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Kindle出版物で心動かされた本5冊

 入院18日目。入院中読んだ本の数は43冊となりました。当初は「哲学攻めっか! 古典挑むか! 再読三昧すっか!」と張り切ってたものの(張り切ってない)、近頃はプロ作家ではない方々の、Kindle出版物を中心に読んでいます。

「決して商業ベースに乗る売り上げは望めないけれど、その人にしか書けない一冊」という本があります。

 紙の本にするためには文章量が足りなくて、かさ増しが必要かもしれません。本当は絶望しかない状態でも最後には希望を見せて終わらなければ、みたいな暗黙の了解とは無縁の出版物ともいえます。

 なんとなく検索窓に打ち込んだ単語から見つけたり、関連書籍から飛んだり、出会いは偶然頼りです。いいなと思っても、著者の作品はその一冊きりということもよくあります。

 読み終えて読書メーターやブクログに読了記録をつけにいくと、私が一人目の読者だった、ということも珍しくありません。

 私一人がここで紹介して、直接著者の印税が大幅アップとか有名になるとかはないでしょうが、せっかく出会った縁ですので、紹介したいなと思います。

 先行してこういう記事も書いています。

「組長の娘に生まれて」天草ナオ

 タイトルずばりです。ヤクザの組長の娘としての生い立ち、父母との関係性、嘘いつわり誇張なくありのままに書き記されています。


「マンション麻雀 (ちょんぼすれすれ)」桂木智樹

 久しぶりに麻雀小説を読みたくなり発見。ヤクザの仕切るマンション麻雀に一時期触れてしまった男の話。読了直後に麻雀ゲームをインストールするものの、入院時間を無限に切り取られそうなので、2局だけ打って削除。


「ひそかに人気者になりたい小学生のためのお笑いネタ帳: 小学6年生のぼくが自分で書いた「お笑いのはじめ方」」岩田かいと

 学級で「お笑い係」を始めたところ、仲間もできて、あまり話さなかった子もたくさん喋るようになって、自作コントを作って披露して、といった話を、現役小学生がKindle出版する時代に。

「書いた同人小説を売りたいのでいろいろやってみた! 同人シリーズ (kuranoエッセイ)」倉くらの

 主婦とパートとBL小説同人作家を両立させる倉くらのさんの、売り込み奮闘記。BL小説は未読ですが、彼女のエッセイ集は立て続けに読みました。

「29歳で4回脳梗塞になりました: 寝たきりのわたしの生き方」ねーわ

 どうしても闘病関係の本に目が行きます。合計4回の脳梗塞で寝たきりになり、話すことも寝返りを打つこともできない著者が、かろうじて動く指で著した一冊。倒れてから5年で1000冊の本を読んだ著者が、自分でも本を著したものです。電子書籍の持つ底力といえるでしょう。

 ひとまず5冊紹介。またそのうちやります。

(了)

↓の頃のように律儀に一冊読むごとに感想を書いたりはしていません。

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