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ミュージシャンが作るライブハウスの人気カレーが子どもたちにも喜ばれる味に ー松山市・佐藤昴蒔さん(E‐SPICE)

2021年11月の「地元を愛す。」プレゼントの賞品にセレクトしたのは、E-SPICEの「えひめが薫るビーフカレー」。作っているのは、長年県内を中心に活躍しているミュージシャンの佐藤昴蒔(こうじ)さん。コロナ禍で新たな挑戦を始めた佐藤さんに お話を伺いました。


ライブハウスの人気メニューをリニューアル
子どもたちにも喜ばれるまろやかなカレーが誕生!


2021年4月、松山市西一万にビーフカレーの製造・直売所をオープン。
「えひめが薫る」という名前の通り、 100 %のみかんジュースをたっぷりと使用。
店内で提供しているカレーに比べ、缶 詰のカレーはライトな味わいで子どもも食べやすい 。
ゴロッと大きな牛肉がうれしい。


松山市在住のミュージシャン・ 佐藤昴蒔 さんは 、2007年 に大街道に「ライブハウスバー・ヤーマン33」 をオープン。アーティストのライブのみならず、お客さんも佐藤さんらの生伴奏で歌うことができるというサービスが人気で、松山の音楽好きに愛されているライブハウスだ。その「ヤーマン33」で、お酒のあてとして以前から評判だったのが、「えひめが薫るビーフカレー」のベースとなったカレーだ。

(佐藤昴蒔さん)
最初はチキンカレーだったんですが、数年前からビーフカレーに変えました。スパイスを結構効かせて、お酒のあてとして提供していたん です。ところが、去年 2月頃から新型コロナウイルスが流行り始めて、学校が休みになるという ニュースを見て、これは大変なことになる。「食」に困る人が出てくるなと思ったんです。そこで、保健所の許可を取って、車でカレーの販売を始めました。子どもにも食べてほしいので、味は刺激の少ないものに改良をしました 。そして、今年4月にビーフカレーの製造・直売所としてこの店をオープンしました。


ライブハウスのカレーをリニューアルして完成した「えひめが薫るビーフカレー」は、野菜と牛肉の旨みが凝縮した深い味わいが特徴で、刺激的な辛さはほとんど感じない。

「えひめが薫る」の最も愛媛らしい部分というのは、県内産の牛肉 と100% のミカンジュース。缶詰のカレーを作るときは、一度 に800~1000缶分作るので、仕込みに10日間ほどかかります。かなり体力を使うので毎回体を壊し てしまいますが 、どうせ作るならおいしいものじゃないといけないし、手を抜いてお金を儲けようとしても続かないですね 。僕が愛媛に暮らしていて感じるのは、とても食材が豊かだということ。これだけ食が豊かだと、人も豊かになる。だから、ここで生活している我々は幸せだと思う。ただ、中にいるとそのことに気づかないんですよね。


逆境は“ごちそう”!?
コロナ禍で再認識した「一番大事なこと」


ミュージシャンとして活動する佐藤さん


新型コロナウイルスが流行し始めて、真っ先に打撃を受けたのが、ライブハウスをはじめとする、いわゆるエンタメ業界だ。ミュージシャンであり、ライブハウスの経営者である佐藤さんがこの1 年半、表現の場を奪われた悔しさやもどかしさを抱えて過ごしてきたことは想像に難くない。

もちろん!だって夢に出ますもん。自分がステージで歌っている姿が。コロナの影響でみんなの生活の仕方も変わったし、遊び方も変わった。過去のことは参考にならないですね。働きたいのに補償金を出すから休んでくれと言われ、イベントを企画してチケットを売ることも難しくなりました。だからといって、音楽をやめるわけにはいかないし、お客さんに提供するものはもっとブラッシュアップしていかないといけない。・・・まあ、面白い時代になりましたよ。僕はね、逆境が「おごちそう」みたいに思えるんですよ。コロナがあったから、カレーの事業を始めることができた。自分としては、これまでやってきた音楽という「遊び」に加えて、「食」の仕事にも携わることができるようになった。どっちもやらせてもらえるのは非常にありがたいと思います。


コロナ禍でテレワークやオンライン飲み会などが浸透し、私たちの生活様式は変化してきた。それでも佐藤さんが一番大事だと感じていることは変わらないという。

単純な伝達事項なら電話やオンライン会議でもいいと思うんです。でも、本当に体温が伝わるのはライブ。人と人が会って、直接関わることが一番大事。音楽の場合も、CDもいいですけど、やっぱり現場で生の音を感じることが一番大事なんで。それはコロナを経験して強く思いますね。触れ合って、感情を動かすことがものすごく大事。この 1年半、皆さん苦しい思いや大変な思いをされてきたと思うので、これからライブハウスに来てくれるお客さんとは、そういった思を分かち合えるよな時間の共有の仕方も、これまで以上に考えたいと思います。

※この記事は2021年11月に愛媛朝日テレビHPに掲載されたものです。


E-SPICE オーナー 佐藤昴蒔さん


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