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細胞の発電所

細胞の発電所という名にふさわしいミトコンドリア。ミトコンドリアにアプローチするサプリメントなどが巷にあったりして、何となくミトコンドリアが元気になると体が元気になるのかなという印象があるのではないだろうか。
私がミトコンドリアを大学で詳しく習った時、なんて不思議で神秘的な存在なんだろうと思った。

私たちは普通に酸素を吸って生きている。そして酸素がなくなると死んでしまう。なぜ酸素がないと生きていけないのか。こんなにも当たり前のことを疑問すら沸かなかったが、ミトコンドリアという存在を知って初めてその疑問、そしてその解へと一気にたどり着いた。酸素がないと生きていけない理由。それは我々人間がミトコンドリアを使って酸素からエネルギーを取り出しそのエネルギーを使って生きているから。エネルギー資源である酸素がなくなると、エネルギーを使って動かしていた筋肉、血流などなどが働かなくなる。そして生命活動が維持できなくなり、死んでしまうというわけだ。
大停電などで我々の生活の根幹のエネルギーとなっている電気が消えてしまうと、一気に都市機能が働かなくなってしまうことを考えると想像に難くない。

またこのミトコンドリアという存在。我々の祖先が酸素を味方につけるためにバクテリアを取り込んだことが始まりというのも驚きだ。
元は別々の生き物だったということにももちろん驚きがあるが、自分の敵である酸素を味方にするために共存という術を選ぶという、生き物の執念のようなものにも驚かされた。

当たり前のことを疑問に思える、そしてその答えを知ることで新しい世界を知ることができる。大人になった今でもそんな疑問に出会えたら嬉しいなと思ったりします。


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