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自省録

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#エッセイ

全然凄くなかった自分を受け入れた日

全然凄くなかった自分を受け入れた日

 私の周囲には凄い人達がたくさんいた。

 素晴らしい画力を持っていたり、文才があったり、豊富な知識があったり、ユーモアがあったり、頭の回転が早かったり、度量が大きかったりと人それぞれに魅力があった。

 だからなにもない私にも何かしらの才能があるはずで、努力すればどうにでも出来ると本気で思っていた。今は全然努力してないけれど努力さえすればきっとすぐにあの人達のようになれると。

 これがとんだ思

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大好きなおばあちゃんへ

大好きなおばあちゃんへ

 共働きの両親のもとで育った私の、一番傍にいてくれたのは父方の祖母だった。

 小さい頃から大のおばあちゃん子で、祖母の後をついていき畑でミミズと遊んだり、子ども用包丁を使って一緒に料理をしたり、縄跳びをしたり、一緒に寝たり、本当にたくさんのことをやってもらった。

 中学高校に通っている時には、地元の駅まで迎えに来てもらい、夕飯の買い出しに一緒に行って、両親は遅くなることが多かったので二人で夕飯

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