見出し画像

「ブランディング」じゃなく「評判になる」

 元同僚がパーソナルトレーナーにももっと差別化の意識を持って活動をすべきだ!とセミナーを開くという情報をFacebookで確認して書いてます。

 トレーナー視点でのセミナーではなく、実際に企業のブランド戦略を担う立場の方を招いて開催するそうなので、より具体的に、なおかつ実践に即した内容になるだろうなぁ、と勝手に期待してワクワクしました。(気になる方は下にFacebookへのリンクと主催団体のPDF貼っておくので覗いてみてください!)

 ぼくもスポーツトレーナーとして活動していた過去がありましたが、今となってはすっかり現場感覚はありませんし、当時の空気感から今に至るまでに、先進的な人たちはそれなりに取り組んでいるものの、まだまだ職人気質な方が多い印象なのは否めません。

 『良いものを提供していれば......』

 『本物の知識や体験を提供できれば......』

 それ自体は間違っているとも思いませんし、サービス提供者としては当然の姿勢だと考えます。飲食店であれば、お客さんに対して自分の満足のいく味の料理を提供したいと考えたり、自らの構えるお店がお客さんにとって第三の場所として認識してもらえるよう提供することを心がける態度となんら変わりません。

 ただ、『本物の知識や体験』や『良いもの』は、その基準が千差万別で、言い方を変えれば、その知識や体験が合う人もいれば、合わない人もいるわけです。

 そして困ったことに、その『本物』を追求する姿勢を押し付けすぎると、逆に離れていく人が増えてしまい、結果的にではあれ、ニッチ(隙間的)なポジションを取ることにもなりかねません

 個人へのコミットメントを求められる職種であればそれでいいのかもしれませんが、「他との違いを明確にする」のか「他との違いだけでなく同じ部分も認めた上で最善を尽くす」態度は似ているようで異なるものです。

 例えば、ホストクラブの売れっ子ホスト[A]と全く指名されないホスト[B]がいたとして、彼らの違いはなんでしょうか。所属している業界は飲食業界で、同じ店舗なのであれば提供する内容も大きく異なるものではないはずです。

 いくら『良いサービス』を追い求め、相手に対して提供しようとするものが、お酒と飲食物とお店の雰囲気と......なんて具合に考えていると、自分以外の対象をいくら質を高めたところで、サービス受給者であるお客さんは満足しません。

 お客さんが求めているのは美味しいお酒もそうですし、美味しい料理もそうですし、お店の雰囲気が良いことはもちろんなのですが、それ以上に、目の前に座る相手の態度が自分を尊重しているのかどうか、相手が自分を認めた上で接してくれているのかどうか、もっと言えば、自分を大切にしてくれるのかどうかを求めるわけです。

 指名をすればそれなりの金銭的コストを支払うわけですから、当然の要求と言えば当然の要求だといえます。

 ただ、飲食物が良いものであること以上に、それなりの対価を支払っている方々が大切に考えているのは、人格を踏まえた上で接してもらえるかどうか、つまり対人関係を良好に築けるのかどうかであり、いかにして満足感を引き出してくれるのか、もっといえば自分の感情に寄り添ってくれるのかどうかなのだ、なんて気付きます。

 流行のサービスや、大衆が利用するサービスに共通するのは、この点がきちんと導線として確保され、利用者の満足感を刺激できるからです。SNSでいえば、FacebookでもTwitterでもLINEでもTik Tockでも良いのですが、使ってる人たちがなぜ使っているのかといえば、そこに感情を刺激してくれる動線が組み込まれているから。

 見た目がカッコよくて、操作しやすいといなんてのは、言わずもがな大切です。大切ですし、それが意図せずに損なわれているのであれば満足度が落ちるのはわかりきっているともいえます。

 それと合わせて利用する人たちが何に満足してくれていて、それをもっと刺激するには何をどう設計したら良いのかを常々考え、構築し続けて、利用者との関係性を保ち続けるからこそ、離れづらくなります。

 ぼくは過去記事(『ブランド』ではなく『評判』のほうがいい)で、言葉の馴染み深さや、なれ親しみ具合を考えた際に、「評判」と表現した方がしっくりくるし、自分としてはそうして行こうと思った旨を書きました。

 こうやって、改めて読み返した上で、上記のような内容を踏まえて考えると、カタカナ的に、もしくは和製英語的に、ただただ言葉を使えばいいわけではなく、利用する人や関わる人たちの感情までを含めた上で設計・構築できているのかどうかを考えられるのかどうかって、言うは易し行うは難しだけど、メチャクチャ大切なんだなって思うのです。

 当たり前ですが、この当たり前だと知っているのに、それが多くないのには理由があるはずで、内輪の論理や自分勝手な都合がまかり通ってしまうような空気や雰囲気がその理由なのであれば、改善されるまでに時間が必要だし嫌な気持ちになります。

 だったら、個人でも、個人と個人が繋がり合う団体や組織でも、自分がやってる内容や仕事の評判を高めるような取り組みが、いわゆる『ブランディング』なのだと思いますし、このようなセミナーでも講習会でも勉強会でも構いませんので、少しずつ少しずつ根付いていくのを期待していますし、少しでも寄与できるように新潟の中で地道に活動していきます


今日もお読みいただき、ありがとうございます。けど、やっぱり「ブランド戦略」よりも「評判になる」ように働きかけるって言い方のが好きだなぁ。


ぼく:遠藤 涼介/Endo-san (@ryosuke_endo

#スポみら (元 #スポーツの未来に僕たちができること )オーガナイザー。 第一弾、新潟経営大学イベントの資金調達を目的に行ったクラウドファンディングは3サイトで募集し、すべて目標達成(総合達成率140%)#新潟 を #前向きな空気の溢れるエリア にすべく活動中。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。 お読みいただき、それについてコメントつきで各SNSへ投稿していただけたら即座に反応の上でお礼を申し上げます!