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HIP HOP,R&Bを中心に新譜紹介、解説しています。 毎週記事をUpします…

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HIP HOP,R&Bを中心に新譜紹介、解説しています。 毎週記事をUpします。 Digital DJ Pool Since 2010 https://www.digtracks.com/

記事一覧

注目の新星たち:2024年XXLフレッシュマン・クラス後半5名を総ざらい!

前回の記事では、XXL誌が選出した2024年の「フレッシュマン・クラス」における11名のアーティストのうち、6名をご紹介いたしました。今回は、その続編として、残りの5名に…

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2日前
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「未来のヒップホップを担う!XXLフレッシュマン・クラス2024発表」

1997年に創刊されたアメリカのヒップホップ雑誌『XXL』は、日々のヒップホップニュースやオリジナルコンテンツを提供する人気のウェブサイトも運営しており、25年以上にわ…

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4日前
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リアーナが認めたその歌声、アイラ・スターの新作『The Year I Turned 21』の魅力とは?

ナイジェリアのラゴスで育ったシンガー、Ayra Starr(アイラ・スター)は、その美しいルックスからモデルとしてキャリアをスタートさせました。一方で、InstagramやYouTube…

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11日前
9

シェンシア:ニューアルバム『Never Gets Late Here』レゲエの枠を超えた新境地

ジャマイカ、キングストン出身のShenseea(シェンシア)は、ジャマイカ人の母親と韓国人の父親の間に生まれました。 彼女は19歳で息子を出産し、その後、本格的に音楽キャ…

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3週間前
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ラプソディーの音楽が心に響く理由:ニューアルバム『Please Don’t Cry』を通じて

ヒップホップは長い間、男性主導のジャンルとして発展してきました。しかし、1990年代にローリン・ヒルが女性ラッパーとして初めて全米アルバムチャートで1位を獲得すると…

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3週間前
9

最新アルバム『One of Wun』:逆風を乗り越えたGunnaの自画像

ジョージア州カレッジパーク出身のラッパー、Gunna(ガンナ)はヤング・サグのレーベルであるYSL Recordsに見出され、その才能を開花させました。彼は2020年にリリースしたセ…

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1か月前
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衝撃のアートワーク:『PARTYNEXTDOOR 4 (P4)』が引き起こした波紋

今回紹介するPARTYNEXTDOOR(パーティネクストドア)は、ジャマイカ人の母とトリニダード人の父を持ち、カナダ・トロントで育ったシンガーです。彼は、ドレイクのレーベル…

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1か月前
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1週間で950万再生!トミー・リッチマンの『Million Dollar Baby』が大ブレイク

先日ご紹介した4batzは、今までに数曲しかリリースしていないにもかかわらず、TikTokで大きな話題を呼びました。その結果、ドレイクやカニエ・ウェストなどの有名アーティ…

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1か月前
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ドレイクとカニエに認められた4batz:テキサス発のシンガーの躍進

今回ご紹介するのは、テキサス州ダラス出身のシンガー4batz(4バッツ)です。彼はシングル『act ii: date @ 8』が現在大ヒット中で、ドレイクやカニエ・ウェストといったラッ…

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2か月前
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アルバムと共に引退?:ブライソン・ティラーがアルバム『Bryson Tiller』で語る

ケンタッキー州ルイビル出身のシンガーBryson Tiller(ブライソン・ティラー)は、2014年にSoundCloudで発表したシングル『Don't』がインターネット上で話題となり、翌年には…

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2か月前
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なぜSiRはニューアルバム『HEAVY』を最も個人的な作品と位置付けたのか?

