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親友から手紙をもらった話〜手紙をもらうまで〜

先日、22歳の誕生日を迎えました。

今から約2年前、私が20歳のとき、22歳の誕生日を迎えた先輩が、

「22歳になった途端、急に歳が増えるのがあまり嬉しくなくなったよ」
と言っていたのを聞いて、

「嘘だ〜!20代前半でそんな風になるはずがない、ましてや誕生日大好き人間の私ならなおさらだ!」

なんて思っていたのに、今回の誕生日ではなんだか少しだけその気持ちが分かった気がして、これが大人になった印なのかなと感じました。

⭐︎⭐︎⭐︎

今年は、例年より人に直接会うことが少ないのもあって、

「今年の誕生日はそこまで思い出深いものにはならないかもしれないな〜」
と思っていたけれど、

私の予想は大きく外れて、今年は人生で初の

「涙を流した誕生日」

になりました。

というのも、今年はある1人の親友からの手紙をもらったからです。
今回はその手紙をもらう前段階のお話を少ししていきたいと思います。

⭐︎⭐︎⭐︎

私には高校3年生の頃から仲良くしてもらっている友達がいる。

その子は、高校の頃、いわゆる漫画に出てくるような清楚系の女の子だった。

私は、見た目のみに絞って言うと、カッコいい系とか、オシャレ系よりも、ふわふわした清楚な感じに憧れいたので、

話したことはなかったけれど、高校1、2年生の頃から学校生活の中で

「5組のあの子かわいいな〜」とか
体操服のゼッケンを見て
「あの子◯◯さんっていうんだ!」
なんて思ったりしながら過ごしていた。

**

そして、そんなちょっとした憧れを抱いていた女の子と、とうとう高校3年生で同じクラスになった。

私は嬉しくて、体育館でクラス発表を見た直後に、

「前5組だった◯◯さんだよね!
あ、えっと‥‥体操服のゼッケンみたことがあったから知ってる!」

なんて話しかけて、それ以降、結構話すようになったわけだけれど、

後から聞いた話だと、

「何この変な人、仲良くなれるかな」
って思ったらしい。

**

高校の頃は、そこまでなんでもかんでも打ち明けるほどまでの友達ではなかった。

中高の友人関係によくある、
基本的には2〜3人組で仲良くして、4〜6人組になる必要があるときは同じグループになるような距離感だった。

大学の志望校ももともとは違ったし、
部活も私がバドミントン部で、向こうが書道部でといった感じで全く違っていた(中学時代はバドミントンをしていたらしい)から、

話すことは
「今日の古文全然分からんかった〜、てか次の授業数学だよね?予習の問題解けた?」とか
「クラスの△△くんかっこいいよね、あ、全然好きとかじゃないよ?」みたいなことばかりだった。

そんな他愛のない会話ををしたりしながら、その子と出会ってからの何気ない日々はあっという間に過ぎていった。

**

そして、高校3年生の1月。

センター試験を終えた私たちは最終的な志望校を決定するときを迎えた。

私を含めた同じグループの子のほとんどが、もともと志望していた大学にそのまま出願することに決めていた。

しかし、その友達は思ったほど点数が取れず志望校を変えようか悩んでいた。

点数が取れずとは言っても、その子の志望校が京大だったのを考慮すると取れてないと言えるのかもしれないけど、クラスの中では断然トップの方でといった感じだったので、

私は
「全然点数いいじゃん、落ち込むことないって」
とも言えないし、
「大丈夫だよ!2次で頑張ればきっと受かるって!」
なんて無責任なことも言えない。

ひたすら無難に
「◯◯ちゃんが行きたいところを受ければいいと思う!」
て言って励ますしかなかった。

私は、実は毎日家で泣いてるんじゃないかとかご飯食べれてるのかなとか考えながらその子をずっと心配していた。

しかし、その数日後、その子は明るい表情で

「たくさん悩んだけど、京都は諦めることにした!(私も含めた)2人と同じところ受けるからこれから一緒に頑張ってみんなで合格しようね!」

と言ってきた。

本当は後悔してないかなと思ったりもしたけれど、明るい表情に少しは安心したし、何よりその子と一緒に頑張れるのが嬉しかった。

そして残りの1ヶ月間、私たち3人は必死で勉強した。

そして最終的に皆合格し、新たな地で大学生活のスタートを切れることになった。

**

大学生活が始まってから、私はその友達に
「サークルどこ入るかとか決めてる?」ときたいてみた。
向こうは
「街の子はバドのサークル入るの?もしよかったら一緒のサークル入りたいな」と言ってきた。

その後私は、高校時代の同じバドミントン部のメンバーにサークルを紹介してもらい、その友達を連れて入ることにした。

その後、そのサークルを紹介してくれた友達が部活に移ったり、別のサークル1本に絞ったりで結局残ったのは私たち2人になった。

私たちは、唯一の高校大学が一緒のサークルメンバーとして、さらに仲良くなり、2人で遊びに行く機会も多くなっていった。

そして、それと同時に高校時代はしていなかった誕生日プレゼントの交換もするようにもなった。

今までの3年間もらったプレゼントは、どれも私の好みどんぴしゃりのものばかりで、毎年誕生日の度に宝物が増えていっていた。

そして、今年、
「来年、街の子が就職して遠くに行っちゃったら、こうやって祝ったりできないかもしれないから‥‥」
と言ってプレゼントの他に例年はなかった手紙を渡してくれた。

その子は私が異常に涙脆いのを知っていたので、
「家で読んだ方がいいかもよ」
と言ってきた。

私は、その日ドキドキしながらその子との時間を過ごし、
家に帰りつくとすぐにその子からの手紙を開いた。

(続く)


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