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誕生日。滅多に泣かない娘が、泣いた。

実はきのう、5月17日は娘の誕生日でした。

昨年、この記事(↓)を書いてから、早くも1年。14歳になりました。

休みがちだった学校にも行くようになって、
家事を率先して手伝ってくれるようにもなって、
長かった髪をバッサリ切って、
妻が着ていた服がピッタリになって。

成長した娘のこと、天国の妻に報告したいです。

そして、相談もしたいです。実はきのうの夜、気になることがあったので。

それは、とても唐突な出来事でした。

僕がリビングでオリックスの試合を観戦していると、娘が部屋から出てきました。そして後ろから肩をもみながら、こう呟き始めたんです。

「ガッコウ、イキタクナイ」

それは、今まで何千回と聞いてきた言葉でした。

妻が亡くなってからしばらく、娘は体調不良を訴えるようになりました。朝になると、ひどい腹痛になってトイレから出られなくなる。休日は痛くならないのに、平日は痛くなるんです。

娘も、僕も、学校も、なんとかできないかと頑張ったのですが、体調は悪くなるばかり。遂には不登校になってしまいました。小5の途中から、卒業まで。

中学校に入って仕切り直したものの、夏休みが明けたころから休みがちになり、感染対策のリモート授業が導入されてからは、登校しなくなりました。

そして今年、中2に進級して再び仕切り直し。ここまでは愚痴をこぼしながらも、通えていたんですが……、

「ガッコウ、イキタクナイ」
「ヒトト、ハナシタクナイ」

そろそろ限界か。僕はこう提案しました。

「一旦、お休みもらおうか?」
「イイ、ヤスメナイモン」
「そんなに頑張らなくても大丈夫だよ」
「ヤスンダラ、ナンカイワレルモン」

ここで、背中越しに聞こえる声がいつもと違うことに気付きました。のけ反って顔を覗き込むと……、

娘の目からポロポロと涙がこぼれ落ちてきたではありませんか!

衝撃でした。

娘は、滅多に泣かないからです。妻が亡くなったときでさえ気丈に振る舞っていました。

しかも、ほんの数時間前はデザートをペロリと平らげてニッコリ。妻の実家からお祝いの電話がかかってきたときも「先週は1回も休まなかったんだぞ、えへ」なんて明るく言っていたのに。

「どうした、どうした?」
「なにか、嫌なことでも言われたの?」
(首を振る)

聞くと、学校には行きたくない。しかし、学校を休むと授業についていけなくなる。ついていけなくなると、もっと行きたくなくなるから休めないと。

しかも、部活のことを考えると、なおさら休めないといいます。

「コウハイ、イッパイハイッテキテタイヘンダシ」
「コンクール、チカイカラ」

なるほど「休んだら、なんか言われる」とはそういうことか。

さらに、心が不安定になった原因はほかにもあるようで……。

どうも席替えを機に一番の親友と話す機会が減ってしまったみたいなんです。その子はいつも別の子と話していて、自分の知らない話題で盛り上がっていると。

「ダカラ、ヒトリデイル」
「ゴガツ、ビョウ」

あーーーーー、こういうとき、どう言ってあげたらいいのか!

真面目で、責任感が強くて、不器用で、人見知りで、優しくて。そんな君を大好きな人間はたくさんいるというのに。

きのうは、そのまま仕事の時間になってしまって、続きを話すことができませんでした。さあ、きょうはどんな顔で起きてくるのでしょう?

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