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第三世界という視点

第三世界フェミニズム

ジェンダー学を学んでいく中で、私は第三世界フェミニズムという視点を知りました。

フェミニズムは歴史的に、西洋発祥の思想であり、主に白人中産階級の女性を想定していたものでした。

西洋フェミニストの女性達はアジアやアフリカなどの女性が抑圧されていて保護すべき対象であると主張しました。しかし、それは文明化された西洋という視点から第三世界を見下ろしているのではないかという議論がされるようになったのです。


たしかに、西洋の人たちでイスラム教のスカーフだったり、インドの女性の慣習などを抑圧された女性として認識している人も私の周りにいました。

第三世界フェミニズムでは、そうした西洋的な視線からのフェミニズムの限界と問題を提起し、第三世界の女性たちの文化的背景を理解することの重要性も指摘されていました。

思ったこと

確かに、フェミニズムの歴史を紐解くと、西洋中心であり、第三世界の女性にそのまま当てはめることは難しいと感じました。

私も東南アジアを中心としたアジア圏の女性や家族について関心を持って研究をしようとしていたので、この第三世界フェミニズムの視点の必要性は理解出来ました。

しかし、第三世界フェミニズムという考えに基づくことで、極端なことを言うと暴力や虐待も文化的なものであるという結論付けをされてしまって問題が見えづらくなる危険性もあるのではないかと個人的には思いました。

西洋・非西洋関係なく、人を痛めつけたり苦しめることはもちろん駄目なことですし、保護すべきであることは変わりないと思います。

西洋や白人女性に対抗する第三世界の女性たちみたいな構図が、単純化され過ぎているとおもいました。

第三世界と言ってもアジア、アフリカはとても広大ですよね。各地の文化的な背景とも融合しながら多様なフェミニズムの考えがあるでしょうし今後知りたいなとおもいました。

今後の宿題

これだけ偉そうに書いておいてお恥ずかしいながら、この第三世界フェミニズムの考え方については有名なMohantyの論文を院生のときにさらっと読んだだけで、詳しく書籍を読んだことがありません。今後、中東研究で有名な岡真里先生の著書を読みたいなと思っています。



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