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62 八冠(hold eight titles)


はじめに

以前、七冠というタイトルで教育コラムを書かせていただきました。その際、7つのタイトル戦について簡単に触れながら、前人未到の八冠に向けて前進し続ける藤井七冠の姿から学ぶべきことをお話ししました。
前回の記事(https://note.com/diverstudy418/n/n91752208ed80
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さて、前回お話してから藤井七冠は、防衛戦や王座戦のトーナメントなどを経ながら、八冠への険しい道を一歩一歩着実に駒を進めてきています。

王座に挑戦まであと一勝

史上初めて七冠を達成した、もう一人の天才、羽生善治九段に藤井七冠が準決勝で勝利したことが報じられたのが6月28日のことでした。決勝へ進出することを決めただけではありますが、前人未到の偉業に周囲の期待は膨らむばかりです。
しかし、史上初の「八冠」を達成するためには、棋聖戦五番勝負での防衛と王位戦七番勝負の防衛を成しえながら、王座戦への挑戦と勝利が条件となります。明日は棋聖戦の第3局が静岡県で行われますが、将棋ファンのみならず、歴史に名を刻む棋士の奇跡の一手がいかなるものであるのかを楽しみにしている人はとても多いように思います。

戦いの中で多くを学ぶ

年齢も、経験も、立場も関係なくただ単に盤面を制したものが勝者となるまさに勝負の世界に生きている藤井七冠が、同じく天才と称される羽生九段との一戦を通して、「自分にはないもの、大局観や柔軟さを学び取ることができる戦いであった。」とのコメントを残しています。
対して、羽生さんは「いろいろな手を指す藤井七冠の将棋に相対して、非常に勉強になった一日だった。」という言葉を残しました。互いに、学び合える関係であることを認め合うコメントをそれぞれが出しているわけです。この関係こそが、高め合い学び合える最高の人間関係であると感じます。
切磋琢磨という言葉を使うことがありますが、本当に実力を激突させ合った時に一方が倒れず、崩れずに最後まで受けとめてくれるという最高の状態は望んでもなかなか手に入らないものです。
ライバルの存在は、大変貴重なものだということです。もし、自分の成長を意識できるような好敵手に出会えたとしたら、その存在を大切にすることは大きな学びへとつながるはずです。

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