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青い春

何年も経ってから
ふっと気づくの
あの時代、あのとき、あそこには
ガラクタみたいな ごちゃごちゃした欠片を
本気で1番大切だと思って
本気で信じて守ろうとしてた者が大勢いた

私もその1人だったんだ
お金で買えないし
お金はいらなくて
大人にはわからないし
大人にわかって欲しくもなくて
ただ、ひたすら
宝箱にガラクタを集めて詰め込んだ

そして何年も経ってから
ふっと気づくの
また今日も誰かがガラクタ集めをしている
輝く横顔が見える
彼らは私のことを 仲間だとはみなしていない
"わかってもらえなくていいし
わかりもしないだろう"
そんな風な笑顔を携えながら走ってゆく
見覚えのある宝箱を抱えて
私の横をするりと駆け抜けてゆく

大丈夫よ、
それはたしかにガラクタだけど
時間が経つと2度と手に入らなくなる
だからいくつでも集めていいのよ
大丈夫よ、
そしてねいつの日か誰に奪われるでもなく
自ら忘れてしまうから
そうなる前にね、少しでもね
磨いて光らせて輝きを散りばめてね

何年も経ってから
ふっと気づくの
懐かしい宝箱の存在に
あのときみんなが抱えてた
ガラクタだらけの宝箱の存在に

#公園 #自然 #詩 #感傷 #宝物 #宝箱 #青春 #公園散歩 #回想

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