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俺はCoRichでいく

演劇の話。

アトロク(TBSラジオ「アフター6ジャンクション」の略称)で国立映画アーカイブの話を聞いていたり、富野由悠季の世界展を観に行った後に安彦良和さんのインタビューを漁ったりしてて思ったこと。

アーカイブって大事。

アトロクに様々なHIPHOPアーティストが来ると、さんぴんきゃんぷや三宿web、日本語ラップ創世記の「あの頃はさ〜」という話になる。これを聴くのが結構すき。安彦さん、富野さんが語る宮崎駿、高畑勲の話も神話のようでたまらない。バンドマンが集まれば下北沢屋根裏やGARAGEの話になり、キッズが集まればAIR JAM、芸人が集まればラママやシアターDの話になる。ビタミンB寄席も忘れずに。

演劇人はどうか?

神楽坂die pratzeがさぁ〜、っていやいや、もっともっと広く、どんな話でもいいんだ。どちらかと言えば「伝説」であったり「伝承・おとぎ話」が聞きたいのかもしれない。

さぁ、演劇の話をしよう。

何もウッド・ストックやアニメ新世紀宣言みたいな大きなイベントの話じゃなくて良い、小さくてもそこに語り部の熱量があれば、それは伝説になる。この劇団のこの公演がさ、めっちゃ面白かったんよ!って、それでもう充分。最高。
かつて「CoRich舞台芸術!」の感想投稿コーナー「観てきた!」には、そういった熱量の語り部がごろごろといた。もちろん、今もいらっしゃるが、このコロナ禍での公演数の激減と、何年も前になるが小劇場応援団長の手塚氏がいなくなったこともあり、CoRichはかつての熱量が失われたと感じている。何よりアクティブユーザーがどれだけいるのかが心配だ。そんな塩原もこりっち離れ。由々しき事態。

今や感想はTwitterで呟く方が主流になり、感想に対してのリアクションはRTやいいね!などもあるが、出演者や関係者が、自らそれを押すことに躊躇う人も少なくないと聞く。せっかく書いてくれたその熱が、飯テロと猫モフに追いやられ下へ下へと消えて行ってしまう。なんて勿体ないのだろう。そこで考えた。

俺はCoRichでいく

せっかく口コミ、感想投稿コーナーがあるのだから、ここを活用してみようと思う。自分は演劇を「やっている」側なので、感想を書くのを躊躇っていたがいやいや、むしろだからこそ書く意味、言語化する意味、アーカイブする意味があるんじゃないだろうか。そう思って過去に遡って二つほど書いてみた。

2019年10月
日本のラジオ『ナイゲン(暴力団版)』の観てきた!
https://stage.corich.jp/watch/394684/stage_comments

2019年5月
中野劇団『10分間2019〜タイムリープがとまらない〜』の観てきた!
https://stage.corich.jp/watch/394685/stage_comments

うん、文章は相変わらず上手いとは言えないが、かなりキモいレベルの熱量は乗せられたと思う。

演劇公演は、上演されればハイそれでおしまい、ではちょっと悲し過ぎる。
DVDや戯曲や上演記録などアーカイブしやすいものは別として、観測した人の記録や熱、頂いた感想などの一番大事な部分を積極的に保護していきたいと感じた。

小劇場の隅っこで、ひそっとやられていた公演も、せっかくだからもう少しだけ知ってもらえてもバチは当たらないんじゃないかなと、思う。コロナ禍の暇つぶし。

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