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視点の自由研究No.114「視点_勝因も敗因もたくさんある」

広告業界のあるあるですが、プロポーザルという手段での案件獲得があります。企画やキャスティングなどの企画コンペ、他社よりも安い見積を提示した方が受注する入札。大きく言えば大体この二つのパターンになるかと思います。以前、このコラムでも書かせて頂いたプレゼンという習慣。今回はそこから勝因や敗因を考えてみようと思います。

「入札」

まずは最近の経験から。入札という見積による一発勝負です。企画コンペなどと違い金額で一瞬に勝負が決するという非常にシンプルな形式の受注方法。それゆえ参加者はどこまで自分たちの利益をコントロールするかの見極めが重要になります。参加されたことがある方も多いと思いますが、この金額の「読み」かなり難しいのは間違いありません。
最近の経験から紐解くと、相当の予算編成での戦いになってきています。一体どこで利益を産むのか?そうした熾烈な低予算での勝負が続いています。

「プレゼン」

こちらは企画で戦うプレゼン。アイデアや著名人の出演などで勝負するというのが通例ですが、ここに大きな穴があるのも事実。行政などのプレゼンにおいては、平等の立場を守るため、門戸に制限なく参加受付が了承されることが多い。そうすると、いきなり参加者が15社以上など大きく増えることが最近の通例となりました。静岡県にいる我々ですが、10社以上ともなるともはや県外の企業が参加していないと理屈が合わない数字になります。ネットという情報網のおかげで多くの企業にチャンスがあるのは間違いありませんが、プレゼンに参加するということだけでも多くの労力が必要になってきているなと思っています。

「勝因も敗因もたくさんある」

入札にしろプレゼンにしろ、実はその前段階の準備において大きく勝敗が分かれるのは事実です。入札においては、仕入れなどの選定や内製化の模索、プレゼンにおいては決済者との人間関係に至るまで、プロボーザルそのものの出来不出来では勝負が決まらない。

どんな勝負もそうでしょうが、拡大解釈すれば、その日の天候すら勝敗を決する要因になり得ます。人間は兎角原因や敗因などを追究したくなる生き物。さらに悪いことにそれが一つであるのではないかという錯覚にも陥りやすい。ですが、大きな視点で見た時、そこにはたくさんの原因が眠っています。

そうした要因を全て紐解くのは困難です。ですが、大きな分岐点などを選ぶ際にはこうした数多くの失敗や成功の経験が必要でもあります。広い視点と狭い視点。それらをうまく活用することが必要なことなのかもしれません。

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