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年に1回くらいは仕事をズル休みしても良いじゃないか

 私の仕事は中間管理職である。お客様或いは営業マン、上司からお仕事を預かり、日程の打ち合わせをして、それを工場の人間や協力会社に外注依頼をしたり、場合によってはメーカーの方を呼ぶ為のスケジュール調整をしたり、必要部材を発注したり…。そんなところである。それからメーカー保証案件なら保証申請出したり、保険が絡んでくる案件なら保険屋さんとも打ち合わせをしなくてはならない。

 勤務する企業は大企業の地方支店なので、抱えるエリアや案件は多いものの、上記の業務をする人間は私1人である。

 自慢では無いが、私は1日に受けている電話件数を暇な上司が数えていたようだが、100件弱だったらしい。そして今私が抱えている案件は凍結分も含めれば70件ほどである。
 "ほ〜ん、その程度か"と嘲笑する人間も居るだろうが、私の日々のストレスが如何程かなんとなくは伝わったとは思う。

 私の詳しいストレスとの戦いは下記を読んで頂けたらと思います。


休日の使い方が下手な私

皆さんは休日の朝は何時に起きていますか?
昼前に起きて奥さんに叱られたって言う職場の先輩が居ました。独り身の若手社員は2度寝を繰り返して起きたら夕方で休日を無駄にしたと嘆いていました。年長者の職長は朝早く起きて庭の草むしりをして、午後からは地域行事に参加して休みなのに全く忙しかったと愚痴をこぼしていました。

 私の休日は朝5時か6時に起きます。そして昨日日記を書いて洗濯をして、パートナー分の朝食を作ってそれから掃除をして、身の回りの商業施設や観光施設で何かイベントが無いかをリサーチしてパートナーとそちらへ赴く。
 帰って来たら夕飯を作ってようやく酒を飲んで一息ついて眠る。と、基本的にドタバタとした休日を過ごしています。

 私の休日というのは"時間が勿体無いから行動ターンを1日の中にどれだけ詰め込めるか"という行動理念の元に形成されています。
 したがって、寝て休日を過ごすというのは私の行動理念には反してしまい、大変に憧れは抱きつつもなかなか実行出来ずに居ました。また、以前から鼻の通りが悪く、匂いを感じにくくなっていた為、耳鼻科に行きたいなと常々思っていたものの、病院というのは大体が受付から診察までで数時間を費やしてしまうので、これもまた貴重な休みを消費してまで行くというのは如何なものかと思ってしまい、なかなか実行出来ずにいました。

 そうならば有給休暇を使えば良いじゃ無い?と仰る方もいらっしゃるとは思いますが、"正当"な休日というのは、行動に制限が無いのでやっぱり行きたい場所に行ったり、せっかく天気が良いならサイクリングをしようと、どうしても私の性格上、体力を使う方向に休みを使ってしまうのです。


 私、今日、仕事休みました

 先述した通り、私の仕事は多岐に渡ります。現場の人員にも限りはあるので、お客様からだけの依頼だったらまだしも、営業マンや上司それぞれにお得意様が居て、その方の仰る通りに案件や日程を受けなくてはなりません。ハッキリと言えば無茶振りが毎日ある訳です。4日は最低でも必要な工程を2日でやれ!だとか、パワハラと訴えたら1発でアウトな仕事の捩じ込まれ方され、現場から怒鳴られて、お客様からはまだ終わらないのかと、日々綱渡り気分で業務に向かっているのです。 

 と、まぁ愚痴っぽくなりましたが、今日は朝起きて元々受けていた案件も少ない事も思い出し、なんとなくいつもより鼻の通りが悪い気もしたので、いきなり休む事にしました。

学生と違って1日休んだら勉強についていくのが大変になるとか、そういう訳でもありません。"仕事"という性質上、唯一の中間管理職の私が欠員したからって会社が臨時休業する訳でも無く、誰かが代役を担って、なんだかんだなんとか仕事が回るようになってます。ですからそれを逆手に取って私はズル休みをします。365日の内、250日前後は仕事なんです。1日くらいズル休みをしたってバチは当たりません。多少職場は大変だとは思いますが。

 さて、休む事にしたと言っても、上司に"ダルいんで休みまーす✌️"とは言えません。多分、家に殴り込まれます。今朝から何となく鼻の通りが良くありません。心無しか鼻の付け根の辺りが痛みます。電話で鼻の通りが悪く頭痛が酷いので休みますと伝えました。上司から盛大なため息は頂きましたが、これで休む事が出来ます。

