マガジンのカバー画像

仕事とキャリア

32
現在、株式会社5(5co.ltd)では積極的に未経験からの採用活動を行っています。 面接やWebサイトだけではなかなかお伝えできない5co.ltdの考え方、デジタルマーケティング…
運営しているクリエイター

#マーケティング

マーケティングを学んで今の仕事に活かす事と、マーケティングの仕事をする事のちがい。

採用の面接をしていると、「あるきっかけでマーケティングに興味を持ちました。是非マーケティングの仕事をしたいと思い応募しました」という方によく会います。 マーケティングの仕事を志していただくのは非常に嬉しいのですが、 ①マーケティングを学ぶ ②マーケティングの考え方を今の仕事に活かす ③マーケティングの仕事をする は、それぞれ全く次元が異なります。 一番ハードルが低いのが「マーケティングを学ぶ」です。本を読んだり、セミナーに通ったり、マーケティングの専門用語をしらべて見ると

広告はラブレターでもポエムでもない。

時々「広告はラブレターのように」というふうなアドバイスが出回ります。 ある意味ではとても大切なことなのですが、その一方で「好きな対象が明確で、自分の気持ちも明確で、とにかく好きだと言うことを伝えて、もしダメで玉砕した時はそれはそれで仕方がない」というラブレターと、経営活動の一環として営業利益の中から販促予算を捻出し、さらに人的リソースや経営リソースをかけた施策で玉砕なんて許されない広告は一緒にしたらいかんだろ、ってよく思っています。 広告の取扱はビジネスですからねぇ。

「なんとかして”やる”方法」を考える」のだけど、やらなくていいことは徹底して断る。

以前に「出来ないといってはいけない。「なんとかして”やる”方法」を考える」といったエントリーを書きました。 今回はその続きで、基本は「なんとかして”やる”方法を考える」のだが、ただし、その一方でやる必要が無いことは明確に断る、という話です。 クライアントからリクエストや依頼があっても、コンサルティング会社としては「やらなくて良いこと」が世の中にはいくつかあります。 その一つは、 「クライアントの目標達成には何ら寄与しないこと」と もう一つが 「受けてしまうとチームがダメに

「教えてもらわないとできません」

「そうですよねぇ」って、もしどこかで思っているのなら、そんな学生みたいな考え方は社会人であるなら早く捨てさってください。 会社は何かを教えてもらってから仕事をする場所ではなく、いままで学んできたことを発揮する場所であり、活躍するために必要なコトは自分で見つけて自分で学ぶ場所なんですよね。 これ、「入社してから学びます」っていう人と似ていると思っているのですが、「教えてもらわないとできません」っていう人は、結局一人では何も出来ない状態がずっと続いてしまう、中途半端な仕事しか

インターンや副業で得たWebライティングの経験やSEOの知識は、マーケティング業務には役に立たない?

採用の面接をしていると時折「インターン時代には(あるいは、副業として)、Webライティングを行っていました」「SEOの要件通りにコンテンツを作成してSEO知識を学んできました」「それらを通じてマーケティングに興味があったので、きっとその時の経験が生きると思って応募しました」と話していただく方がいらっしゃいます。 似たような話に「SNSのアカウントを担当してまして、フォロワー数を半年でこれだけ増やしました!その経験が生きると思い応募しました!」「ブログを作ってアフィリエイトを

「未経験OK!」と書いてあるからといって、何も調べず(学ばず)に「興味がある」だけで応募してませんか?

面接をしていると割と良くいらっしゃいます、そういう方。 「御社の業務は未経験なので、入社してから学びます!」って話される方。 ただ、過去の経験上、面接時に「入社してから学びます」って話される方で、実際に「入社してから自ら学んでいる人」ってあまりいらっしゃいません。これ、「自ら」という点が重要なのですが、自ら学べる人は入社してから学ぶのではなく、会社をリサーチして探しているときに、業界や仕事に興味があって応募しようかな?って思った時点から学び始めているんですね。 つまり入社

面接での逆質問例-2:御社での営業とはどんな仕事なのでしょうか?

これも面接中や選考段階に候補者から時々聞かれる質問です。これもちょうどメールで質問が来たので記事にしてみました。 Q:御社での営業とはどのような仕事なのでしょうか? 弊社の営業とはいわゆる世の中一般でいう新規顧客獲得のことを指していません。 新規顧客獲得のための営業というと良くイメージされるのが、「リストを使って電話をかけていくテレアポ営業」「足しげく何度も同じ企業に通って取引口座を作ってもらう訪問営業」等があるかと思います。 一方、弊社でいう営業とは、いわゆる広告業

面接での逆質問例−1:マーケティング施策を考えるというのは具体的にはどのような作業なのでしょうか?

