見出し画像

新卒職員の私が支援専門職の同僚向けに作った勉強会。参加が絶たない3つの秘訣

こんにちは。
早く春が来ないかなと思いつつも、春が来たら花粉症がはじまっちゃう!と葛藤する『スタジオplus+』指導員の山田です。

私が所属する『スタジオplus+』では発達障害など、「学校生活に特別なニーズがある子どもたち」を対象に個別の学習支援を行っています。
各教室では支援のあり方を様々な切り口から捉えるために、職員同士が学び、知識のみならず考えを共有しあう場として定期的に勉強会を開催しています。

入職して2カ月が経ったころ、初めて任された教室内勉強会の企画・運営

「前例を知らないしどうやったらいいんだろう…」と不安を抱えながらスタートし、気づいたら「勉強会を通して場づくりしたい!」という想いが芽生えていました。

試行錯誤をしながら3か月に1回のペースで実施し、現在も次回テーマに向けて準備を進めています。

他の部署のメンバーに「どうしたら継続して参加者を集めながら勉強会を実施できるの?」と聞かれたのをきっかけに、今回は勉強会継続の秘訣と私自身の気づきをまとめてみました!

「誰かに話したくなる」ようなテーマ設定

これが一番難しいと思いつつ、テーマに興味を持ってもらえなかったら参加者は集まらない…。それに、テーマによって参加者の満足度も変わるだろうなと感じます。

10月の勉強会のテーマは、「自己肯定感と発達障害児の学習支援」でした。

私が大事にしたポイントは、参加者がテーマを自分事として捉えられるか
「身の回りの出来事や経験と絡めて話せるテーマ」って、つい誰かに話したくなりませんか?
勉強会は、「何かを知ってほしい!」と知識をたくさん伝えるよりも、気づきや考えるきっかけになりたいという思いでやっています。


私自身、「テストで100点取れないから、自分はバカな人だ」と言う生徒さんに出会ったことや、職員の間でも「自己肯定感が低く、勉強に前向きになれない子がいる」と話題になったことがあり、今回のテーマ設定に至りました。

ちなみに、勉強会を企画する際、参加者に共有する目的とは別に、主催者側の目的を置いています。

<参加者と共有する勉強会の目的>
支援に活かせる気づきや知識を得られる

<勉強会主催者側のねらい>
参加者がテーマを自分事として捉え、考えるきっかけになる


主体的に参加できる勉強会にするには…?

ずばり、「参加型ワークを取り入れること!」
「質問しなきゃいけない」と思うと人の話をよく聞くようになるのと同じく、講義の後にグループワークがあると思うと、「聞こう!」という思いも強くなるのかなと思います。

今回の構成はこのような感じでした。

はじめに:自分とテーマを絡めて話す
前半:講義型(支援)
後半:グループワーク(自分+支援)
おわりに:支援とテーマを絡めて話す


前半で「そもそも自己肯定感とは何か」「発達障害児と自己肯定感の関係性」などについて文献調査を元に教室長が解説した後、グループワークでは

「生徒さんの言動を振り返ったとき、自己肯定感が関係あると思うものはありますか?」
「もし生徒さんから『テストで100点取れないから、自分はバカな人だ』と言われたらどう声がけしますか?」

などの問いを用意し、自分の体験と重ねて考えられるようにしていきました。

でも、グループワークが苦手な方もいますよね。私も学生時代「自分の意見言いづらいな…じっと静かにしてようかな」と思うことが多々ありました。

意見の言いづらさってどこからくるのだろうか?どうしたら参加しやすくなるか?

そう考えた時に出てきたのが、「安心できる場づくり」でした。今回の勉強会で実践したのはこの2つ。

①グループに1人ファシリテーターの役割を担ってもらえる人を入れる
②人の考えを否定しない、をグラウンドルールとして最初に伝える


ちょっとした工夫をするだけで、雰囲気はがらりと変わりますよね。

ということで、主体的に参加できる勉強会への工夫はこの3つ!

①自分事として捉えられるテーマ設定
②話したくなるテーマ×参加型ワーク
③安心できる場づくり

勉強会で得た気づき

参加者からは、

「生徒のことだけでなく自分自身のことについて考えられるようなテーマだったのがよかったです」

「自己肯定感を上げる、の一点に囚われるのではなく、日々の中で生徒と一緒にその子の強みを見つけていきたいと思いました」

「成長していくときに肯定され、褒められることがその人の人生のとらえ方、生き方に繋がると気づきました。子どもたちが明るい人生を送るための土台作りをサポートしていきたいです」

などの感想がありました。

勉強会をやることで、「新たな気づきを得る」きっかけを作れることは、企画者としてとても嬉しいことです。

後日、他の部署からも興味があると声がかかり、録画した動画を団体内で共有しました。これも嬉しい!

私自身が一番感じたのは、「自己肯定感」という自分事として捉えられるテーマにしたことで、職員同士の自己開示に繋がったことでした。

「自己肯定感」というキーワードを通して、職員の持つ背景や人柄が見え、その結果、職員間のコミュニケーション促進にもなったと感じています。

さいごに

今回は「勉強会を継続して行う秘訣」について書きましたが、大前提として、職員が学びに対する意欲が高いのも大きな要素だと感じます。

団体としても、外部の研修参加や書籍購入の補助、あらゆるテーマ・専門性での団体内研修の実施等、学ぶことが日常的に重要視されています。

学びの時間の必要性を共有できる環境こそが、勉強会継続の秘訣なのかもしれません。


* * *

<<ダイバーシティ工房で一緒に働きませんか?採用を行っています!>>

若手・新入職員も企画やプロジェクトに積極的に入っていき活躍したり学んだりしている様子はぜひ下記の記事からご覧ください!

NPO職員2年目の僕が、3週間で中止になったプロジェクトから学んだこと

新卒NPO1年目、てんやわんやする僕を支えてくれたバディ面談

日々のモヤモヤをキャッチ!私たちのvalue「自ら違和感・暮らしづらさを見つけて行動する」を体現する新入職員だけの振り返り会


<2021年の事業振り返りの様子がわかるレポートはこちら>
各事業部の取り組みを振り返り、関わるスタッフの思いを語り合う【内部事業報告会レポート2021】

ダイバーシティ工房は「全ての家庭が安心して暮らせる社会」を目指して活動しているNPO法人です。「制度の狭間で孤立しやすい人たち」が、困った時にいつでも相談できる地域づくりを目指し、学習教室、コミュニティカフェ、保育園、SNS相談、食料支援などの活動を行っています。活動報告やイベントのお知らせを配信中ですので、メールマガジンにご登録ください!

メルマガバナー


最後までお読みいただきありがとうございます。 これからも、活動を継続してまいりますので、応援したいと思ったら、ぜひ「スキ」のボタンをポチッと押していただけると、励みになります! サポートをいただけることも、とっても嬉しいです。