科学者や公職者が自ら演じた（オッペンハイマーも出演した）再現映像『原子の力！』（1946年）戦前から戦後にかけて数多く制作されたニュース映画の１本

2024年4月2日 20:00

大震災の後に福島第一原子力発電所が次々と壊れた様子はこの１３年の間に繰り返し映像化されましたが、劇場公開された様々な映画に加えて、多数のドキュメンタリー番組も制作されました。ドキュメンタリー番組には著名な俳優陣が演じた再現ドラマが織り込まれることも珍しくありませんでした。

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Posted by ノーニュークスたんぽぽ舎 on Wednesday, March 16, 2016

さて、広島型原子爆弾（リトルボーイ）と長崎型原子爆弾（ファットマン）の開発経緯についても、終戦直後の1946年に（タイム社をスポンサーとするザ・マーチ・オブ・タイムの１本として）短編のニュース映画が制作され、長崎に原子爆弾が投下された１年後に、全米の映画館で上映されました。

このニュース映画は（俳優ではなく）大勢の科学者や公務員・公職者が自らの役を演じた再現映像を中心に構成されています。全編を通して素人のぎこちない演技が続きますが、出演者が多いため、各々は短い時間しか登場しません。オッペンハイマーもトリニティ実験に臨む彼自身を演じていますが、台詞は次の２行のみです。

Oppenheimer: “The automatic control’s got it now. Rabi, this time the stakes are really high.”

Rabi: “It’s going to work alright Robert, and I’m sure we’ll never be sorry for it.”

Oppenheimer: “Well, in 40 seconds we’ll know.”

【原文】

【 Google 翻訳】

https://theconversation-com.translate.goog/oppenheimer-the-actor-the-curious-1946-film-atomic-power-featuring-the-scientist-as-himself-210498?_x_tr_sl=en&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja

また、原子爆弾を開発するきっかけをつくったアインシュタインは二度登場しますが、台詞は殆どありません。

Group portrait of the Emergency Committee of Atomic Scientists,
as published in the New York Times, November 18, 1946.

日本語字幕の付いた映像は見当たりませんが、１８分のニュース映画ですので、お時間があれば（例えば、YouTube で英語字幕をオンにして）大勢の著名な科学者や公職者が自らを演じた再現映像・再現ドラマをご覧ください。

Editors' Note:
To the atomic scientists and public officials who, solely in the interests
of historical accuracy and public enlightenment, have reenacted in person exclusively for our cameras episodes which marked the dawn of the atomic era, The March of Time gives its sincere thanks for their cooperation.

編集者の注記（謝辞）：
ただ歴史的に正確を期し公衆を啓蒙するために原子の時代の夜明けを告げる映像エピソードでご自身を演じてくださった原子科学者と公職者の皆さまのご協力にザ・マーチ・オブ・タイムは心より感謝します。

タイム・スタンプのある映像