面接中や選考段階で候補者の方から時々聞かれる質問です。今回は、メールで問い合わせをいただいたので、回答した内容をそのまま公開します。 ーーーーー マーケティング施策の立案・検討という仕事は、毎日の定型業務を手順通りにこなしていくといった「作業」ではなく、市場環境や事業の進捗状況を常に把握し、あらゆる事を考え想定しながら柔軟に対応をしていく「目標管理業務」です。 その場合の目標とはマーケティング目標であり、その目標には例えばクライアントのEC売上げ拡大(前年対比**%達成

入社前に読む本ー(実は、面接官はこれらのことが理解できる素地があるかどうかを見極めたいのだ)

以前に、「入社前に読んで欲しい本」というエントリーを上げました。これは、面接中によく聞かれる質問に答える内容でした。 一方、最近読んだ本の中で「これは当社に内定したあと、入社するまでに読んでおいてもらおう!」という本が出てきたので、ご紹介。 一つは「デジタルマーケティング用語図鑑」。 デジタルマーケティングに関係する本はたくさんありますけど、これは割とデジタルメディアのプランニング現場にあわせた内容からはじまって、マーケティング戦略やデジタルの動向といった結構広めのところ

マーケティングは情緒じゃなくて、ロジックとメカニズム

なんだと、最近よく思います。 マーケティングって「消費者の心理にグッと訴えかけて気持ちや行動の変化を促すものすごく情緒的な活動」「その人を納得させるような何かの心理術」のように見えてませんか? 別にアンケートなどで何割の人がそう考えているとかを調査したわけじゃないですが、なんかいろんな人と話をしているとそう考えている人って多いんじゃないかな?って気がしています。 たしかに広告やいろんな販促キャンペーンを見ていると思わず目を引いてしまったり、胸がキュンとしてしまうことがあ

「デジタルマーケティング」=「SNSを使って集客すること」じゃないよ。

わかっている人だと「そりゃそうだよ」って思ってくれるのですが、20代前半の人たちと面接をしていると「デジタルマーケティングはSNSを使ってインフルエンサーから情報を広げる仕事」って考えちゃう人たちに割と多く出会います。 今時の20代前半の方だとインターネット広告やプロモーション活動に最初に触れるのがインスタグラムやラインなどのSNS上なんですね。だから「SNSで行われていること」=「マーケティング施策、デジタルマーケティング施策」のように見えてしまうのかなぁ、と思います。

転職(就職)希望先の業界地図は見ておいた方がいいよ。

という話です。 ちなみに、広告業界の規模はこのあたりを見ればわかります。 電通報「2022年 日本の広告費」解説 何を言いたいかというと、先日の中途採用面接でこんなことがありました。 Q「どうして、デジタル広告の業界を受けてみようと思ったのですか?」 A「はい。これから自分自身のキャリアを考えてみると、より市場の大きな業界で成長をしていこうと考えたからです」 Q「なるほど。いまあなたのいる業界の市場規模ってどのくらいですか?」 A「いやぁ、それはちょっとわからないので

「興味があります」っていうなら…。

「なんで、一度は調べたり本を読んだりしないのだろう」 って思うんですよね、面接をしていると。 弊社では、業界未経験の方もそこでハードルをつけることなく、「良さそうな人かな?」って思うと実際に会ってみることにしています。 当然未経験なので,広告やマーケティング、販売促進の知識や経験はありません。単に興味がある、面白そう、やってみたい!っている気持ちだけで、ちょっとチャレンジしてみよう!って思ってくれているのはよくわかっています。 でも、中途採用でその企業に応募をしてくるので

「顧客ニーズに寄り添う」とはどう言うことなのか。〜「顧客ニーズ」は最初聞かなくて良い。

面接でいろんな方と話をしていると「顧客からのヒアリングをしながら顧客ニーズに応え、顧客に寄り添う仕事がしたいです」と話してくれる方はとても多いです。コンサルタントや広告エージェンシーの仕事は「顧客に寄り添い顧客のニーズに応える仕事」です、ってどこかで読んだのかもしれません。 でも、実は「顧客のニーズに応える」と言う視点に固執をしてしまうと、それは言われたことだけをやる作業ばかりになってしまうんですね。それは、コンサルタントの仕事ではありません。 これ、どういうことかという