「ゴジラ-1.0」正統派?ゴジラストーリーの様式美
ゴジラ-1.0 観てきました。良かったです。感想やら色々を。
ゴジラ-1.0概要
ネタバレしない程度の情報としては
見どころは違和感のない迫力満点のゴジラでしょう。前作に続き、躍動感あふれるゴジラと熱光線の威力たるや、これまでの国内ゴジラで最強レベルかもしれません。また、戦後まもない時期の登場ということもあり、今までの作品の中で最も最古の登場設定でした。
7年ぶりの国内実写ゴジラ映画
実は国内ゴジラ映画の新作はもう7年ぶりなんですね。前回が、「シン・ゴジラ」でしたが、これは2016年の公開でした。つい数年前のような気がしますが、いつの間にか。
その間、アニメゴジラが制作されたり、ハリウッドでゴジラ キングオブモンスターズ(2019年)があったり、ゴジラvsコング(2021年)があったり、
ここ数年はゴジラコンテンツがかなり充実してきた年だったと言えます。そんな中での国内実写映画新作でした。
実はシン・ゴジラはゴジラシリーズで最も当たった作品らしく(確かに面白かった)、次作のハードルが上がっていたようですね。
ああ、これがゴジラだな、のストーリーに感服
以下は少しネタバレを含みます。
前作のシン・ゴジラは面白かったのですが、ゴジラの解釈や見せ方が斬新で面白く、それゆえに当たったという側面がありました。
これまでのゴジラや怪獣シリーズでいうところの、序盤にゴジラの痕跡があって、なんだか不明な被害が出て、ゴジラがどーんと登場する、というお決まりはなかったわけです。今回は、ぶっちぎりで見せてくれました。まさに、戦後再興した日本をさらにマイナスにするような理不尽を与えてくれます。あたり一面焼け野原です。熱光線のシーンが圧巻です。
戦後、という舞台を引き合いにしたストーリー
平成以降のゴジラや怪獣シリーズでは、よくゴジラに縁を持った人間のドラマが並行して描かれます。今回も、主人公とヒロインの戦後がゴジラによってめちゃくちゃにされる、そして主人公たちはゴジラに立ち向かうことで、未だ終わらぬ戦争に終止符を打たんとしていきます。監督が得意とする情景が戦後復興期なのもあるのかもしれませんね。怪獣映画なのに、多分実はゴジラが出ている時間はそんなに多くはない。それでも面白い映画でした。
ご都合主義的な多くなシーンもなんだかゴジラかな
劇中には、なんというか、いくつか、なんでそうなるんや。。と突っ込みたくなるようなシーンも多くあります。でもなんだか、まあそれでもいいんです、ゴジラだから。細菌兵器で倒そうとしたら巨大怪獣が生まれてしまったり、宇宙から大きなゴジラが突然来襲したり、大きなメカニックゴジラで対抗を試みたりと、アイディア勝負のロマンが詰まった作品がゴジラなんです。CGが充実してリアリティが増しながらも、設定はギリギリ許容できるフィクションという娯楽性とのバランスが絶妙だなあと思いながら鑑賞していました。この辺りは、「大怪獣が実際にいる」という部分だけをSFにしているようなハリウッド作品とは違うゴジラの映画の妙ですね。
本作のテーマは生と死?かな
本作品では、テーマ的には、戦争とゴジラを掛け合わせて、生と死、集団と個にフォーカスを当てているように思えました。ただ、主人公が軍人で、戦争に負けて同僚が死んだ負い目を、、みたいな部分は、分かるのだけど、そんなに戦争のリアリティを追求しているわけではないので、個人的にはこのテーマで引っ張るのは難しいような気もしました。
自衛隊が活躍する様子がない日本のゴジラ作品は珍しいのではないかなと思います。確かに最後に軍艦などは出るんですが、なんとなくミリタリー要素少なめのゴジラだなあと思いました。
まさかのハリウッド続編の予告が。。
余談ですが、上映開始前の予告編で「モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ」が流れました。ハリウッド版ゴジラの新作続編ドラマらしいです。どこもかしこもゴジラで少しテンションをあげながら鑑賞できました。Apple TVで配信らしいですが、観てみたいです。
次なる国内ゴジラ作品は
怪獣ものの作品は映像技術も進歩して、迫力は頭打ちになりつつあるような気もしますね。
さて、次の作品はどうなるでしょうか。個人的には、平成のガメラやモスラシリーズのように、神話や伝説的な存在としてのゴジラ、など色々と世界観を作り込んでくれても面白いだろうなぁ、なんて思ったりしています。次作もあると良いですね。
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