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忙しい外科医が実践する免疫力アップ術

忙しい日々の業務によって疲労が蓄積し体調を崩した経験はありませんか?忙しいはずなのに何故かいつも元気で風邪をひかない人って身近にいませんか?免疫力をアップさせて強い身体を手に入れる方法を紹介します。

運動によるアプローチ

免疫と運動には深い関係があります。運動は血行を良くすることで全身に栄養や酸素が供給されること、基礎体温を上げることにより免疫をアップさせることができます。体温が1℃下がると免疫力は40%近く下がるとも言われています。現代人の基礎体温の低下(50年前と比べて平均して0.7℃低下していると言われています)の主な原因は家電や交通手段の発展に伴う運動量の低下で筋肉量が減少したことによると予想されます。実際に運動前と運動継続後(4ヵ月と12ヵ月後)を比べた研究では、唾液中のIgA(抗体;ウイルスや細菌と戦う物質)の分泌速度が増加したことが明らかになりました。

筋肉を維持し、体温の低下防ぐためには運動を継続し体に負荷をかける必要があります。そして人間の筋肉は7割が下半身にありますので、気軽な方法だと歩くことやジョギング、スクワットがが効果的だと考えられます。運動が慣れてない方はウォーキングを一日30分程度を目標に、最初は5分から始めてみて下さい。外に出る時間がない方は、エアロバイクやステップを使った方法でも問題ありません。


精神的アプローチ

睡眠不足であったり過度な精神的ストレスは免疫力を低下させる大きな原因であると考えられています。実際に睡眠時間と免疫力の関係を示す研究があり、睡眠時間が減るにつれて風邪をひく割合が増加していることが明らかになっています。唾液中のIgA分泌速度を測定した研究においても、ストレスと反比例してIgAの分泌速度が低下していました。睡眠時間をしっかり確保し、質の高い睡眠を得ること、疲れていると感じたらリラックスする時間を確保しましょう。睡眠やリラックスの詳しい方法は別の記事でも紹介しています。


栄養からのアプローチ

免疫を促進させるためにはバランスの良い食事を習慣付ける必要があります。とくに重要な栄養素について説明します。

・たんぱく質:免疫細胞は主にたんぱく質からできているので、たんぱく質をしっかり摂ることが求められます。肉、卵、魚、大豆、乳製品、などに多く含まれます。

・ビタミン:ビタミンには多くの種類があり、野菜、果物、ナッツ類、魚類などに多く含まれています。

お笑い

笑うことも免疫アップに関係していると言われています。免疫細胞の一種であるNK細胞は感染症の原因となる微生物と戦う重要な細胞です。人が笑うことは、ある神経伝達物質を活発にし、NK細胞を活性化させることがわかっています。実際に、お笑いを見る人と見ない人でNK細胞の活性を比べた研究ではお笑いを見た人にNK細胞の活性上昇を認めました。




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