カリフォルニア州のカーソンに拠点を置くレーベルであるTop Dawg Entertainment(TDE)は、これまでにラッパーのケンドリック・ラマーやJay Rock、Ab-Soulなど、成功を収めた…

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2か月前
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ジョイナー・ルーカス、新アルバムで描く「映画のような音楽」とは『Not Now I'm Busy』

本日紹介するJoyner Lucas(ジョイナー・ルーカス)は、マサチューセッツ州ウースター出身のラッパーで、2015年に発表したミックステープ『Along Came Joyner』で注目を浴び…

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2か月前
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二大巨頭が再び結集:フューチャー&メトロ・ブーミンのニューアルバムの全貌『WE DON’T TRUST YOU』

アトランタ出身のラッパー、フューチャー(Future)は、オートチューンを駆使する独自のスタイルで数々のヒット曲をクラブシーンに送り出してきました。彼はこれまでに9枚…

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3か月前
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ニューアルバム『BLUE LIPS』から垣間見える、ScHoolboy Qの未来予想図

ドイツのアメリカ陸軍基地で生まれ、その後カリフォルニア州ロサンゼルスに定住したScHoolboy Q(スクールボーイ・Q)。彼はギャングに所属し、かつてはドラッグディーラーと…

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3か月前
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夢見るアフリカの星: TYLAのグローバルな成功は偶然か、運命か?"ファーストアルバム『TYLA』を解説

南アフリカ共和国出身のシンガーTyla(タイラ)は、2019年にデビューシングル『Getting Late』で国内で成功を収めた後、2021年にEpic Recordsと契約しました。 2023年、タイ…

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3か月前
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『eternal sunshine』:アリアナ・グランデが見せる愛の形

Ariana Grande(アリアナ・グランデ)は15歳でブロードウェイのミュージカルに出演し、その才能を世に知らしめました。ブレイクのきっかけは、ケーブルTVのドラマ「ビクトリ…

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4か月前
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注目の新星たち:2024年XXLフレッシュマン・クラス後半5名を総ざらい!

注目の新星たち:2024年XXLフレッシュマン・クラス後半5名を総ざらい!

前回の記事では、XXL誌が選出した2024年の「フレッシュマン・クラス」における11名のアーティストのうち、6名をご紹介いたしました。今回は、その続編として、残りの5名について詳しくご紹介いたします。

That Mexican OTテキサス州ベイシティ出身のメキシコ系アメリカ人、That Mexican OT(本名: Virgil Rene Gazca)は、幼少期に父親が収監され、母親が飲酒運転

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「未来のヒップホップを担う!XXLフレッシュマン・クラス2024発表」

「未来のヒップホップを担う!XXLフレッシュマン・クラス2024発表」

1997年に創刊されたアメリカのヒップホップ雑誌『XXL』は、日々のヒップホップニュースやオリジナルコンテンツを提供する人気のウェブサイトも運営しており、25年以上にわたって多くのヒップホップファンに様々な情報を提供しています。

さらに、『XXL』はミックステープや限定DVDなど、多くの特別プロジェクトもリリースしてきました。その中でも特に注目すべきは、2007年から毎年開催されている「フレッシ

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リアーナが認めたその歌声、アイラ・スターの新作『The Year I Turned 21』の魅力とは?

リアーナが認めたその歌声、アイラ・スターの新作『The Year I Turned 21』の魅力とは?

ナイジェリアのラゴスで育ったシンガー、Ayra Starr(アイラ・スター)は、その美しいルックスからモデルとしてキャリアをスタートさせました。一方で、InstagramやYouTubeにカバー曲を投稿していたところ、レーベルMavin Recordsの設立者であるDon Jazzyに才能を見出され、彼のレーベルと契約を結びます。

2021年、自身の名を冠したデビューEP『Ayra Starr』

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シェンシア:ニューアルバム『Never Gets Late Here』レゲエの枠を超えた新境地

シェンシア:ニューアルバム『Never Gets Late Here』レゲエの枠を超えた新境地

ジャマイカ、キングストン出身のShenseea(シェンシア)は、ジャマイカ人の母親と韓国人の父親の間に生まれました。
彼女は19歳で息子を出産し、その後、本格的に音楽キャリアをスタートさせます。2016年には、ヴァイブス・カーテルのシングル「Loodi」のリミックスで一躍注目を集めました。この成功を契機に、彼女はKonshensやショーン・ポールといった地元の人気アーティストとのコラボレーションを

