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国際結婚・恋愛の前に、食事問題の確認を。

こんにちは。今日は国際結婚・恋愛にありがちな「食事問題」について書こうと思います。

なぜ国際結婚・恋愛で「食事」が重要なのか?

付き合う上での「食事」というトピック。日本人同士の結婚や恋愛では、せいぜいこの野菜が食べれない、とか、エスニック系食材がダメ、とか、そういう話題しか大体上がらないですが、国際結婚・恋愛ではかなり重要なトピックです。
海外の人と付き合い始めた!(特に中韓以外!)という時から注意してほしいくらいのトピックです。
なぜならば、海外の人は、日本人とは比べ物にならないほど食の好みや食事制限が加わることが多い一方で、
日本で付き合う・結婚して生活する上では、日本という国はこういう方達にまだフレキシブルに対応ができていません。
食の好みについても、同棲を始めると和食は無理、西洋食しか受け付けない、という人もおり、一緒に暮らしているにも関わらず一緒のご飯を頑なに食べない、ということにもなりかねません。
日本人と付き合う時には生じづらい問題ですが、事前にどこまで相手がフレキシブルなのか、早いうちから確認したいトピックです。

そもそも食べれないものがある?:まずは宗教の確認を

日本人同士では、宗教が特に行動制限をしてくることがないこともあり、付き合う時には宗教は特に気にしないことが多いかと思います。
ところが、海外の宗教は「ベジタリアン」や「ビーガン」、または「豚肉NG」「牛肉NG」であることを求められることが多々あります。
お相手が韓国や中国、東南アジアの仏教圏、モデレートなキリスト教で大都市出身であれば、食事制限も大して発生しないのであまり気にしなくてOKですが、
もし、それ以外の出身または宗教である場合。
結構最初の方から相手の宗教が本来求める食事制限と、それとは別に本人や親族がどういう「運用」をしているのかを確認した方がベターです。
例えば、世界の人口の2割を占めるイスラム教徒がパートナーになる可能性や、1.5割を占めるヒンドゥー教徒を相手に選んでしまう可能性は大いにあります。

西洋で大流行:ビーガン・ベジタリアン

宗教とは別に、西洋出身者をメインに巡り会う確率が高いのは「ビーガン」や「ベジタリアン」の方々。
個人的には、元々宗教でそう生まれたから、というヒンドゥーやイスラムの方々と違い、動物愛護、環境配慮、等がモチベーションとなっていることが多い為、宗教に対してのグラデーションで差がつく前者よりも、フレキシブルな人は少ないイメージがあります。
私の友人のケースではこんなことがありました。
友人が、ビーガンのヨーロッパ人の彼氏と付き合い始めた当初は、相手は彼女に対して彼女もビーガンであるように求めなかったのに対して、付き合っていくうちに「ビーガン」になってほしいんだ、と言われるという、まるで詐欺のような事例(後から判明したことには、当初から実は彼は彼女をビーガンに変えようと思っていた・・・)がありました。
世界のグルメや特に焼肉が大好物の彼女にとっては、全く不可能なリクエスト。しかし彼の方も全く譲らず、今もこのことが理由で別れ話が出るほどの問題になっています。友人も含めてどこか食べに行こうにも、ベジタリアンではなく「ビーガン」なのもあり、毎回、お店の選定にかなり頭を悩ませています。

いざ、それぞれの食事制限の内容の確認

各宗教とベジタリアン・ビーガンの制限について大雑把に簡単にまとめると次の通り。

  • イスラム教:主な制限は豚肉NG。アルコール制限、ハラール食(特殊な方法で用意した肉)制限はグラデーション。ハラールの場合、海外在住者は厳格でない可能性もあり。魚は制限上はOKの人が多い。

  • ヒンドゥー教:出身エリアやコミュニティによるが、主な制限は牛肉NG。内、半分程度はベジタリアン(卵・乳製品OK)。

  • ベジタリアン:菜食主義。乳製品・卵OKの可能性が高い。

  • ビーガン:菜食主義。乳製品・卵含めてNG。

ちなみに、台湾やタイでは、特に不便に感じるほどではないですが、牛肉忌避は珍しくないです。

宗教・食事制限と日本食・日本のレストランとの相性の悪さ

日本は精進料理がある国ではありますが、ベジタリアンには山奥をベースにしているとかでない限り、あまり優しくありません。上記のリストを元に、今一度日本食について考えてみてください。
日本食では、魚、肉が入っていない食事は日本料理に多くありますが、「出汁」が入っていない日本食は少ないのです。
「鰹出汁」は、気づくと本当に色々なところに入っています。蕎麦や味噌汁は毎回昆布出汁にする必要がありますし、外食時に日本食が食べたければ、昆布出汁で提供しているお店を探す必要があります。
ラーメンでさえ、肉が入っていないから安心、ということもなく、醤油ベースのラーメンであっても、鶏肉、豚肉、鰹出汁がメジャーであり、昆布出汁を探すのは難しいです。

また、日本のレストランはまだまだこういった食事制限には対応していません。
食事制限を持つ人がある程度一般的な国のレストランでは、メニューの中に「ベジタリアンオプション」、「ビーガンオプション」があることが多いですし、シンガポールでも「ハラールオプション」も当然のようにメニューに記載されています。
また、フードコート文化も強く、それぞれ自分が食べれるものをオーダーして、一緒に食べる、という選択肢も取ることができます。
一方で、日本の場合は未だこういった方々のニーズが少ないのが現状で、都心の一部の地域でしか対応しているお店はみられず、まだまだ珍しいです。

確認すべき:相手が自分にどこまで望んでいるのか?

先ほど伝えた、途中で「詐欺だ!」と思うようなケースを防ぐために、結構早い段階で、相手の食事制限や改宗リクエストを確認すると良いです。
相手が譲歩する余地があるのか、相手がどこまで自分に望んでいるのか、そして自分がどこまで譲歩できるのかを確認しましょう。
また、「日本食を含む東アジア・アジアのエキゾチック食」がNGの西洋の人や中東系の人も時たま見かけます。
こういう方々に当たってしまった場合も、どこまで育てることができるのか、育つ見込みがありそうか、、デートを重ねる段階で確認しておくことがオススメです。
例えば、出会った当初は寿司が全然食べれなかった人でも、最初に悪い思い出を作ってしまったコンビニで売っている寿司ではなく、「ある程度良いレベルの美味しい寿司」を食べる経験を増やすうちに、全て美味しく食べれるようになった、というケースもあります。

日本人にとって食事は大切

「食事」は、何気ないようでいて実は日本人にとってはかなり重要なことです。外食文化が発達しており、世界でもここまでミシュランスターを取っている国は珍しいです。
逆に言えば、ここまで世界のグルメにうるさい国民は全体で見てもかなり珍しいでしょう。
関係が深まるにつれて、自分と相手の2人だけの場だけではなく、友人も含めた交流、家族を含めた交流の場も増えていきます。出身国関係なく、多くの人たちとの「食事の場」を一緒に楽しく過ごせると良いですよね。

話し合いで解決するのか、工夫すればなんとかなるのか、自分が譲歩すればいいのか、頭を悩ませるところですが、ぜひこの食事問題を乗り越えて、国際恋愛・国際結婚でも楽しく快適な生活を皆が過ごすことができるように願っています。
一方で、もし、全くなんとかなる見込みがしばらく経っても一切無さそうであれば、自分の譲歩するバランスと見比べた上で、関係性について早い段階で再考することも、後々泥沼にハマらないためにも、大切なことだと思います。


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