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ローマの日々 [Daily Romans]

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ローマ人への手紙を日々少しずつ、ゆっくり味わい、瞑想する旅をします。
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#福音

II-1 すべての人間は罪人

II-1 すべての人間は罪人

ローマ人への手紙 1章18節-3章20節

ユダヤ人をはじめギリシャ人にも、キリストの福音が必要でした。

世界中のどのような民族でもそれぞれに宗教があり、道徳があって、社会が保たれているのですが、それで生活の中になにも問題が起こらないのなら福音は必要なかったでしょう。

人が人に対して犯す罪の根源に神へに対して犯している罪があることからパウロは語り始めます。

そしてどのような道徳規定が存在して

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16.ローマ1:14−15 私は負い目がある

16.ローマ1:14−15 私は負い目がある

債務者の義務とは何でしょうか?

律法の教えでは、債務者は完済するまで債権者の奴隷です。パウロも同様で、まず自分が神によって贖われ、神に買い取られた「奴隷」であることを認識していました。

そして、パウロは、自分自身がすべての人の「奴隷」であることも自覚しました。だから、「負い目=負債」があると言ったのです。

パウロは、自分の奉仕、つまり福音を伝えることで「借りを返す」ことを義務として強く感じて

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11.ローマ1:7 神に愛されている聖徒たち

11.ローマ1:7 神に愛されている聖徒たち

パウロの手紙はローマにもたらされ、教会で読み上げられます。その人々に向けて、ここで最初から恵みによる神からの召しと聖さを強調しています。

一般には、「聖徒(あるいは聖人)」は信者の中でも非常に特殊な人物を指して使われます。けれども、パウロはすべての信者を「神に愛され」ている人々として、また「召された」者として、さらには「聖徒」とされた人々として同じ目線で見ているようです。

どのようにして私たち

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6.ローマ 1:3 神の子

6.ローマ 1:3 神の子

神の約束のすごいところは、この世に対して神が「神の子」を与えることです。もしそれが神ご自身の約束ではないなら、起こり得ないことです。

確かなことは、人間が神に対してそれを求めたのではない、ということ。神が定めていたのは、ダビデの子孫としてこの世に生まれてくる子が神の子だ、ということでした。

人間の側からすると、至高で至聖の神が肉の弱さを持つ人間になるなど、ありえないと思ってしまいます。もちろん

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5.ローマ 1:2b 預言者と聖書

5.ローマ 1:2b 預言者と聖書

どうしたら、神の約束を知ることができるでしょうか?

神ご自身が御心を明らかにしてくださったのは預言者を介してでした。その経緯も含めて証として文書にまとめられたのでした。イスラエルが預言の内容の真実さを、実際に起きたことを見ながら検証できるためです。特に、神の民についての預言が本当だったかどうかが明らかになるように、でした。

聖書を信じる、というとき、盲信してはいけないし、歴史上の出来事から預言

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4.ローマ 1:2 約束された福音

4.ローマ 1:2 約束された福音

パウロは自己紹介でイエス・キリストのしもべ、次に神の福音をのべ伝えるために召されて選び出された、と言いました。福音(ふくいん)とはどういう意味でしょうか?もしその意味がはっきりしないままでは、福音にふさわしい生き方もできません。

"福音" の意味は、 ”良い知らせ”。その内容があらかじめ神によって約束されていたことでした。

良い知らせとして伝えられた事柄は、たまたま起きたものなどではなく、神が

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3.パウロ、福音を伝えるために選び出された 1:1c

3.パウロ、福音を伝えるために選び出された 1:1c

パウロの自己紹介の3つ目は、(原典では)「神の福音のために選び出され」です。

選び出された、というのは、他とは区別された、他とは違う者という意味。

他のものとは全く違う神に召しだされたのですから、パウロ自身、他の人たちとは違う点があって当然。何が違っていたかといえば、なにより、キリストに属する者とされていたのと、さらに、生きる目的が、神の福音を伝えるために特別に備えられた使徒だ、ということです

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