どんぐり自然学校、初の「性教育講座」を開催しました。

今回、初の試みで保護者向けの性教育講座をどんぐり自然学校で開催致しました。

講師に性教育認定講師・セックスカウンセラーとして活動をされている山崎 真子先生をお招きし、保護者が家庭の中でできる性教育講座。
「性教育[0」⇒[1]へ 性について学び より豊かな人生へ」
というテーマで講座を開いて頂きました。

「なぜ、性教育は必要なのでしょうか?」
自分で自分の人生を選択するために性の知識や意識を学ぶことが、より豊かな人生を送ることに繋がるからです。

性の正しい知識とはどんなことなのでしょうか?
講座でのご紹介例を少しあげてみると…

●性器の洗い方(清潔にすること)
●関係性、ジェンダー(人権)思いやり
●二次性徴を肯定的に受け止められる
●不適切な性情報の危険性・SNSトラブル
●月経の対処
●性欲のコントロール
●性的同意
●デートDV
●妊娠の仕組み、避妊、緊急避妊ピル・性感染症

性への知識や意識があれば、
自分らしく生きること。
安心、安全に性を楽しむこと。
こころもからだも健康でいれることへと繋がっていきます。

ネットやSNSの普及に伴い、間違った性の情報発信は社会に溢れていて、
その間違った情報に子ども達はさらされているとても危険な環境にあります。
子ども達が被害者、加害者になることを防ぐためにも正しい知識を身に着けることがとても重要な時代になっていると痛感しました。

講座では、
「性について学ぶことで人生にどんな変化が生まれるのか?」
「性のとらえ方」
「性教育は人権教育である。」
「からだの権利とは?プライベートパーツって何?」
「性的嫌がらせについて考えてみよう。」
「ここちよい距離・同意について考える。」

このような性に対する基本的な知識や考え方。
そして、私達の中に存在する性に関する固定概念について、丁寧に触れ紐解きながらお話をしてくださいました。

親(大人)に子どもが性に関する質問をしてきた時、
それは「性教育をする絶好のチャンス」であると言われました。
変にはぐらかしたり、ごまかすのではなく、子どもの発達に応じた性の伝え方を生活の中で自然に取り入れていくことが、正しい性の知識を身に着ける場になったり、性の悩みや困りごとを親に相談しても大丈夫と子どもが思えるきっかけになったりすると教えてくださいました。

また、性的同意についてでは、相手の気持ちを確認する大切について考えさせられる場面でした。

交際していても、好き同士であっても、仲の良い友人同士であっても、たがいがふれあう時に、同じ気持ちでなくてはここちよいふれあいではなくなってしまうことを、子ども達に丁寧に伝えていく必要があると感じました。

相手の同意がないまま、自分の思いだけで行動してしまうと、相手は辛い。

相手の気持ちを考え、思いやる心があるからこそ、ここちよい関係性に繋がります。
互いが同じ気持ち、同じ思いになった時が本当の同意になるということの理解を子ども達に伝えていくことが大切だと感じました。

そして、自分が嫌だと思ったことは嫌だとはっきり伝えることの大切さも同時に教えていく必要があると学びました。

後半では実際の事例を通して、子どもが性的問題行動を起こした時、性被害に遭った時に私達大人は子どもにどのように向き合っていくことが大切であるかをお話しくださいました。

子どもがトラブルを起こした時。
子どもが性被害にあった時。

決して怒らないで、子どもの話をしっかり聴くこと≫

このことがとても大切であると先生はおっしゃいました。

叱ったとしてもそれは解決ではなく、問題解決から遠ざけてしまう行為であると言われました。

なぜ、その子は問題行動を起こしたのか?
なぜ、性被害にあってしまったのか?

問題の背景を考える。

なぜそれが問題であるのか?

問題の本質を子どもと共に考える。

子どもと一緒に大人が考えていくことが大切である。

そして、
子どもの気持ちに寄り添うことが子どもが安心して話ができ、問題を解決する上でとても大切であるとお話しくださいました。

子どもの話を丁寧に聞き、共に考え、問題はなんだったのか?
問題を解決するためにはどうすればよかったのかを一緒に考えることが重要であるということでした。

そして、何よりも子どもが親(大人)に話しやすい環境を作ることが、性教育の中で大人に求められる姿勢であると学びました。

山崎先生は
「性は人権なくして語れない。性教育は人権教育と私は思っています。」
と、語られました。

性教育を通じて、相手のことを考え思いやり、相手を尊重する姿勢は、豊かな人生を生きる上でとても大切であると感じました。
これは性にとどまらず、人と人とが触れ合い、生きていく中で、どんな時でも大切な姿勢であることも再認識しました。

子ども達の中に一度、インプットされた誤った性の情報を修正することはとても難しいことです。
正しい性の知識をまずは、大人が学ぶことからスタートし、子どもが必要としたタイミングで、必要としている性の知識を発達に応じた伝え方ができるように親が準備をていくことが、子ども達の未来を守り、子ども達が性被害、性加害の当事者にならないためにも、大人として重要で必要な行動だと感じました。

山崎先生のお話しはとてもわかりやすく、家庭での性教育を0から1にするために親である私達が何から取り組んでいけばよいか具体的に学ぶことが出来ました。

先生の講座の中で、障害のある子どもさんへのハグの同意を得て、ハグをされた時の写真と経緯を紹介をされた時に、先生のお人柄や本当に子ども達の未来に向けて活動をされていることが伝わってきて、胸が熱くなり感動しました。

子どもの持つ個性や質、発達に応じた伝え方を繰り返ししていくこと。
この部分も性教育に限らず、子ども達の成長を支える上で大切であると改めて感じました。
これからも性教育の学びを続けていきたいと、心から思えた素晴らしい学びの場となりました。
講師の山崎先生との出会いとご縁を頂けたことに心から感謝申し上げます。ありがとうございました。


山崎真子先生

性教育認定講師・セックスカウンセラー・保健相談士看護師・助産師・思春期保健相談士・認定心理士の資格を保有されており、性関連のカウンセリングや性教育講和など、性の相談や性への知識を広める活動をされています。

チャイルドラインかごしま代表
ウェルビーイング代表


以下に講座でご紹介頂いた書籍やHPサイトのリンクを載せておりますので、ぜひご参考にされてください。


【紹介書籍】


【正しい性の情報サイト】

ココカラ


セイシル


セクソロジー


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