せいこ

日々感じたことを綴るエッセイのようなもの。

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最近の記事

【雑記①】早起きして食べるお米屋さんのおむすび

 2024年2月3日午前6時。早朝4時半ごろから目を覚ましていたパートナーが「おなかすいた~」と駄々をこねるので、「お米屋さんにおにぎりを買いに行こうよ」と提案した。  2月上旬の冷え込むような寒さの中、朝ごはんを求めて歩く。前方に見える富士山を見ながら即席で俳句を詠んだり、あの店なんだろうね~と話しながら2人で歩く。2人で散歩していると、自分が気付かないような景色を見れるのが良いなと思う。  ゴールは、三島市に本店を構える岩崎米殻しゃり工房。創業100年を超える、地元で

    • 千人が届ける一本松の音

      2011.3.11― 現代の日本人の記憶に刻まれた、東日本大震災の日。 月日が流れ、震災から今年で12年が経ちました。 去る2023年9月16日、東北から約600kmの地、静岡県三島市で「千の音色でつなぐ絆 ~人と人、手と手、心へ、命へつなぐ~」と題し、チャリティコンサートが開催されました。このコンサートは、福島県陸前高田市で今もなお震災のモニュメントとされ立ち続けている「奇跡の一本松」を使ったヴァイオリンを使い、各地で千人の演奏者が演奏をつなげていくプロジェクトです。 今

      • 思い出の地、修善寺

        先日、友人2人と三島から修善寺までサイクリングをしてきました。 修善寺は、幼いころ家族とよく行った思い出の地。温泉街を家族で歩いてまわったのを覚えています。そして大学時代には、ふと思い立ち、実家から修善寺駅までなんとママチャリで行ったことがあります。無心でこぎまくり、特に修善寺で何をするわけでもなく帰ってきました…。今考えると奇行ですね(笑) そんなわけで修善寺は節目で訪れる、私にとっての思い出の土地。社会人となり今回は、友人2人と良く晴れた日曜日にサイクリングをしてきたの

        • 高級な鰻と手作りのチャーハン

          母の誕生日である7月29日に、母と祖母の3人で母の好物の鰻を食べに行った。お店は、母の地元では名店の日本割烹料理店。割烹料理店なので鰻に付いてくるお刺身や肝のお吸いものも美味しい。 ただ、鰻は出きあがるまでは少し時間がかかる。しかし母は「待つ時間を楽しめるのが良いのよね」と言った。鰻を食べる醍醐味のひとつは、料理を待つ間の会話を楽しむこと。久しぶりの母、祖母の三人で会話。祖母の食器に対する想いや、自分の近況も話せた。たまには友達だけでなく家族との時間も大事だなと思う。 次の

        【雑記①】早起きして食べるお米屋さんのおむすび

          自分らしく生きること

          最近ショッキングなできごとがあり、自分の生き方について考えることが増えた。昔から自分と人を比べて「あの人はモテそうだな」とか、「あの人は仕事が早い」と考えて自分を卑下していることが多い。しかし、自分自身を愛してこそ、他人を受け入れられることができるのだと映画を通じて知ることができた。 週末に、友人に誘われ地元で韓国映画の「無垢なる証人」を見た。 人間はあらゆる肩書で人を見る。主人公の弁護士は、とある事件の弁護をすることになった。彼は検察側の証人である自閉症の女の子を「障がい

          自分らしく生きること

          地元barめぐり

          ここ最近、日常がつまらないと感じていた。 何か新しい出会い、体験が欲しいと思い、地元で多いbarをめぐってみることにした。 夏の夜の、会社の帰り道。まだ陽の明るさが残る地元の裏道を、久しぶりのワクワク感とともに歩く。 はじめは、もともと知り合いの方がオーナーをやられているbarに行こうとしたが、夏季休暇のためやっておらず断念。近くの「publish bar smoke」にお邪魔することに。 このお店はまず、お店の前の看板が可愛い。店内もタバコの匂いとは裏腹に、美術展のポ

          地元barめぐり

          BADモード

          困っている人がいる。手を差し伸べようか、それとも見守るべきか。 私は困っている人を見かけたら、人のためとおもいまず声をかけてしまう。 それが自分にとって思いやりだと思っていたから。 今日出会った評論、大江健三郎の「節度ある新しい人間らしさ」。大江と障がいを持つ大江の息子が散歩をしているときに触れる、周囲の気遣いを通して感じた真の「人間らしさ」について説いている。 あるとき、大江の息子が持病によって道端に倒れてしまう。その様子を見かけた女子高生は手を出すことなくじっと見守る。

          BADモード

          かけら

          「かけら」青山七恵 自分の家族の「外」の姿を想像したことがあるだろうか。家庭で見せる「内」の姿と、社会で過ごす「外」の姿。誰しもが内と外では違う自分を持っているし、自分の家族の外の姿を知ることはなかなか難しい。 「かけら」の主人公・桐子の父は、普段は頼りない、内気な性格。大学生の桐子は、そんな父とともに渋々、さくらんぼ狩りにでかける。 桐子は通っている写真教室で「かけら」というテーマの課題が出されていた。課題のため、桐子はサクランボ狩りの道中で「かけら」を探す。 そんな中