧められる 小児科医から診断を勧められる などが一般的です。 症状が分かりやすく顕著であればあるほど、発達障がいが見つかりやすいのですが、 中には症状が外から見ても分かりづらく 本人も自分が感じているやりづらやさや症状を言葉として表現できない場合は 大人になっても見つからない場合があります。 アメリカでよくある例は、授業中大きな声を出す、周りの生徒の邪魔をするなど 目

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          教育療法のサービスの流れ

          今回は教育療法の実際のサービスの流れについてご説明します。 1. お問い合わせ ウェブサイトやアメリカ教育療法士協会のディレクトリ、他の専門家や学校の先生、他のクライアントなどからのご紹介をきっかけにサービスを知り、お問い合わせを頂きます。特に紹介状がなくても、お問い合わせ頂けます。 2. 初回コンサルテーション ほとんどの教育療法士は、初回の1時間を無料でコンサルテーションします。クライアントのご希望や抱えている問題、年齢、障がい・症候群、お住まいの場所など、基本情報を

          バイリンガルを育てるということ

          私は普段ロサンゼルスで活動をしているため、ロサンゼルス周辺にお住まいの日本人の方によくお会いします。日本では、「英語の先生はネイティヴの方が良い!」という方が多いのではないかと思いますが、ロサンゼルスでは母国語である日本語と第二言語である英語の両方を理解して教えてくれる専門家が重宝されます。教育療法士だけでなく、言語聴覚療法士、作業療法士、心理カウンセラー、医師などすべての分野について言えることではないでしょうか? また私の場合は、日本に短期滞在している時に、日本のインター

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          教育療法士と家庭教師のちがい

          教育療法のセッションは、通常療法士(セラピスト)のオフィスか、クライアントの自宅で行われます。教育療法に親しみがない方が多いこともあり、「家庭教師」と間違えられることがよくあります。家庭で学習指導を行う点では、「家庭教師」という名称は誤りではないのですが、その役割や資格が大きく異なります。 皆様が家庭教師を探す時、どのように探しますか?普通は知り合いの高校生、大学生に頼むか、学校や学習塾の元先生などに頼むか、もしくは家庭教師を派遣してくれる会社に頼むのではないでしょうか。個

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          教育療法の利点と欠点

          教育療法の利点は、何といっても個人に特化されていることだと思います。学校や学習塾などでは、あらかじめ用意されたカリキュラムや教材に沿って指導をすることが多いため、各章やトピックに対して、大体同じくらいの時間をかけて指導を行うと思います。それに対して、教育療法は、個人のペースに合わせて指導ができるので、得意分野には時間をかけ過ぎないようにして、苦手分野を集中的に指導することができます。つまり、時間の使い方がとても効率的です。 また、学校や学習塾は、主に文部省などで決められた、

          教育療法の対象者は?

          教育療法士として、主に学習障がい(LD)や注意欠如他動性障がい(ADHD)、自閉症などのお子様をサポートしているとお話すると、「障がいを持つ子供のためのサポートなんですね」とよく言われます。でも、実際は、障がいを持っていないお子様のサポートもしています。いわゆる「グレーゾーン」のお子様だけでなく、偏差値がとても高いギフテッドのお子様、それ以外にも日本と海外を行き来しているため、言語のサポートが必要なお子様など、様々です。 個人の特性に特化した学習指導が目的なので、学校や塾な