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【博士の就職体験談】飲み会で上司から言われた言葉「マネジメントってなんだと思う?」

上記連載の第10弾。今回は「学生時代と違って、社会人はカツカツな状況を乗り越える力が求められるよ」という800字の就職体験談です。


大手メーカーに勤めていたときに、忘年会の席で上司からこんなことを聞かれました。

「マネジメントってなんだと思う?」

私が「どうにかすることですか~?」と適当に返したら、「そう、そういうことなんだよ!」と、上司に驚かれたことを思い出します。

マネジメントは「どうにかする」こと。もう少し噛み砕くと、「限りある資源(ヒト・モノ・カネ)を使って、価値あるものを効率よく創造しお客さんへ届けるために、資源を管理すること」と、上司は言っていました。

企業では「お金(利益)を生み出すこと」が一番の目的。そのために、多くの人に価値あるものを提供し、買ってもらいます。価値が高いほど当然売れますが、時間をかけて開発するには、莫大な予算や人材が必要です。

私が勤めた企業では、”精鋭部隊”と半分自虐気味に称していたカツカツの人手で、製品開発をしていました。スケジュールもまぁタイト。開発部だと、1つの開発段階で約30種類の実験を3ヶ月弱でこなすことが、当たり前でした。1つの実験につき、準備から報告書の作成完了までを、数日単位で実施。しかも不具合発生時の対応を想定しての数日です。

さらに、数時間の会議や特許執筆、他の業務も兼ねるので、かなりカツカツ……。

こんな状況を打破するために人を雇いたいところですが、人を雇うことは莫大なコストがかかる行為。カネも有限なので、できる範囲でなんとかするしかないのです。

誰しもがこんなカツカツな状況で働いているので、「この中でベストを尽くす(どうにかする)こと」が、企業ではとても重要で、マネジメントに問われる力なんだと思います。

今振り返ると、学生時代は、自分の世界にゆったりとことん潜り込めて、良い時間だったと思います。社会人になると、どうしても効率を重視しなければならないし、仕事をこなすだけであっという間に時間が過ぎちゃいます。

博士学生さん、今の研究活動をめいいっぱい楽しんでください!


↓ 連載前回(第9回)の記事。

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↓ 私の経歴を参考までに。

Dr. りけ子(Tsugumi)

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