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『イタリア人が選ぶ好きなパスタランキング』

8月のお盆あたりからやっと朝晩が涼しくなったイタリアです。暑い日が続くと食欲が落ちたり、作る人も火を使うお料理は避けたいと思うと想像します。
 
日本の夏では冷たい麺の王道そうめん、冷たくてツルツル入りますが、茹でるのは暑さとの闘いですね。
こちらイタリアでもパスタを茹でるのは暑いのですが、やはりお昼にパスタを口にする人が多いです。
イタリアでは、乾麺、生パスタどちらもありますが、家庭で常備している乾麺は茹で時間が長く、台所にいると灼熱地獄に襲われます。
茹で時間はさておき、それでもボリューミーで比較的簡単に準備できるパスタは人気です。
そこで気になるのが『イタリア人に人気のパスタランキング』、早速ご紹介したいと思います。

1. ラザニア: エミリアロマーニャ州
2. カルボナーラ: ラッツィオ州
3. タリアテッレ・ラグーソース: エミリアロマーニャ州
4. フレッシュトマトソースのオレキエッテ: プーリア州 (ソースは全国区)
5. トロフィエ・ジェノヴァペースト: リグーリア州、サルデーニャ州
6. トルテッリーニ・生クリームとハム: エミリアロマーニャ州
7. ペンネ・アラビアータ: ラッツィオ州
8. 魚介類(エビ・イカ・貝類など)スパゲッティ: カンパーニャ州
9. あさりのスパゲッティ: カンパーニャ州、ヴェネト州
10. グラミーニャ・サルシッチャ: エミリアロマーニャ州

 

ラザニアとタリアテッレ・ラグーソース


イタリアは、1861年に統一されて去年で160年を迎えた国、それまでは国が分かれていた期間が長く、現在でも郷土の文化が色濃く残る国であり、その暮らしの中で育まれた豊かな味わいを大切にし、今も受け継がれる伝統の味わいがたくさん存在しています。ときどきお国自慢が強烈で驚かされますが、それもイタリア人らしさです。
ランキングは全国的に人気とされているパスタですが、州によりランキングは大きく変化すると思います。
 

あさりのスパゲッティ

お料理が発祥したとされる州名を横に書いていますが、お気づきでしょうか。
イタリアには20州あり、メジャーになった全国区になったお料理は州に偏りがあります。
エミリアロマーニャ州は、世界中の人が想像するイタリア料理やイタリア食材の宝庫、圧倒的に国内はもちろん国外への流通力が強い州です。そしてもうひとつ、愛されるのは生パスタでしょうか。
意外にも北イタリアのピエモンテ州やロンバルディア州はどうなっているのかと思う人もいるかもしれませんが、ご安心ください、パスタ以外の炭水化物お米を食べる地域なので、パスタの代わりにリゾットを準備する人も多いです。
現に、体調不良の時、南イタリアではおそらくスープかパスタ、北イタリアではお米を口にします。
このランキングにはそんなからくりがあるのでした。

皆様のお気に入りパスタはランキングにありましたか。
筆者が秋冬に食べたいのはやはり生パスタで作るラザニア、今の時期ならさっぱりとフレッシュトマトソースのオレキエッテでしょうか。
『黙食』など絶対にできない人たちの賑やかな食卓、シンプルで美味しいお料理、20州が持つ様々な顔が見られるのは食からでしょうか。

『L'essenza della vita(レッセンツィア・デッラ・ヴィータ)~ 暮らしへのエッセンス ~』



 


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