#帝京長岡 の活躍は長岡が街としてスポーツに期待してるからじゃないか
誇らしいなぁ。
そう思ったのは、年末から年始にかけての1週間ほどの間。何が誇らしいのかって、僕は帝京長岡高校サッカー部のOBなんですよ。
12/31の初戦で高知西高校を相手に6得点し、2回戦では旭川実業を相手に大会史上最長(両チーム合計38人)のPK戦を勝ち上がり、3回戦では長崎総科に先制点を許すも逆転勝ち。
97回を誇る大会の中で、新潟県から出たチームが準決勝には残ったことがないという過去があったのだけれど、どうにかそれを変えてやろうと意気込んで望んだ準々決勝で悔しくも敗退。
準決勝へ駒を進めることなく、帝京長岡サッカー部の第97回全国高校サッカー選手権大会は幕を閉じることになりました。残念ですが、仕方ないです。結果ですから。
あんな風にがんばる姿を見れることには嬉しくなるし、新聞やTVはもちろん、ネット上でも話題になることを嬉しく思うわけです。
そんなうれしいという言葉を紡ぐだけで、「あぁ、年をとったんだな...」と、妙に納得をした気持ちにも。
卒業後すぐ、もしくはそこから数年ぐらいは、おじさん応援団に対して、少なからず好意的な感情を抱くことはできませんでした。
別に誰を指してということもないのだけど、「あんな風にはなるまい」という気持ちを持ってたわけです。
けど、大会に出て懸命にプレーする彼らの年齢なんか遥かに越えた人生を生きていて、その様子をみながら一喜一憂していることを客観的にみると、「なるまい!」なんて鼻息を荒くしてた僕に、あやまらないと行けない気がします。
帝京長岡サッカー部の頑張りがうれしくて
以前、自分がOBであるサッカー部について記事にしたことがあるのは全国高校サッカー選手権の第92回大会で、今大会同様、準決勝をかけて敗退してしまったことを受けて書いたもの(はてなブログ!)と、
彼らだけに宛てたわけではなく、高校サッカーに取り組む選手全般に向けて「サッカーがすべてではないぞ」ということを伝えたいと考えて書いた記事の二本。
遠いところから、小さい声で「頑張れ」っていうぐらいしかできませんが、それにしたって、彼らの頑張りは見上げたものです。
本当に誇らしく思いますし、うれしいもんだから、おじさんはついつい感情移入してしまいました。
試合中に実況から何度も「長岡JYFCは下部組織」と繰り返すことに、「誤った認識(少なくとも法人が別で、運営も別)を伝搬してしまうだろう!」だなんて自分は関係ないのに、ついヒートアップしてしまい...
こんなことをTweetしてしまいました。
ですが、思ったよりも反応が多くて驚きました。
おそらく「そんな(高校に下部組織なんて)こと、あるの?」というところと、「やっぱりそうだよね」みたいなところが入り混じって、ちょっと"気持ち悪い"と思っていた人たちに反響があったんだろうとは思います。
18年ものの長岡J.Y.F.C.と帝京長岡が認知の壁を崩した
僕はこの長岡JYFCが立ち上がったときに現役の高校生で、一緒のグラウンドで練習をしてました。懐かしいです。
Twitterでの投稿からの続きになってしまいますが、帝京長岡と長岡JYFCとは、実質的につながりが強いことは認めますが、だからといって、なんでもかんでも同一組織のように語ることは避けるべきでしょうよ、と。
そんな事を言いたかったんですけど、上手に伝わったのかどうかはわかりません。もしかしたら、うるさいおじさんが一人で何を言ってるんだ、ぐらいになってしまったのかもしれませんが。
けどね、同じ大会に出ていたチームでいえば、青森山田高校は中高一貫校ですし、中等部にサッカー部がありますし、同一の学校法人の中で行われるのだから、「下部組織」であってます。
新潟でいえばアルビレックス新潟。株式会社アルビレックス新潟という同一法人の中で、トップチームがあり、U-18があり、U-15も、12もあります。完全に下部組織、いや、育成組織、と言わなければならないのか。
そんな事を考えればNPO法人として行政側から承認されなければならない法人格を持つ組織と、学校法人という法人格の間で上下関係というのは構築できないでしょうね。
だから「実質」はそうなのかもしれないけど、「事実」ではないよねって。難しいですね。
そんな長岡JYFCも立ち上げから18年となりますが、素晴らしい成績を納めていて、フットサルで5回も日本一になるなど、いつの間にか新潟の中から全国で1番になれるんだと証明してくれています。
彼らの存在が、新潟県のサッカー界に与えた衝撃な相当に大きく、太いものだったんだろうなぁ、と素直に思うんです。
設立1年目で県大会で3位や準優勝なんて成績残しちゃってますからね。優勝はできなかったけど、中学校1年生しかいないチームが3年生まで揃ってるチームを蹴散らしちゃってたわけです。
こりゃー大変なことになった!
なんてドタバタしてたんじゃないですかね。もしかしたら、羨ましさから、やっかみみたいなことも言われたのかもしれません。
設立の前年には、帝京長岡が新潟地区外から初めて全国大会へ出たんですよ。僕が高校1年生の頃の話です。
そこに長岡JYFCが立ち上がって、きっちりと結果を残すことで、「新潟にいてもできる」ということと、雪国だからってできないことはないんだという認知の壁を越えることになったんじゃないですかね。
そこから新潟県のサッカーは、潮目が変わったようにも思います。92回大会で新潟県勢がベスト8まで残ったのは、1984年の新潟工業以来の快挙でしたしね。
サッカー以外にもスポーツが盛んな長岡
ただ、帝京長岡はバスケットボールもめちゃくちゃ強くて、開志国際高校と合わせて2校、全国でベスト8に残れる、下手したらベスト4に残れるチームが新潟県内に2つあることになってます。
すごくないですか。全国で4つ強いところ上げろって言われて、その二つが新潟の中にあるってことですよ。
案外注目されてないかもしれませんが、同じく、帝京長岡には女子の高校サッカーがあって、初めて出場したのにも関わらず、女子の高校サッカー選手権大会ベスト8まで進んだのです。今大会ね。
帝京長岡は私立学校ですから、当然ながらスポーツというわかりやすい広告塔に力を入れるわけですよね。
だけど、別に帝京長岡だけが頑張ったからって、スポーツが飛躍的に伸びるわけではないんじゃないですか。
街が頑張って支援して、そういう雰囲気をつくって、なんとかしていこうともがくからこそだと僕は思ってます。
そう、スポーツの盛んな地域であればあるほど、そこに熱狂する人たちが生まれてくることになりますし、結果として、新潟でスポーツを楽しむ機会が増えるわけです。
勝てばいいわけではないんですよ。
身近で、親近感を持てる存在がたくさん活躍したら楽しいよねってことです。だって、今回、帝京長岡が勝ち進むにつれて、まったく卒業生でもなんでもない人たちが応援するわけです。高校野球のそれと一緒ですよね。
「新潟県の代表」だから、ということで。あったかいじゃないですか。
それが街を豊かにする、地域を豊かにするというのであれば、その力を借りて、大きな大きな魅力にしたいですよね。
それを長岡はやろうとしてます。
1月22日、葦原一正さん(B.LEAGUE事務局長)や上林功さん(MAZDAスタジアム設計)を中心にトークイベントを開催しますが、そこで長岡が街のビジョンとして何を考え、スポーツに何を期待してるのかを当事者から聞く機会を設けました。
盛り上がっていきましょう。
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