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「『日本』ってどんな国?」を読んで

「日本」って、どんな国?

今回は、題名にある本について、書いていきます。

本書は2021年10月に出版されていて、著者の本田由紀さんは、東京大学卒業の教育学者で、東京大学大学院の教授をされている方です。57歳のおばちゃんでした。

本書では、国際データを使って、日本を他の国と比較することで、日本とはどんな国であるかということを説明しています。

家族やジェンダー、学校、友だち、経済・仕事、政治・社会運動などについて、それぞれの章でわかりやすく示されていました。


ジェンダーについて

僕が印象に残ったのは、ジェンダーについての章。

僕は大卒の社会人2年目で、会社は男だらけですが、女性も少ないけどいて、そこまで男女で仕事や給与の差はないと感じています。

他の大学時代の女性の友達も、それぞれ仕事を頑張っていて、昔ほど仕事における「男女差別」みたいなものってなくなってきてるよね〜と思っていました。

しかし実際には、本書にも書いてある通り、国会議員に占める女性の比率、企業の管理職に占める女性の比率は、かなり低いといったデータがあります。

また、女性は出産もあることから、採用されづらいといったことも起こっているそうです。

そして仕事だけでなく、家事や育児なども女性がやるのが当たり前という風潮があり、それも他国と比較すると、日本は独特だとわかります。

僕はけっこう差はなくなっていたと思っていたけど、読み進めていくと、たしかに全然そんなことなかったんだなとわかりました。

実際に最近、知り合いの女性と話した時も、「職場で男女の差は感じる」と言っていました。

僕は女性ではないので、実感しづらかっただけなのかなとも思いました。


環境に慣れてしまう

僕が面白いなと思ったことは、先述したように、女性の方が家事分担の割合が他国と比べて多いのにも関わらず、それを「不平等だ」と感じている割合は低かったのです。

つまり、明らかに男女で不平等だということが明らかでも、日本では「家事をやるのは女性が当たり前」という文化が浸透しているということなんですね。

この分析結果からは、あまりにも偏った状態の国で暮らしていると、何が「普通」で「当然」なのかについて、感覚が麻痺してくるということが読み取れます。日本はその最たる国とも言えるでしょう。

「日本」ってどんな国?


とにかく知ること

今回、本を読んで改めて日本について学びましたが、じゃあ自分に何ができるんだろう?って考えました。

僕も自分自身の生活で精一杯で、社会に対して何かできることはないと思っています。

僕にできることは、本を読んで現状を知ること。

そして、それを発信して、同じように、現状を知る人を増やすということかなと思います。

なのでとりあえずnoteに書いてみました。

まず明らかなのは、様々な面でひどい現状を直視することからしか、何も始まらないということです。そもそも、私がこの本を書いた目的自体が、そこにありました。みんな薄々気づき始めていたり、あるいはいろいろなデータによって否応なく突きつけられたりする、日本の現状を、まずは正面から見つめることを抜きにして、それに取り組むことはできません。

「日本」ってどんな国?

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