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失敗が許されない任務

スパイ映画といえば、代表的な作品はイギリスを代表するイアン・フレミングが世に送り出した『007』シリーズだろう。

また、東京五輪と同様に先送りされていた『007』シリーズの最新作である、『ノー・タイム・トゥ・ダイ』である。



特にこの映画は、ジェームズ・ボンドを卒業するダニエル・クレイグ最後となる作品と囁かれているだけに、多くのファンからは惜しむ声が続出である。

このシリーズに負けず劣らずといった作品といえば、『キングスマン』の原点を描く『キングスマン・ファースト・エージェント』の延期もまた、ファンにしてみると足踏み状態そのものが、実刑を免れ執行猶予を与えられた罪人の如く、希望のない明日を夢見る様なものだ。


なんのこっちゃ…

これらの他、真っ先に思い浮かぶイギリスのスパイ映画を述べるならば、個人的に好きなジョン・ル・カレ原作の『裏切りのサーカス』は外せない。


先ほど紹介した二作品と比べると、より人間の中に潜む憎悪や感情が蠢く生々しい仕上がりとなっている。

で、この三作品に比べると足元にも及ばないかも知れないが、ロシア発のスパイ映画を紹介したい。
その名も『ザ・スパイ ゴースト・エージェント』である。


簡単な概要を説明すると、優秀な若者を集めロシア対外情報庁に属するスパイを育成する「ユース」にまつわる物語となっている。

若き優れたエージェントらは世界のあらゆる場所に散り、「ゴースト」として指令を待つ。
しかし、「ゴースト」を訓練したロダン大佐は優秀な戦士でありつつも、不慮の事故に遭い亡くなっている。

沈黙を破るかの様に、突如各国に散っているエージェントらに約15年の歳月という沈黙を破り、亡くなったはずのロダン大佐から指令が入る。


最初に指令されたのがロダン大佐の息子でもあるアンドレイだ。
この時アンドレイは、オーストリアのウイーンでスケートボードを扱う店で勤めていた。

その後、理由も知らずにアンドレイは命を狙われ信頼できる仲間の元に足を運ぶ。

辿り着いた先はドイツのケルンに住む「ゴースト」の一人でもあるマーシャだ。


やがて「ゴースト」の命を狙う組織が狙うのは、潜入する際に必要なパスワードであると気付く。
それぞれのパスワードは人間の性格と同様に違う。
しかも亡きロダン大佐の後、何故執拗に敵はパスワードを必要とするのだろうか?


アンドレイとマーシャはあらゆる手段を使い国境を越える。
だが、更に二人を追う組織の他、ロシア対外情報庁までも加担する。
異なる組織が執拗に狙う情報とは何か?

実態は急展開し、二人は行き場を失い、あらゆる組織に狙われる事となる。
しかも突如アンドレイの父親が突然現れたり、場面はノンストップ・アクションへと繋がれる。



追われる身となるアンドレイとマーシャを救い出すロダン大佐だが、激しい戦闘で運転するボックスカーの扉が開閉できないほど打つかり合う。

扉が開いた状態のワンボックスカーの車内から、激しく二台の車が打つかり合う際、マーシャは外へ投げ出される。

で、で、物語が進むと父親が生存した理由と、組織が狙う理由が明確となる。
最も恐ろしい答えを見出したのが、ある人物の裏切りである。

物事が二転三転と、中盤から大きく物語が傾くから目の離せない状況が続く。


冒頭で説明したイギリスが誇る最新作を含めた三作品に比べると、やや物足りなさが拭えないのは百も承知している。
でも、旧ソ連からロシアとなり、実際のスパイ大国である本家からすれば、事実はもっとおっかない内容が公表できなカモだ。
事実は小説よりも奇なりという言葉が示す通り、創作は事実を超えられない内容を含んでいるのでSHOW〜?!?!なのだろう…

わーお!

※ この記事は去年に記録した内容です。

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