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一流の仕事術〜中間管理職〜

昨日まで3日間、組織の目的・目標設定、選手の目的・目標設定について見てきました。
最後の今日はコーチ陣の目的・目標設定とお仕事に関してです。


コーチも変わらないとダメ

ダルビッシュ投手が日本人コーチの能力の低さに苦言を呈した記事です。2、3時間も続くランニングはOBの成功体験でしかない。今は科学の力を使って言語化する時代なのに理屈無く走れ!それではダメということです。練習にどんな意味・意図があるのか、そこを伝えるメッセージも必要ですね。

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サッカーのコーチしている人でもヴィセラルトレーニング?何それ?となるのではないでしょうか。
指導法も日進月歩です。コーチにも新しい学びは必要で、選手に伝えてあげるべきです。

コーチの目的・目標設定

従来の日本プロ野球のコーチングとは即ちティーチングであったことは昨日、一昨日とお伝えしました。
そしてコーチもコーチングするに当たって求められる能力が変わってしました。
・言語化力(感覚、データの読み解き、活かし方)
・コミュニケーション力(やる気を引き出す、監督に臆せず伝えられるか)
・メンタルコーチング(選手の萎縮を解く)
・情報共有力(文章力)
などが必要になります。
しかし、コーチとは選手には指導するけど、自分達はコーチングの指導を受けたりなんてことは、得てして何もしていないんですね。そこを変えるために必要なのがコーチ陣にも目的・目標を持つことです。

更には標準化も必要ですね。
昔のプロ野球は
Aコーチ「ステップ広げて前で捌け!」
Bコーチ「ステップ狭めてボール見て触れ」
などと各コーチが各々自分の世界観で語っていたようです。
この選手はこういうタイプだからこうした方がいいという考えも少なかったようでね。

そして1番楽な標準化が「足腰鍛えるために2時間走れ」というやつですね。意図なくみんなにやらせることで公平感もある。
ダルビッシュ投手が批判するのはこの辺りのことでしょう。

頑張り方を変える

皆か一生懸命頑張っているのに組織が上手くいっていないときは「考え方」を変える必要があると白井氏は言います。

結果=考え方×熱意×能力
と言ったのは稲盛和夫氏です。
この中で考え方は(-100~100)まであり、考え方でマイナスに走ってしまうと、結果は絶対にマイナスになります。
更に熱意が大きければ大きいほど結果のマイナスが大きくなるというおそろしいものです。
ですので「考え方」というのは非常に大事になります。

中間管理職のお仕事

トップの選択肢を増やす

白井氏が日本ハム時代に師事していたヒルマン監督は「日本の人々は謙虚であることを美徳と思っているようだが、本当の意味での謙虚さとは『本音』を言うことである。」「人それぞれに考え方はあるかもしれないが、チームとして決定したことに全員が同じようにエネルギーを注がないと『和』が生まれない」と言ったそうです。

要するに「考え方」を統一する
⇒(チームとしての)目的・目標を統一するに近いのかもしれません。

最終決定するのは当然監督です。ですがその決定に至るプロセスで選択肢が2つしかないのと4つあるのでは大きく変わります。

戦争戦術に置いては5個の作戦を練って置き、それぞれに4個の状況を想定、その中で取れる対応を3つ用意するというのが当たり前のようです。

選択肢が多すぎるのも困りますが、少ないよりは多い方がよいでしょう!

話しやすい雰囲気を作る(心理的安全性)

前述の話でも分かる通り、ヒルマン監督時代のコーチというのは意見を言うことが仕事でした。
そこで大事になるのが「心理的安全性」です。
会議で発言した際に「お前何言ってんの?」なんて言われた人は「余計なことは言わない方がいい」となり、おそらく今後の会議では発言することはできないでしょう。 
そして日本人には「和を乱さないように」「余計なことを言わないように」という考えがあります。
上司が「もっとまともな報告を上げろ!」と言ってしまうことが部下の「隠蔽」にも繋がります。
そうではなく、「貴重な意見をありがとう」「そういう考え方があるんだね」「言いづらい内容だけどすぐに伝えてくれて助かった!」という方が圧倒的に「心理的安全性」は高まります!

但し、上司が部下の機嫌取りをするのは心理的安全性にはなりません。心理的安全性を作るのは相手に対して互いに「リスペクト」があるかどうか、組織として「同じゴールを向かっているか」になります。

トップの迷いを解く

トップに選択肢を与えたら基本的には中間管理職の仕事は終わりです。あとはトップが「決定」をするのみです。しかし、試合中や何かの最終決定段階でトップも迷うことがあります。そこで迷いを解くのも中間管理職の仕事です。
1つは後押し!
もう1つは違う選択肢を決めてあげる。
トップ「ここでAを使いたい、Aが10点だとしたらBは何点?」
コーチ「Bなら20点です!」
トップ「ならBを使おう!」
となります。コーチは一緒に悩むのではなく、すぐに回答する事が大事です。

忠誠心とはイエスマンになることではない

上記の例でもわかるようにトップの決定を覆すことも必要です。トップも人間、熱くなり周りが見えなくなることもあります。そんな時に冷静にアドバイスするのもコーチの仕事です。

長くなりました。
白井コーチ本シリーズ4部作となりました。
皆様のなにかヒントになれば幸いです。


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