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日米「会議 」談義 〜無駄な会議のある日本、(ほぼ)ないシリコンバレー〜

日本の大手IT企業に勤める、エンジニアの友人Kと「会議」について話に花が咲いた。以下はそのやりとりだ。

筆者(以下”筆”)「ZOOM会議でもいつもカメラクオフ&消音にしてる人いるけど、大人数の時以外はやばいかも…」
K「やばい?」
筆「ここでは、自分が一言も発しないような会議に出てる奴は「なんでここにいるの?」的な扱いになる可能性が…」
K「ぶっちゃけ、どうでもいいことを喋り続けてMTGを無駄に長くする人達に対して、内心激おこぷんぷん丸の私がいるときがたまにある。一言も発しない=MTGに影響しないのでまだマシ」
筆「それってすごく日本的な状況のような…ここだと、殆どの会議は30分設定。会議主催者が、無駄に喋る奴(そもそも余り居ない)を上手くハンドルする「それはオフラインで話しましょう」とか。前に一人だけ無駄に喋る人がいたけど、しばらくしてレイオフされた。無駄に的外れなことを会議で言い続けると、”やばい”。出席してるだけで存在感ゼロも”やばい”。自然淘汰の世界。」

筆「Kちゃん、主催者にメッセでこっそり「あの人、何とか出来ませんかねぇ」とか言うの、日本だとできないかな? ここだと、偉いだけで無駄な参加者は会議に招待する時に「オプショナル」にして、「一応招待状出しますが、来なくていいよん」を暗に伝えるよ。」
K「(会議)承認者たちが私より”素人”なので、どうでもいい質問が繰り広げられる…
筆「そう言う質問はKちゃんがサクッと答えて「詳細はコンフルのxxxにあるので、そこを参照してください」ではだめ?」
K「その会議で結論ださなきゃいけないのに、知らないまんま判断するの!?」

筆「はぁ!?何、その会議。いい決定をするための前提条件がそもそも欠けているみたいな…。承認者(会議主催者)の知識が足りないのなら、彼らのプライドを傷つけないように配慮しつつ教えてあげれば?」
K「基礎知識が足りないけど、それを学ぶには、膨大な時間が必要とされる。体系的に教えるのはコストが高すぎるので、解ってる人材を連れて来るのが私の中のベストアンサー。企業は学校ではないし、私もこの問題を解決する気がない。結局、失敗人事!
筆「うーん…。」

K「くだらない話がはじまったら、窓際のダメリーマン(?)のように、ポテチでもつつきながら、寝そべってるしかない!(実際にそんなことはしないけど)」
筆「よくわからないけど、そういう面子が1千万円超プレーヤー達で、そういう会議が成立してることが、”ゆとりー企業”なのだと思う。うちみたいなスタートアップから抜けつつある米国の中規模IT企業は、そんなゆとり一切ないよ。皆、無駄な時間を使うのを超嫌がる。議題がなければ、定例会議もキャンセルされるし、会議自体も”あ、今日はgiving you back 10minutes(10分早く終了するね)”とか言ってサクッと終わる。

K「私はすごい無駄が嫌なんで、会議いらないslackでくれ、というのが多い。ゆとり企業だろうし、大企業病(ため息)。会議いらないのに、会議しましょう、って無邪気にいってくる people が多すぎる・・・。」
筆「終身雇用制度の名残りなんだろうね。いいのか悪いのか…。」
K「まぁ”大企業病というドラマ”だと思ってぬるーく見てるしかない(←ここヤケクソ気味)」
筆「そうそう、会社でしか見られないドラマ。でも、イライラするのは身体に悪いから、そう言う会議では、参加者の似顔絵でも描いてみて。」
K「・・・。」

同じIT企業だから会議も同じようなものかと想像していた筆者にとっては、目からウロコの論争だった。

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