マイ・ディアローグ あるいはわたしの偏愛年表という形として
果していままでの道程をふりかえって、これほど奇特な人生はないと言い切れるほど奇特であった。
ハイ・カルチャー、ポップ・カルチャー、サブ・カルチャー、アングラ、王道……漫画で言えば手塚治虫を読みふけりながら佐々木マキを欲しがり、小説で言えば角川スニーカー文庫を読みながら谷崎潤一郎のエロ小説に本番シーンがないことにキレ散らかす、美術で言えば横浜トリエンナーレにほとんど毎回欠かさず行きながらサロン的絵画も嗜んで、音楽で言えばクラブハウス・ミュージックを聞きながら坂本龍一の勧めるヴラ