見出し画像

読書記録📚「ハートビートに耳をかたむけて」

【あらすじ】

フィギュアスケートの世界大会を目指すイーガンは、大会中に事故で突然亡くなってしまう。
イーガンの心臓は重い心臓病に苦しむアメリアに移植された。
ドナーが誰だかわからないアメリアは、紫色が好き、フィギュアスケートの映像を見ると胸が高鳴る、母親への態度が変わるなど、まったく自分ではない嗜好や記憶に驚きながらすごすことになる。

自分の体の中で叫んでいる心臓の声が気になって仕方のないアメリカは、自分たちでドナーを見つけ出すことに成功。イーガンの家へ訪れることに。。。

イーガンの魂と繋がっているかのように起こしていく奇跡は、苦しむイーガン家族をも救っていく。

決して交わることのない2人の少女が、心臓移植をきっかけに周りをガラリと変化させていくハートフルな小説です。


【感想】


心臓移植という重たい内容ですが、命の尊さや、今の生き方を考えさせられる本でした。

・情熱をそそげるものに出会い、夢をもって追い続けられる子
・体や環境が悪く、夢を追うことすらも諦めざるを得ない子

この対比と、交差点が絶妙に交差するとき、本人だけではなく、周りに大きな変化をもたらす結果になっていきます。


自分のじゃない心臓で、生かされている感覚は、本人にしか分からないだろうけど、嬉しさと悔しさと罪悪感とがあるはずです。

私は、運転免許証の裏に
臓器移植を希望する
に丸をしています。

自分は誰かの命の役に立ちたいです。
だからそのように希望します。

しかし、

私の臓器を受け入れる本人が、もしも苦しむようなことがあるとしたら…

と考えるとちょっと移植は怖いかも。
家族と真剣に話し合わないとなと思いました。


また、イーガンが死に際でこれまでのことを回想するシーンは、心が痛みました。

親は子を本当に愛しているのか、
子は親のことをどう思っているのか、

家族の数ごとにあるであろう親子関係は、日本でもアメリカでも同じように喜びでもあり、苦しみでもあるのかもしれません。

自分が認められて、愛されている

そう感じられる子が1人でも多くいますように…。



この本を閉じたときに「ふ〜」と息を吐き出し、自分の胸に手を当ててみました。

"今生きていることが有難い"

今日も終えられることに感謝です。

【書籍情報】

著者:ロレッタ・エルスワース
出版:小学館
ISBN:‎978-4092905665


instagramで読書記録アカウントやっています。
おすすめの本、最近読んだ本をシェアし合いましょ📚
@suji0books

この記事が参加している募集

#スキしてみて

525,563件

#最近の学び

181,465件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?