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ラプソディーの音楽が心に響く理由:ニューアルバム『Please Don’t Cry』を通じて

ラプソディーの音楽が心に響く理由:ニューアルバム『Please Don’t Cry』を通じて

ヒップホップは長い間、男性主導のジャンルとして発展してきました。しかし、1990年代にローリン・ヒルが女性ラッパーとして初めて全米アルバムチャートで1位を獲得するという歴史的な偉業を成し遂げました。
これを皮切りに、リル・キム、ダ・ブラット、ミッシー・エリオット、フォクシー・ブラウンといった女性ラッパーたちが次々と登場し、シーンに大きな影響を与えました。彼女たちの活躍は多くの女性アーティストにイン

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最新アルバム『One of Wun』:逆風を乗り越えたGunnaの自画像

最新アルバム『One of Wun』:逆風を乗り越えたGunnaの自画像

ジョージア州カレッジパーク出身のラッパー、Gunna(ガンナ)はヤング・サグのレーベルであるYSL Recordsに見出され、その才能を開花させました。彼は2020年にリリースしたセカンドアルバム『Wunna』で、初めて全米アルバムチャートの1位を獲得し、その名を広く知らしめました。

その後、ガンナは3枚目のアルバム『DS4Ever』でも再び全米アルバムチャートの首位を獲得しました。しかし、20

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衝撃のアートワーク:『PARTYNEXTDOOR 4 (P4)』が引き起こした波紋

衝撃のアートワーク:『PARTYNEXTDOOR 4 (P4)』が引き起こした波紋

今回紹介するPARTYNEXTDOOR(パーティネクストドア)は、ジャマイカ人の母とトリニダード人の父を持ち、カナダ・トロントで育ったシンガーです。彼は、ドレイクのレーベル、OVO Soundと契約した最初のアーティストとしても知られています。2013年にEP『PARTYNEXTDOOR』でデビューし、その後の2016年にリリースされたアルバム『PartyNextDoor 3』は、全米チャートで3

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1週間で950万再生!トミー・リッチマンの『Million Dollar Baby』が大ブレイク

1週間で950万再生!トミー・リッチマンの『Million Dollar Baby』が大ブレイク

先日ご紹介した4batzは、今までに数曲しかリリースしていないにもかかわらず、TikTokで大きな話題を呼びました。その結果、ドレイクやカニエ・ウェストなどの有名アーティストとのコラボレーションの機会を得て、全米での知名度を一気に高めることができました。

今回ご紹介するのはTommy Richman(トミー・リッチマン)です。彼もまた、TikTokでの大ヒットをきっかけに、全米シングルチャートに

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ドレイクとカニエに認められた4batz:テキサス発のシンガーの躍進

ドレイクとカニエに認められた4batz:テキサス発のシンガーの躍進

今回ご紹介するのは、テキサス州ダラス出身のシンガー4batz(4バッツ)です。彼はシングル『act ii: date @ 8』が現在大ヒット中で、ドレイクやカニエ・ウェストといったラップスターからも注目を浴びるなど、2024年に大ブレイクが期待されています。本稿では、4バッツのこれまでのキャリアと最新作に焦点を当て、彼の魅力とその活躍に迫っていきます。

名前    : 4batz
本名    :

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アルバムと共に引退?:ブライソン・ティラーがアルバム『Bryson Tiller』で語る

アルバムと共に引退?:ブライソン・ティラーがアルバム『Bryson Tiller』で語る

ケンタッキー州ルイビル出身のシンガーBryson Tiller(ブライソン・ティラー)は、2014年にSoundCloudで発表したシングル『Don't』がインターネット上で話題となり、翌年にはデビューアルバム『T R A P S O U L』(2015)をリリース。このアルバムは、全米チャートのトップ10に入り、セカンドシングル『Exchange』はグラミー賞の「最優秀R&Bソング賞」にノミネー

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なぜSiRはニューアルバム『HEAVY』を最も個人的な作品と位置付けたのか?

