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日本の18歳は閉塞感を抱きまくってるらしい

 どうも、ゑんどう(@ryosuke_endo)です。

 みなさん、ご存知の通り、日本は少子高齢化が進み、社会の担い手として若者に期待される役割は大きくなってしまっているものの、勝手に少子化みたいな状況にしておきながら、自分たちに向けて期待をされる若者の立場からすると「いい迷惑」なのかもしれません。

 それを表しているのか、若者たちの政治離れや社会参画意識の低下などがメディア等で報じられていたりします。

 じゃー、日本の若者が抱く意識みたいなものは他国と比較してどうなんだいってことを、日本財団が「18歳意識調査」と題して6カ国と比較する調査をしています。この調査、日本をはじめ、アメリカ、イギリス、中国、韓国、インドの6カ国で実施され、各国の17歳から19歳の男女1,000名を対象にインターネット調査を行ったものです。

18歳意識調査 「第62回 –国や社会に対する意識(6カ国調査)–」 報告書 日本財団 2024年4月3日

 今回は、この調査結果を踏まえつつ、現代を生きる若者たちの生態についてみていくことにします。

日本の若者が抱く自国の将来への悲観的見方

 まず、何よりも大人として申し訳ない気持ちになってしまうのですが、日本の若者、どうやら日本の将来に期待をしていないっぽいです。

 「自分の国の将来について、どう思うか」という問いに対し、日本の若者のわずか15.3%しか「良くなる」と回答しておらず、中国の85.0%、インドの78.3%、韓国の41.4%、アメリカの26.3%、イギリスの24.6%と比べて、著しく低い数値となっています。

 この結果だけをみると、日本の若者が自国の将来に希望を見出せずにいる現状を如実に示しているんだなって思いますし、そんな希望を見出すような国にできていなくてごめんって気持ちになります。

 これっておそらくですが、若者たちも日本の社会問題である少子高齢化や経済成長の鈍化などを把握しており、それに向けて強い危機感があるからなんでしょう。そう考えると、18歳当時のぼくからは考えられないほど優秀です。

 実際、調査では「自分の国の重要な課題」として、日本の若者たちは「少子化」「高齢化」「経済成長」を上位に挙げています。

 少子高齢化は、若者世代が減少することですので、いわゆる現役世代と呼ばれる労働力の不足や年金や保険といった社会保障制度の維持が困難となることにつながります。

 また、高齢化に伴う医療・介護需要の増大は、若者の負担増につながることが多くのメディアでも報じられることとなっていることから、若者たちは将来に悲観的なイメージしか抱けないのかもしれません。

社会との関わりに消極的な日本の若者

 さらに、18歳意識調査では日本の若者が社会との関わりについて消極的だってことが浮き彫りになっています。

 「自身と社会の関わりについて」の質問では、「自分の行動で、国や社会を変えられると思う」「国や社会に役立つことをしたいと思う」など、全ての項目で日本の若者の同意率が6カ国中最下位。

 また、「自分の行動で、国や社会を変えられると思う」と答えた日本の若者は45.8%にとどまっており、他国の若者が60%から80%台を示しているのに比べ、極めて低い数値だと言えるでしょう。

また、「政治や選挙、社会問題について、関心がある」と答えた日本の若者も53.5%と、他国と比べて20ポイント以上の開きがあることから、社会課題は把握しているものの、それを政治や選挙でどうにかできるとは思っていないと考えているのかもしれません。

 これって、日本が社会の一員としての当事者意識を持てずにいるってことなんでしょうね。社会や政治に対する関心の低さは、自分の行動が社会を変えられるという実感が欠如しているからこそ抱くもので、こうなってくると益々、日本の将来に期待を持てなくなるのは仕方のないことだといえます。

 ただ、残念ながら現在の18歳は20年後の38歳で、将来を担う世代として彼らが認識している社会課題に関わっていかなければなりません。もしかしたら、この結果はそうした現実への逃避したい感情の現れなのかもしれませんね。

ジェンダーをめぐる意識の転換期にある日本の若者

 興味深かったのが、日本の若者が抱くジェンダー意識について。

 日本の若者は「男性は男性に、女性は女性に適した勉強の分野・科目がある」など、性別役割分担意識を反映した項目への同意率が他国と比べて低かった一方で、「自国のジェンダー格差」を重要な課題として捉える若者の割合は、日本が最も高かったんですよ。

 一見すると矛盾してるように見えるんですが、長らく日本社会で男性は仕事、女性は家庭という性別役割分担意識が強く根付いていたことを実感しながらも、近年の女性が社会進出している様子も見ていることから、その価値観の変化に戸惑っているといえるのかもしれません。

 いずれにしても、日本の若者がジェンダー格差の問題性を認識しつつも、性別による役割の固定観念から完全に脱却できずにいる葛藤を窺い知れることができ、日本社会が抱える課題を象徴しているようにも思えます。

 日本の若者が抱くジェンダーをめぐる葛藤は、社会全体で取り組むべき課題なわけですが、多様な生き方を認め合い、誰もが自分らしく活躍できる社会を実現するために、大人である我々、一人ひとりが意識を少しずつでも変革していく必要があるんでしょうね。

おわりに

 他にもたくさん項目があるので興味がある方は、ぜひ資料をご覧になってもらいたいのですが、やっぱり若者たちに向けて申し訳ない気持ちを抱いてしまいます。

 ぼくが18歳の頃から21年ほど経過していますから、この20年以上もの期間、若者たちが社会に絶望というか閉塞感を抱くような状態にしてしまっているのは現役世代である我々の責任ですからね。

 そんなこといっても、ぼく個人で言えば大したことなんてできませんから、そこまで責任を負うような気持ちを抱かなくてもいいのかもしれませんが、でも、こうやって結果を見てみると浮かばれないなって思うんですよ。

 だから、少しずつでも、目の前に若者がいたら応援してあげたいなって思うのと同時に、一緒に前向きになれるような行動が取れたらいいなって思うのでした。

 ではでは。

 ゑんどう(@ryosuke_endo)


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