見出し画像

レノファ山口「駐車場情報サイト」が絶賛公開中!

こんにちは。デジテックfor YAMAGUCHI運営事務局のもんじゃです。
今年は梅雨入りが早いらしいですね。湿度も高くなってきたような気がします。もじゃもじゃ系の私としてはこの時期は憂鬱です。早いからといって終わりも早いとは限らないというのが自然相手の辛いところ。毎年のように各地で起こる大雨災害が今年は(これからも)起こらないこと祈っています。

さて、デジテック for YAMAGUCHIの会員が、同じく会員であるレノファ山口FCさんの抱える駐車場混雑問題の解決に向けたプロジェクトを発足させ、駐車場の状況等を共有するサイトを開発していましたが、このたび、リリース版を公開し、実際のホームゲームで使っていただけるようになりました。

これまでの経緯

レノファ山口さんから、デジタルの力で運営を改善できたら、とお話をいただいたのは昨年夏のことです。現地視察等を経て、昨年10月から4人の会員を開発メンバーとして「レノファ駐車場プロジェクト」を開始しました。
スタートから脅威のスピードでプロトタイプができあがったため、昨年11月のホーム最終戦で、実証として一部のサポーターに体験してもらい、感想等をいただきました。実証の様子はこちらをごらんください。

感想等の中には、「トップページで各駐車場の状況を一覧でわかるようにしてほしい」というサイトの見た目に関することや、「利用者が他の利用者に状況を知らせる機能があればいい」という機能に関するコメントが多かったことから、これらを基に今シーズンに向けて改善が進められていました。
そして4月17日のホーム戦でバージョン0.2のサイトが公開されました。
そのサイトがこちらです。

サイトについて

図1

上の画像はゴチャゴチャしてますが、サイト上は駐車場に関する必要な情報をシンプルに伝えていて、とてもいい感じです。
各駐車場の状況はトップページで一目でわかるようになっています。これまでもレノファ公式ツイッターやHPで当日の駐車場の開閉状況がお知らせされていましたが、このサイトでもすぐに把握できるようになりました。
各駐車場をクリックすると、場所やスタジアムまでのルートや所要時間等もお知らせしているので、アウェーの方や普段は駐車場を利用されない方が、位置の確認等をしていただくのにとても便利です。

ユーザー投稿機能

そして、ユーザー投稿による駐車場利用状況のお知らせ機能、これがこのサイトの大きなポイントです。

これまでも満車のタイミングで公式ツイッターにお知らせが出ていましたが、詳しい状況までは把握できませんでした。「空いているかも」とスタジアム前のJA駐車場に向かうも、十分空いておらず滞留してしまうことで、周辺が混雑するという状況がありました。

このため、これから来場する人に駐車場の状況を知らせようということで、駐車場を利用したサポーターが、サイトから駐車場の状況を投稿すると、その内容がトップページの駐車率などに反映される仕組みを設けています。
利用状況の目安がわかることで、「今から行っても駐車できなさそうだな。こっちの余裕ある方にするか。」といった判断の手助けになります。

図2

投稿は、①ニックネーム②停めた駐車場③「見えている範囲で」状況を4段階から選択④いつ停めた⑤送信、これで簡単に投稿できます。
ニックネームに悩まなければ、サイト表示から投稿完了まで30秒もかからないほどのシンプルさ。スタジアムに向かう途中の30秒だけご協力いただき、サポーターの皆さんの力で駐車場利便性の向上を目指します。
なお、投稿後はアンケート画面になっていて、このサイトへの感想や評価、意見を出すことができ、今後の開発等に活用される仕組みになっています。

また、投稿いただいた方のニックネームがトップページに出るというのは、参加したことが実感できる面白い仕組みだと思います。
既にサイトを公開してホームで3試合行われましたが、必ず投稿していただけるお馴染みのユーザーさんがおられます。見る人が見たら「お、今日も○○さん来てるな!」というサインになっているのかもしれません。

この機能の搭載にあたっては、先の実証でのコメントに加え、実は開発メンバーが、サイト開発にあたり、数名のレノファサポーターに個別インタビューをしていました。そこでも「駐車場を含めスタジアムの状況は仲間の間でSNS等で情報共有する」という回答があったことが、大きなきっかけになったようです。やはりユーザー側の声をしっかり聴くというプロセスは欠かせないですね。

データ集約

何と言っても、いただいた投稿データ、実はこれがとても重要です。
これまでレノファ山口さんの運営では、こうした駐車場の利用状況に関するデータは十分に蓄積されていません。
駐車場利用率や来場者数は、チーム状況や天候、開催時間、対戦相手などで変化します。この傾向を把握するためにはデータが必要ですが、その入手にはセンサーの設置や人がカウントする等のコストがかかるため、運営側もなかなかフォローできていないと聞いています。

このサイトでは、どれだけの人がいつどういう投稿をしている、というデータを得ることができます。(データ取得と言っても匿名ですのでご安心を)
なので、トップページの表示内容が現状と合っているから投稿しなくていいかというと、そんなことおっしゃらず、ぜひ投稿していただきたいです。
これらを蓄積・分析し、対戦相手等の外的要因を組み合わせることで、いずれ投稿なしに精度の高い予想ができるようになるかもしれません。

今後について

開発メンバーがおっしゃるのは、今回のリリースは正確には「完成」ではなく開発の「過程」です。今後も開発は続き、より使えるサイトにできるよう改善が進められるとのこと。
このプロジェクトの開発に関するものは全てGithubで公開されています。

関心ある方は誰でも中身を見ることができます。「もっとこうすればいいのに」といったご意見はウェルカムで、この仕組みを使って駐車場以外にも展開してみた、という事例が現れると、今回のプロジェクトはより意義あるものになっていきます。

なお、今回の公開をもって初期開発フェーズは終了し、4名の開発メンバーは一旦解散となります。半年間大変お疲れ様でした!
今後は「サイトを育てるフェーズ」として、集まったデータを分析しながら改善を進めつつ、先に申しましたように、この仕組みを軸に、多くの関連する課題の解決に挑戦する会員が現れる、そんなプロジェクトにできればいいなと思っています。

さて、「レノファ駐車場プロジェクト」はデジテック for YAMAGUCHIの先導的取組かつフラッグシップ的な活動になりました。
事務局としても、今後当プロジェクトを継続的にプロモーションしながら、これに続くプロジェクトを創出していくことで、今回関わった方々が「やってよかった!」と思っていただけるよう、引き続き会員の皆さまと共に取り組んでいきたいと思います。