インターンシップ生へ 〜その活動には意義がある!?〜
2,3週間のインターンシップを行う会社が増えてきました.私はサラリーマンエンジニア歴30年近いですので,受け入れ側つまり会社側の努力?苦労?はよく知っています.インターンシップ自体は,基本的には良い制度だと思いますが,2年間という大学生活の中で,決して短くない時間を拘束されることになります.ですので,この記事では,残り少ない学生生活をより有意義に過ごしてもらうために,学生側がどういった心持ちで取り組むことが大事なのかについて書かせて頂こうと思います.
エンジニアの存在意義は,好きなことを好きなように研究することではありません.好きなことは,趣味として存分に気の済むまで自分のお金で休日にやって下さい.もちろんそれが発展して,誰かの何かの役に立っていればいいのですが,根本的には,社会課題をテクノロジーで解決に導くことだと思います.
自分の趣味として週末に電子工作やプログラミングに勤しむ分には,全然問題ありませんし,むしろ積極的に流行りのテクノロジーを好きに追いかけるべきです.
しかし,仕事として顧客からお金をもらってやる業務では,注目している課題に対して,最速最良のソリューションを遂行しなければなりません.
適切なソリューションを提案するためには,社会課題は何かを深く掘り下げる必要があります.すぐに最新テクノロジーの適用・展開に走りがちですが,逸る気持ちをぐっと抑えて,課題を深く掘り下げて,問題の本質を見極めることが大切です.意外とここが疎かになっていて,さらっと表層を舐めただけで,分かった気になっていることが多い.これは,途中で研究が行き詰まった時に方向転換しづらいリスクの可能性が大きいです.
まずは社会課題の深掘りトレーニングとして,省庁(総務省,国土交通省,経済産業省,文部科学省,厚生労働省など)のホームページを訪れてみることをお勧めします.
例:厚生労働省のリモート診療
キーワード:カルテ 問診 触診 診断 説明 処方箋
画像データを迅速にやりとりする必要があるから,5G/6G通信は必須の技術だ!と決めつけるのではなく,大量の画像データをリアルタイムで送受信することのみを考えるのではなく,それらを用いた診療の新しい組織・構成・形態(ワークフロー),つまり診療のあり方まで含めて考えてみる.そして,その全体最適を行うためには,どのようなテクノロジー開発/応用/適用を進める必要があるのかなと思いを馳せることが大切だと思います.
そうすると,リモート診療というキーワードから,
・機械系 ⇒ センサーロボット開発
・油圧系 ⇒ シリンダやポンプシステム構成検討
・情報系 ⇒ 画像処理,AI応用
・デザイン系 ⇒ ヒューマンインタフェース(GUI)
・通信系 ⇒ 指向性改良
など各分野でどのようなテクノロジーを深掘りしていこうか.今現在の課題はなんだろうかと,思考実験の幅が広がります.ここまで掘り下げてみてから,自分の専門分野であったり,興味が持てる分野とのマッチングを検討してみる.
このようなことを踏まえながら情報収集を行い,自身の研究ノート(日誌・日記・就活・趣味)にどんどんメモしていく.
私は,このpdfファイルを薄〜く(方眼が目立つのはイヤなので)プリントアウトして使っています.もしよかったら,どうぞ.ルーズリーフを購入するのもいいですが,自分オリジナルノートは予想以上にモチベーションが高まります!
プリントアウトして,パンチ穴を空けるのが面倒だという人は,こちらのルーズリーフがおすすめです.
考えを書き出すと少しづつ霧が晴れていくので,その都度,共同研究者や担当指導教授にアポを取って,作成した研究提案書・計画書をちゃんと準備して,相談する.
インターンシップも同様です.そのような資料作成(事前準備)と定期的な進捗報告(日報)こそが,有意義なインターンシップ生活/学生生活が送れるかどうかの決め手です.
ともに歩もう!生涯現役エンジニア!
きっと楽しく充実した社会人生活が待っている!
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