2拠点生活のススメ|第47回|くたくたキャベツのダルカレー
先日、銭湯の帰りに久しぶりにスパイス屋に寄った。
そこは路地の先にある倉庫のような建物。近づくだけでスパイスの香りが漂ってくる。ただ店としての表示が無いので、とても分かりにくい。
殺風景な入り口を入り、階段を上ると中の見えない扉があって、そこを開けるといきなりスパイスが並んだ棚が見える。
何度か来てるから、知ってるけど、初めのときは緊張した。スパイス店の扉とは到底思えないし、中も見えないので、怖すぎる。
入るとそこには、スパイスはもちろん、乾燥豆や、シャンプー、ハンドクリームまで所狭しと並んでいる。
数人のインド人が、棚から商品を選び床に並べて、ネット注文された商品の発送業務を行っている。真剣すぎて、誰も私たちには目もくれない。
この中だけは、完全に異国。コロナ禍なのにインドに旅したような気分・・・。
目当てのコリアンダーパウダーを探していると、その中の一人が笑顔で買い物カゴを差し出してくれた。やさしい人が居て良かった〜
卸と言うこともあってとにかく安い。コリアンダーパウダーにダル用の乾燥豆2種類、保湿用ボディローション、ギー(すましバター)などを購入した。
そこで今日のnoteは、そんなスパイスを使った思いつきカレーにまつわる話。
豚とキャベツのくたくた蒸し
一人で料理をするようになって、レシピ検索している内にすっかりコウケンテツさんのYOUTUBEチャンネルにハマってしまった。
彼の作る料理は、簡単と言うこともあるのだが、オッサン心を妙にくすぐられる。これまでにも極上焼きそばや、ふわとろ卵の親子丼、パリパリ極旨チキンステーキなど、数々の料理を試してきた。
先日、徳島で極甘と書かれた立派なキャベツを1玉買っていたので、何かキャベツレシピがないか探していると、豚とキャベツのくたくた蒸しなるメニューを発見。
ほったらかしでOKというキャッチコピーに魅せられて、早速作ってみることにした。材料はキャベツ半玉と豚バラ肉、とニンニクだけという手軽さ。
豚バラの脂と極甘キャベツが絶妙にかみ合って、ほとんど味付けもしていないのに、とても美味しくいただいた。
普段、おかずを作るときは、白ご飯に合うようしっかりと味の付いたモノを作ることが多いので、豚と野菜の旨みだけで白ご飯がススム感じがとても新鮮。改めて料理の奥深さを知った気がした。
キャベツと豆のマリアージュ
それから数日後のこと、インドスパイス屋で乾燥豆を手に入れたので、ダル(豆)カレーを作ろうと思い立った。
乾燥豆を水に漬けて下準備。タマネギとトマトを出そうと冷蔵庫を開けると、先日の極甘キャベツが半玉丸々残っていることに気が付いた。
そのとき「ピーン!」とひらめいた。
あのキャベツのくたくた蒸しとダルカレーをミックスさせると素晴らしいベジタブルカレーができるのでは無いか・・・俺って天才かも、・・・。
早速、実践してみることに。
まずは先日手に入れたギーで、クミンホールを炒めて香りを出し、そこに半玉分のキャベツを放り込む、その上にタマネギとトマトを炒めたペーストとコリアンダー、チリパウダー、ターメリック、塩などのスパイスを乗せて、弱火で30分。
まずはキャベツがくたくたになるまで蒸し煮にする。
その間に別の鍋で、水から上げた豆を、水、塩、少々のターメリックで煮ていく。豆が柔らかくなったところで、豆乳を投入(笑)。
そして、ほどよく豆が煮えたところで、くたくたになったキャベツの中に投入。しっかりと混ぜ合わせ、さらにコトコトと煮つめる。
最後にギーでニンニクを炒め、そのオイルをテンパリング(注ぎ込む)
もはやキャベツの姿は判別できず、ねっとりとした不思議なカレーが出来上がった。
キャベツの甘みとスパイスの香りと辛みが混じり合って、ミルキーで優しいんだけどスパイシー。ギーでテンパリングしたおかげで、しっかりとしたコクもあり、妻も納得の美味しさ。
自分で作っておきながら何ですが、絶品のベジタブルカレーとなりました。
こうした思いつきが、裏目に出るときもあるけれど、上手くいくとほんと嬉しい。
まあ、カレーは組み合わせの自由度が高いため、何を合わせてもスパイスさえあれば失敗する確率は低いんですけどね・・・(笑)
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