 ズル休みのデメリットですが、パートナーにも嘘を吐かなくてはならないという点です。まさかパートナーに"ダルいんで休みます"と言う訳には行きません。同様に頭が痛いから今日は病院に行く旨を伝えました。酷く心配するので、心が痛みます。

 何事にも代償は必要という事です。


Let'sズル休み

 さて、心配するパートナーの出勤を見送り、耳鼻科へ向かう事にしました。体調が悪いという建前で休みを得たのですから、明日には会社に病院の領収書を持っていかないと話の辻褄が合わなくなります。

 耳鼻科は案の定混み合っていました。子供が多いです。9時に受付をしたのですが、結局診察開始は11時前となりました。これが土日の休日だと思うとやっぱり“勿体無く"感じます。

 鼻の付け根が痛んで、匂いも感じにくいとお医者様に伝えたところ、鼻カメラをする事になりました。人生初の鼻カメラです。

 割った割り箸くらいの太さでグネグネと先端の曲がるカメラを鼻の奥に差し込まれました。プールででんぐり返しをした時に鼻に水が入った時の様なツーンとした感触がします。
 幸い私の鼻の中はポリープや炎症も無く、健康体でした。

 次に嗅覚テストを実施しました。これを初めての体験です。
 アリナミン?という注射を腕に刺すと間も無く匂いがするのでそれを感じ取れるかという試験の様です。
 腕に注射をして20秒少しで、納豆のタレみたいな匂いと味が鼻の奥からします。3分半程その臭気が私の鼻の奥で滞っていましたが、次第に感じられなくなってきました。
 私の嗅覚は正常でした。

 最後に鼻のレントゲンをしました。これもまた初めての経験です。
 白い40cm四方の板に、iPad程の囲い線が書いてあってそこに鼻の頭を付けて撮影というものでした。
 そちらも異常無しでした。

 しかし、お医者様から
『嗅覚テストの匂いはどんな匂いでしたか?』と聞かれた私は
『醤油みたいな感じでした』
と伝えると首を傾げられました。どうもこのテストの匂いはニンニクのような感じらしく、醤油みたいな香りでは無いとの事。 
 結局点鼻薬と漢方を処方してもらう運びとなりました。

 上司とパートナーには"夏風邪だそうです"と連絡を入れました。受診料と薬代で合わせて5,000円程の出費となりましたが、ズル休みの代償と考えれば安いものです。

 耳鼻科を出ると正午を回っていました。ただ午前中いっぱい病院の椅子に座っていただけではありますが、お腹は減ります。ちょうど耳鼻科の隣がコンビニでした。

折角なら普段口にしないものを

 私は平日は仕出し弁当を食べています。自宅に帰ればパートナーか私が夕飯を作っているので、なかなかジャンキーな物を食べる機会がありません。
 コンビニでレンジでチンするラーメンを買う事にしました。体調不良で休んだ建前、どうせ帰ってから外出する事も無いのでビールも一緒に買いました。平日の真っ昼間からビールを飲むなんて何年振りでしょうか。

 お昼のワイドショーを眺めながらラーメンを肴にビールを愉しみます。普段見る事の無い平日昼間の番組を眺めるという行為は子供の頃から1番休んでるなぁと感じさせてくれます。

 14時30分には、アルコールが回って来て眠くなって来ました。寝ます


 昼寝から起きたのが19時前でした。パートナーも既に帰宅しており、夕飯を作っていました。体力を付けなさいと普段より豪華な夕飯でした。デザートまで付いていました。

 もう一つズル休みの弊害がありました。それは早めに寝なくてはならないという点です。15時前から早々に寝てしまったので21時台では全く眠気が訪れません。
 目を瞑って時間だけが過ぎてしっかりと寝ついたのは23時頃だと思います。

 これが私のある日のズル休みでした。


"仕事を他人にぶん投げる"という
禁止カードを半年に1回は切りたい

 正直言って私の場合は"休日にやるべき事"と"休日にやりたい事"の分別もつかないダメ人間だから自分にとって良い様に言い聞かせたくてズル休みという行為に至りました。
 ただ、この仕事をズル休みという禁止カードはもっと他の方は最低でも半年に1回は切るべきだと思います。

 1年365日あって大体の企業は少なくても230日は出勤しなくてはなりません。普通の会社なら10〜20日程度有給休暇を1人1年間は使えますが、正直使い切ってる人はあまりいらっしゃらないかと思います。

 その内の1日くらい会社に大迷惑をかけて、"ダルから休む"を実行しても私はお天道様も見逃してくれると思います。

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