【メンタル術】「○○」を持つと、周囲の声に振り回されない。
おととい『報道ステーション』で侍ジャパン・稲葉篤紀監督のインタビューが放送されました。
先週、東京五輪に向けた代表24名を発表したばかり。
本来の実力を発揮できていない選手が選ばれていたり、逆に好調の選手が選ばれていなかったりで、その選考には否定的な意見もありました。
そんな中、僕は指揮官の言葉に、
〝周囲からの声に振り回されないためのヒント〟を見つけたんです。
稲葉監督は、今回の選考についてこう断言しています。
「僕は絶対にこのメンバーで金メダル取れると思います」
「ひとつも迷いはないです」
批判は聞こえているはず。なのに自信を持って答えてみせた。
その理由はというと……、
「深い部分を僕らは見ているので」
今回の選考は、成績だけでは判断できない「深い部分」を重視したというのです。具体的には……、
✅国際舞台で実力を発揮できるか
✅ジャパンへの情熱があるか
✅選手同士でコミュニケーションが取れるか
✅閃きや直感力を備えているか
✅対戦国との相性はどうか
これらを選手との対話、実戦での立ち振る舞いから見極め、コーチ陣と議論を重ねて24名まで絞り込んだといいます。
選考に「迷いはない」と言い切った裏には、誰よりも深く長く広く考えてきたという自負があったのです。
つまり、周囲からの声に振り回されないために大事なのは、
「自分なりの根拠を持てているかどうか」
だと解釈しました。
実は僕自身、以前は「根拠」のない仕事をしていました。
なんとなく書いたナレーション、なんとなく組み立てた構成。
だから、チェックを受けるときに何を言われるか、いつも不安でした。そして、言われるがままに直すことしかできませんでした。
でも、ある時点でこう思ったんです。
「なんとなくをやめて、理論武装して臨もう」と。
インタビュー起こしを熟読して、事実関係をしっかり調べて、どんな映像が使えるかを把握して、VTRを見る選手や視聴者のことを想像して……。
「だから僕はこうしました」と根拠を述べられるように。
すると、チェックしていた人間の僕を見る目が変わっていったんです。
根拠は自分なりでよくて間違っていてもいい。
それを示すと、議論ができるようになるし、理解度が深まる。そして、言われるがままに直すのではなく、そこに自分のアイデアを加えられるようになりました。
以前は感じていた不安は、次第に減っていったのです。
五輪において、日本の野球は苦難の歴史を歩んできました。
正式競技となってから、金メダルの獲得は一度もなし。北京大会では屈辱のメダルさえも取れませんでした。
しかし、僕は稲葉監督が成し遂げてくれる気がしています。
選手として屈辱の北京と歓喜のWBCを経験していること、コーチとして侍ジャパンに関わったことがあること、監督としてプレミア12で世界一になったこと、メディアの視点で野球を見ていた時期があること。
これだけの経験をしている人物は、他にいないというのが「根拠」です。
稲葉監督には、繰り返し口にしてきたモットーがあります。
「良い選手を集めるのではなく、良いチームを作りたい」
東京五輪での快進撃、楽しみにしています。
そうそう、山本由伸投手と吉田正尚選手は大事に扱って、無事に返してくださいね😅
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