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そこには、僕の「幸せ」が凝縮されている。

マウンドには楽天の田中将大投手。打席にはオリックスの吉田正尚選手。

145㎞/hのツーシームを弾き返す。レフトへの打球は逆風を切り裂いていって、スタンド最前列で大きく跳ねた……。

入ったんだ!

無得点に抑え込まれていた中での逆転3ラン。オリックスは11年ぶりに田中投手から白星を奪いました。先週土曜の出来事です。

舞台となったのは、ほっともっとフィールド神戸。実は、僕の幸せが凝縮されている場所なんです。

きょうは「#好きなスタジアム」のお題で書いていきます。

神戸・三宮駅から地下鉄に乗って20分ほど、総合運動公園駅の真ん前に、ほっともっとフィールド神戸はあります。

最大の特長はなんといっても内外野の美しい天然芝。ドーム球場にはない開放感、フェンスが低くて選手との距離が近いのもイイ!

そして、ここからが僕にとっての幸せポイント。

✅自分へのご褒美=神戸遠征✨

まだ生活に余裕がなかったころ、最大級の贅沢はこの球場で観戦することでした。自分で自分にご褒美をあげようというときは「そうだ 神戸、行こう」と。

東京から深夜バスに乗って。⇒片道数千円!
朝から試合開始まで散歩して。⇒無料!
チケットは外野席。⇒1000円とちょっと!
もちろん、ビールなんて贅沢なものは買いません!
その日のうちに深夜バスへ。⇒宿泊費なし!

たった1万円前後でできる夢の体験😊

✅家族との思い出✨

実は僕、神戸でプロポーズをしているんです💖

妻とは初めての旅行。奮発して移動は新幹線、チケットはファールゾーンに設えられたお高い席にしました。

当時のオリックスは、どうしようもなく弱い上に球界再編問題の渦中にあったんですが、なんとか勝ってくれて。

翌日、おかげで気持ちよくプロポーズを決行できたというわけです。

子どもが生まれてからも一度だけ訪れて、そのときも勝利。なんとも相性の良い球場だなあ、と。

✅【人生最高】いまでも泣ける試合

1996年9月23日。この日、オリックスは2年連続でリーグ優勝を飾りました。僕はその瞬間を実家のTVで見ていたんです。

あのクールなイチローさんが、何度も飛び跳ねて勝利を喜んだ試合。WBCで世界一になったときよりも感情が露わになっていました。

というのも、前年に伏線がありまして。

1995年は阪神淡路大震災があった年。オリックスは「がんばろうKOBE」という合言葉のもと、白星を重ねていました。

しかし、あと1勝で優勝という神戸での3連戦で、まさかの3連敗。地元のファンに胴上げを見せることができなかったのです。

場面は1996年に戻ります。

舞台は神戸、球場は超満員。さらに場外では一目だけでも歓喜の瞬間を見たいと集まる人たちもいて、木々の間で花が咲いたようでした。

ところが、試合は終盤に2点差を逆転される苦しい展開に。

9回裏、オリックスの攻撃は二死ランナーなし。敗北まであとアウト1つ……。また地元での優勝を逃してしまうのか。

そんな不安の中、打席に立ったのが代打D・J(という登録名の外国人選手)さん。

実況「打ちました! これはどうだ……? 行ったでしょう!」

なんと、奇跡の同点弾が生まれたのです! そして……。

試合は延長戦に突入し、ランナーを一塁に置いてイチローさん。

実況「サヨナラになる! サヨナラになる! 地元・神戸での胴上げだァ!」

こんな劇的な優勝がかつてあったでしょうか。僕はこの試合を映像で見たら、いまでも泣ける自信があります。

1カ月後、オリックスはこの球場で巨人を倒し、日本一を決めました。

僕の幸せが凝縮されている球場。現在は京セラドーム大阪での試合ばかりになってしまったので、なかなか新しい思い出をつくることは難しいけれど、いつかきっと……。

よかったら、こちらもどうぞ。

「オリックス好きなおかげで放送作家になれた」という記事と「オリックス好きゆえに披露宴で前代未聞の演出をした」という記事です。


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