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【著者執筆】『チャートで考えればうまくいく』セブンチャート仕事術の誕生物語・前編
2021年12月に発売し、超実践的!と話題の『チャートで考えればうまくいく 一生役立つ「構造化思考」養成講座』。著者・安藤芳樹氏が、自身の経歴を振り返りながらオリジナルメソッドの誕生秘話をチャートを使って紹介します。
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1.モヤモヤしていた40歳前後
私は地方の広告代理店の営業マネジメントをやってました。バブル弾けてた時代ですがリーマンショックもまだでしたし、それなりの業績を確保できた時代でした。
でもどうもモヤモヤ感がぬぐえない感をずっと持ってました。それは自分の成長を感じられなかったからです。
自分が体ひとつでセリにかけられたら一体おいくらになるのか?今の収入を超えられるのか?
考えても答えがあるはずもなく、どうやれば成長のためのきっかけをとらえることができるのか?そんなことばかり考える毎日でした。
40歳が近づくとなおさら焦りが強くなり、こんなことで「40にして立つ」って言えるのか?と自問自答を繰り返すばかりでした。
2.師匠との出会い
そんなとき親友のお姉さんの旦那さんが家族でふるさと香川県に引越しされました。
旦那さんは元マッキンゼーのトップコンサルタントで、今は独立してコンサルタント会社を経営しているとのこと。
ご本人も平日は東京、週末は香川県という生活を始めると聞きました。
「あれ、これは自分の成長のチャンスかも?」となんとなく思う瞬間でした。
そうこうしていると親友から「義理の兄貴が地元でボランティアの政経塾をやりたいそうだ。だれか手伝ってくれる人を探している。お前やるか?」と連絡ありました。
「やるやる!なんでも手伝うよ!」と返事をしました。結果的にここから12年間にわたるボランティア事務局長としてのパラレルキャリアが始まったのです。
3.ロジカルシンキングとの出会い
政経塾は基本的に土日の2日間、合計10時間です。初日にロジカルシンキングの基礎、2日目は財務(PL・BS・CF・ディスカウントキャッシュフローの概念と練習問題でした。参加者も会社社長クラスからうどんやのご主人まで、いろいろな方が参加してくださいました。
私は事務局長として開催日程の調整や告知、勧誘、サイトの構築、運営、現場でのお茶のサービスなど、なんでもやってました。毎回参加してお世話してるもんだから「門前の小僧」として同じ話を通算70回ほど聴きました。図らずも「反復訓練」ができたといえるでしょう。
4.MECEの嵐
ロジカルシンキングの基礎はとにかくMECE(もれなくダブリなく)考えることです。
モレやダブリがあったのでは問題を正しく把握できない。
しかし100%MECEなど世の中にはない。せいぜい60%であろう。
しかしその60%MECEになるまでは問題を詳らかにする努力を怠っちゃだめですよ。がキーメッセージでした。
さらに「数字はMECEですよ」「でも数字のままでは頭が働かない」「数字をチャート化しましょう」「チャートで考えればうまくいくのですよ」と何度も何度も講義でコメントしていたのが印象的でした。
その後に数字をチャート化する問題が出て、それをどう解釈するかを議論して、ある仮説を立てその検証作業をするという一連の流れを毎回毎回見ているとだんだんと自分のビジネス地頭がよくなってくる気がしていたのをはっきりと覚えています
5.転職そして新規開拓という自分事との対峙
そうこうしているうちに私の転職が決まりました。
勤務地は松山市、お隣の県とはいえ、右も左もわからないまったく未知の街でした。
職業は同じ業界の広告代理店で同じ営業職です。
当然ながら期待される役割は新規開拓です。
さて、さて、どうしようか。
方針を立てなくては・・・と考えて2つの営業方針を決めました。
1つ目は「若い経営者が率いる企業にアプローチしよう」です。
保守的な街でご年配の経営者は今さら取引先を変えようとしないだろうし、そもそも新規のチャンスさえも疑わしいと考え40代の社長が経営する企業に営業しようと決めました。
そして2つ目は「アポ入れたら社長が喜んで会ってくれる手土産を開発して持参しよう」です。
つまり、ゴルフやお酒以外で仲良くなれる道具を作ろう、というです。こちらは言うは易く行うは難しの典型でした。そんな都合のいいものがあるのか?東京からバリバリのプランナーやディレクターを同行すれば一回は会ってくれるだろうけど、そんなことはコスト的にも無理だし、なにより自分の成長にはつながらない。はてさてどうしようか?と考えあぐねていたのです。
6.訪問時の手土産(販促小ネタ)
最初にやり始めたのは販促ネタ(小ネタ)を集めて、訪問時に1つのネタを提供することでした。
決して汎用のままにせずにその訪問先にカスタマイズして、手土産として持参、最初の談話はそのアイデアの説明でした。
これはこれで顧客貢献したし、先方も喜んでくれましたし、面談アポもかなりの確率で取れました。
ただし問題はありました。
これをやっているとどこまで行っても「広告代理店さんが販促アイデア持ってきてくれた」と、あくまで広告畑の専門家として歓迎してくれたのです。
私はこれが不満でした。めざすポジショニングはビジネスパートナーとして処遇してくれることでした。
部下がそれを持参して広告担当と仲良くする道具としては「販促小ネタ」はぴったりでしたが、経営者と対峙して相棒と思ってもらうにはレイヤーの低い道具でしかなかったのです。
ここまでをチャートにまとめると
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いかがでしょうか?
文章だけで読むよりも、わかりやすくなったと思いませんか?
後編につづきます!
著者プロフィール
安藤 芳樹(あんどう・よしき)
「セブンチャート仕事術」開発者/マーケティングコンサルタント/オフィスミクラス代表
1957年香川県生まれ、立教大学卒。株式会社ADKホールディングスで営業マネージャーとして勤務するなかで、ピーター・ドラッカーの理論と出会う。理解・実践しようとするもあえなく挫折。そんなときに、某セミナーで学んだ「1シート1メッセージ」を「1枠1センテンス」に置き換えてドラッカーをチャートによって構造化してみたところ、難解なメッセージがすいすい理解できるようになることを発見。自身の勉強のためにチャート化したビジネス本は100冊を超えた。その後、同じ方法をアウトプットにも応用し始めたところ社内・取引先から「わかりやすい」と高い評価を受けて商談がスムーズになり担当部署の売り上げも3倍に向上した。こうしてたどり着いたのが「セブンチャート仕事術」である。
今までに2万枚の企画書を作るにいたり、今も増殖中。
また、讃岐うどんブームの仕掛け人であり、映画「UDON」のトータス松本の役柄モデルでもある。
ホームページ:andoyoshiki.com
フェイスブック:https://www.facebook.com/yoshiki.ando.9
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