TSMCの次世代プロセスは順調?
TSMCは決算説明会で3nmプロセスの開発状況を公表しました
🟩 開発は順調と強調
TSMCは次世代の3nmプロセス開発は順調に進んでいると発表しました。2022年後半に台南工場で生産が開始され、2023年から収益化されます。2019年から2022年後半に生産開始すると一貫性して述べていることを強調し、開発は順調とアピールしました。
半導体プロセスは2~3年おきに更新されるメジャーノードと、改良ノードで開発が進んでいます。TSMC最新のメジャーノードは5nmプロセスになります。アップルのMacBookの「M1」やiPhone12シリーズの「A14」チップで採用されました。
TSMCのメジャーノード
2018年~ 7nmプロセス
2020年~ 5nmプロセス
2022年~ 3nmプロセス
2025年~ 2nmプロセス
ライバルであるサムスン電子はGAA(Gate All Around)構造を採用した、3nmプロセスの生産を2022年前半開始すると発表しました。後れを取る形になったTSMCですが、開発を順調だと強調したのは何故でしょう。
🟩 3nmの顧客の採用が高い
TSMCの3nmプロセスはGAAではなく成熟したFinFETトランジスタ構造を採用します。しかし性能コストのバランス、トランジスタ技術の両方で最も先進的な技術と強調しています。
3nmプロセス(5nm比)
性能 消費電力
TSMC 10~15% 25~30%
サムスン 約30% 約50%
TSMCによると3nmは5nmプロセスより複雑で、多くの新機器を使用する必要があり、コストが高くなるという。しかし既に顧客が3nmプロセス採用する顧客が多く、5nmと比較し最初の1年のテープアウトは3nmのほうが増えると予想されています。
🟩 まとめ
TSMCはすでに顧客を抱え込んでいるため、3nmプロセス開発を着実に進めていること強調した。
技術レベルではサムスン電子がリードしているかもしれないが、すでに顧客を抱え込んでいるため自信をもって開発は順調と強調しました。まさに横綱相撲の様相です。
GAA構造の2nmプロセスは2025年にリリースすることも発表しました。2025年はインテルも Intel 18Aで世界をリードする戦略を発表しているます。これから3~4年のファウンドリの技術開発動きは見どころです。
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