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「アースデイ in 京都」誕生の裏側とは?

文:持田博行(アースデイ in 京都 代表 / アースデイジャパンネットワーク理事)


みなさま、こんにちは。アースデイ in 京都 代表 / アースデイジャパンネットワーク理事の持田博行です。
 
いよいよ2024年のアースデイまで残り2ヶ月余りとなりました。
 
「アースデイ in 京都」では年始の1月5日から出店者の募集・受付を開始しましたが、約3週間ほどで各日100ブースほどの出店枠がすべて埋まるほどの申込みがあり、あっという間に募集締切となりました。

昨年は3月頃まで枠が埋まりきらず、ギリギリまで出店募集を行っていたことを考えると、今年は京都でのアースデイの盛り上がりや注目度の高まりを感じています。

さて、今日はどうして私がアースデイを立ち上げようと思うようになったのか。そんなお話をしてみたいと思います。

生まれは東京・池袋、育ちは神奈川・川崎の都会っ子?


私は東京(池袋)で生まれ、神奈川県川崎市(新百合ヶ丘)で育ちました。生まれた場所は大都会・池袋でしたが、物心が付く前(1歳半くらい)には川崎へ移り、大学を出るまで新百合ヶ丘で過ごすことになります。
 
私が幼少期だった頃は、家の周りにもまだまだ田んぼや畑がいっぱいあって、休みの日や夏休みなどは田んぼでザリガニやドジョウを捕まえたり、裏山に入ってはカブトムシやクワガタを取りまくる、そんな子ども時代を過ごしました。
 
けれど、小学校に入ると状況が一変。普段遊んでいた裏山はすべて切り崩され、田んぼも畑もすべて造成されてしまいました。見渡す限り田んぼと山々だった土地は、すべてハゲ山になってしまい、それから数年のうちにすべての造成地には家が建ち、新興住宅地へと変貌を遂げたのでした。

(写真:川崎市麻生区写真アーカイブより)

きれいな湧水が湧いていた小川も消え、絶滅危惧種のホトケドジョウも姿を消しました。
 
子どもながらに人間はなんて酷いことをするのかと、憤りにも似た、虚しさのような空虚感のような、複雑な思いが込み上げてきていたのを今でも覚えています。
 
その後、小学校高学年の頃にチェルノブイリの原発事故が起き、人間の手には負えない巨大な力をも操ろうとする人間の愚かさに、再び憤りのような感情が湧き上がったのを思い出します。
 
そんな幼少期〜思春期を経験したからか、大人になったら環境に関係した仕事に就きたいとおぼろげに思うようになっていました。

環境配慮型の野外音楽フェスをスタート

大学を出た私は一旦は出版社に就職しましたが、その後、2002年に友人たちと音楽レーベル&音楽イベントプロダクションを立ち上げて、音楽フェス事業を始めました。

趣味で遊びに行っていた野外音楽フェスに感銘を受けて、「音楽で世の中を変えられる!」と本気で思い、自分たちでも音楽フェス事業を始めたのでした。
 
キャンプ場やスキー場、はたまた森林公園といった自然豊かな場所を会場にして、大好きな音楽を聴きながら自然の中でキャンプをして過ごす「キャンプインスタイル」の野外音楽フェスです。
 
会場内で使う電力はすべてバイオディーゼル(天ぷら油の廃油などを原料に作られたバイオ燃料)で発電して、二酸化炭素を出さない音楽フェスとして、はたまた会場内にはゴミの分別回収の仕組み「ごみゼロナビゲーション」を導入したり、フェスが終わると同時に来場者(お客さん)と一緒に会場内すべてのゴミ拾いを行うなど、当時はまだまだ珍しい環境配慮型の野外音楽フェスだったように思います。

大自然の中で開催する音楽フェスに来てくれるお客さんが、会場で過ごしながら自然に触れることで、自然を大切にする思いが芽生えて、都会での暮らしがすこしでも地球に優しいものになってくれれば、そんな思いで開催をしていました。
 
けれど、音楽フェスは開催する日程が限られているし、フェスに来てくれる人の数も限られている。そうした中で、野外音楽フェスだけで都会の暮らしを変えていくことの難しさを徐々に感じていくようになりました。
 
都会の暮らしを変えるには、都会の人を自然の中へ呼び込むことも大切だけれど、日々の暮らしが営まれている都会の中でこそ実践していくこと大切なのでは!? 
 
そんな思いから、都市型の環境フェスを開催したいと徐々に思うようになっていったのでした。
 

京都へ移住、「アースデイ」がない!?

時は流れて2014年。慣れ親しんだ東京&神奈川をあとにして京都へ移住し、慣れない土地での生活が始まりました。

京都で暮らす中で気づいたことは、「環境都市・京都」と謳われているにもかかわらず京都には「アースデイ」がないということでした。
 
どこかでやっているかもしれない、誰かがやっているかもしれない、そんな思いで数年間を過ごしましたが、一向にやっている気配もこれからやる気配もない。
 
「ないなら立ち上げてみよう」という思いから、2020年(世界のアースデイ誕生50周年の記念の年)に、アースデイ in 京都を立ち上げたのでした。

立ち上げた年からコロナ禍の影響を受けて紆余曲折、初年度から開催が中止になったりと様々なことがありましたが、4年目を迎えた2024年は、世の中のエシカル・サスティナブルへの関心度の高まりと相まって、京都でもアースデイの認知度が上がり、さらなる盛り上がりに繋がっていくのではないかと期待しています。

「アースデイ」は自分ができる範囲で行う環境アクション!


「アースデイ」はひとりひとりができる事をできる範囲で行う環境アクションです。

自宅の周辺のゴミを拾うでもいいし、自然の中を散策して自然の豊かさを感じることでもいいし、誰かと一緒に何かをしてもいい、そんな自由度の高いムーブメントです。

2023年の秋に行った「アースデイエコウォーク」

 
ちなみに、「アースデイ in 京都」は、あくまでも私がこれまでに培ってきたフェスの経験をいかして、自分なりにできるアクションとして開催しています。
 
規模の大小に限らず、みなさんも自分にできる形でぜひアースデイ(アクション)を実施してみませんか?
 
2024年の開催も、まだ間に合います!
ぜひみんなで一緒に行動していきましょう。


そして、開催が決まったら、ぜひ「アースデイ・ジャパン・ネットワーク」のウェブサイトで開催の登録をしてみてくださいね!

ご登録はこちらから


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