なぜSiRはニューアルバム『HEAVY』を最も個人的な作品と位置付けたのか?

カリフォルニア州のカーソンに拠点を置くレーベルであるTop Dawg Entertainment(TDE)は、これまでにラッパーのケンドリック・ラマーやJay Rock、Ab-Soulなど、成功を収めたアーティストを数々と輩出してきました。

後にケンドリック・ラマーはレーベルを離れましたが、2022年にSZAが発表したアルバム『SOS』は、全米チャート1位を獲得し、グラミー賞では9部門にノミネー

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ジョイナー・ルーカス、新アルバムで描く「映画のような音楽」とは『Not Now I'm Busy』

ジョイナー・ルーカス、新アルバムで描く「映画のような音楽」とは『Not Now I'm Busy』

本日紹介するJoyner Lucas(ジョイナー・ルーカス)は、マサチューセッツ州ウースター出身のラッパーで、2015年に発表したミックステープ『Along Came Joyner』で注目を浴び、その才能が認められてAtlantic Recordsと契約を結びました。
2017年には、白人と黒人の両視点から社会や人種関係について歌ったシングル『I'm Not Racist』(2017)をリリースし

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二大巨頭が再び結集:フューチャー&メトロ・ブーミンのニューアルバムの全貌『WE DON’T TRUST YOU』

二大巨頭が再び結集:フューチャー&メトロ・ブーミンのニューアルバムの全貌『WE DON’T TRUST YOU』

アトランタ出身のラッパー、フューチャー(Future)は、オートチューンを駆使する独自のスタイルで数々のヒット曲をクラブシーンに送り出してきました。彼はこれまでに9枚のソロアルバムをリリースし、そのうち7枚が全米アルバムチャートで1位を獲得しています。また、Juice WRLD、Young Thug、Lil Uzi Vertといった多くのアーティストとのコラボレーション作品も発表しています。フュー

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ニューアルバム『BLUE LIPS』から垣間見える、ScHoolboy Qの未来予想図

ニューアルバム『BLUE LIPS』から垣間見える、ScHoolboy Qの未来予想図

ドイツのアメリカ陸軍基地で生まれ、その後カリフォルニア州ロサンゼルスに定住したScHoolboy Q(スクールボーイ・Q)。彼はギャングに所属し、かつてはドラッグディーラーとして過ごしていましたが、後にケンドリック・ラマーやSZAなど、全米を代表するアーティストを輩出するレーベルであるTDE(Top Dawg Entertainment)と出会い、ラッパーとしてのキャリアを本格的にスタートさせるこ

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夢見るアフリカの星: TYLAのグローバルな成功は偶然か、運命か?"ファーストアルバム『TYLA』を解説

夢見るアフリカの星: TYLAのグローバルな成功は偶然か、運命か?"ファーストアルバム『TYLA』を解説

南アフリカ共和国出身のシンガーTyla(タイラ)は、2019年にデビューシングル『Getting Late』で国内で成功を収めた後、2021年にEpic Recordsと契約しました。

2023年、タイラはR&Bとアフロビーツの要素を巧みに組み合わせたアマピアノというスタイルで作成された楽曲「Water」をリリースし、16カ国のチャートでトップ10入りを果たしました。さらに、全米シングルチャート

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『eternal sunshine』:アリアナ・グランデが見せる愛の形

『eternal sunshine』:アリアナ・グランデが見せる愛の形

Ariana Grande(アリアナ・グランデ)は15歳でブロードウェイのミュージカルに出演し、その才能を世に知らしめました。ブレイクのきっかけは、ケーブルTVのドラマ「ビクトリアス」への出演でした。彼女の圧倒的な4オクターブのボーカルレンジを武器に、2013年にはデビューアルバム『Yours Truly』をリリースし、見事全米アルバムチャートで1位を獲得。続く2014年にリリースされた『My E

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