失敗は偶然ではなく必然でいて不可欠

子どもは失敗の塊。

なんとなくですが、そんな風に考えてたんです。悪い意味では全くありませんよ、もちろん。

彼らはやることなすことが自らの思う通りに行くことはない状態から全てをスタートさせますし、その中で何回も何回もトライし、幾たびも失敗することで、自分なりに成功体験を積み重ねることができます。

というよりも、子どもはというより、人は基本的に失敗するんだと思ってます。

子どもの近くで生活をする大人たちに必要なのは、失敗の範囲と成功体験に向かうための環境デザインであり、ただ闇雲に危険を避けることや失敗をさせないようにすることは誰のためでもないということです。


僕が我が家の嫁と子どもと生活をする上で共通認識として持っているのは、命の危険性に晒されるものや、身体欠損のリスクを伴うもの以外は、基本的に許容しよう、という話をしています。

いや、もちろん、目の前でチョロチョロしてて、気になってしまい、ついつい止めに入るみたいなことはありますけど、子どもたちの活動を見る精神的な基盤としてはドンと構えていましょう、ということです。

転び方がわからないやつが転んだら大けがするなんてことは誰もがわかってますよね。

そんなことを考えると、僕たちみたいに年齢を重ねてきた大人たちも、わざと転ぶような機会を設けていかないとダメなんだろうな、なんて思います。

経験値というのは、常にやり続けるからこそ、高まって行くものであって、積み重ねの連続から発言するものです。


もちろん、嫌ですよ。失敗。僕だって、できることなら失敗なんてしたくないし、誰にだって怒られたくないです。

僕と生活を共にする彼らがうまく生きて行くとか肉体的にたくましくなって行く過程の中で、失敗を重ねることでしか成功にたどり着けないというのは、わかってるんですよ。

転ぼうとしたところで、思わず手が出てしまうのは心情的にはわかりますが、だからと言って転んだところで死ぬわけじゃないし、死んでしまうな場所で転ばすようなことはしませんよね。


かくいう僕も、転職云々のエントリとか書いてますが、基本的には失敗だらけの人生です。

学校の中で、属すことに失敗したから短期間ではあるものの登校拒否もしましたし、自分の問題で会社組織に迷惑を被ってもらったこともあります。

現状、世間的にいわれる成功をしてるわけでもないし、注目を浴びるような特徴があるわけでもありません。人生の決断に成功があるのだとすれば、もう少しまともな人間になっているような気もします。

けど、それが僕です。

良くも悪くも、僕は僕なりの人生を生きてます。

小さい成功体験に喜び、大きな失敗をしては落ち込み、何か楽しそうなことがあると首を突っ込みたくなり、人を巻き込んでは助けてもらいながら何とか形にしてもらう...と。

僕がそうだからといって、子どもにそうなって欲しいともなってもらいたくないとも思いませんし、思えません。

子どもと僕は、そもそも別人格であり、他人ですから。

自分のできなかった夢みたいなものを押し付けるつもりもありませんし、押し付けるものもありません。

究極的な言い方になりますが、特に求めるものはありません

なって欲しい職業もない。

身につけて欲しいと思えるスキルもない。

そんなことを養育者の立場で思い始めるとキリがないようにも感じてます。

自分が過去に失敗したから、子どもには失敗してほしくないとか、子どもの失敗する姿を見たくないとか、そんなのは親のエゴですし、いい迷惑です。

結局、その姿勢が子どもを苦しめることになるのだと思いますよ。

だって、何かを決めるときに判断するのは本人であり、養育者たる親ではないですから。

ただ、ただ、です。

僕よりも先に亡くなるようなことは絶対に避けてもらいたい。その失敗だけはどうしても許容したくないし、できない。

僕は子どもたちに、多くを求めたいとも思いませんし、僕にできることは多くないとも思ってます。だから、共に悩み、考え、行動していくことが必要であり、不可欠なんだと思ってます。

なぜなら、失敗を重ねていくことでしか、僕も子どもたちも成長できませんから。僕は彼らの父親ですが、同時に、彼らの良き友人です。

ちょっと彼らよりも肉体的に成長・発達していて、お金を持っていて、いろんな人たちとあったことがあって、話ができるぐらいな存在で、それ以上でもそれ以下でもありません。

いまよりも良い世の中を作るのは、彼らかもしれませんが、そこに対して橋渡しができるようにならなければならないのは僕たちです。

だから、僕は決めたんです。

彼らと一緒になって失敗をしていこうと。失敗の身代わりを買って出ることはできませんが、共感することができます。

なーんにもできないかもしれませんが、一緒に考えるぐらいはしてあげられるかなって思うんです。だから、一緒に失敗してやりますよ。たくさんね。


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