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【ユーザーインタビュー】プール×デジリハ=最強! 世界初の無重力デジリハとは -医療法人かがやき かがやきキャンプ-

デジリハって実際どんな施設で、どんな風に使われているんだろう?そんな疑問の声にお応えして、デジリハユーザーを紹介していきます!今回は医療法人かがやき かがやきキャンプさんです!

なんとかがやきキャンプさんでは世界初!屋内プールにデジリハを導入し「無重力デジリハ」が行われています。「デジタル×水」というまさに水と油な関係の2つを結びつけようと思ったのはなぜ?そして実際どのように活用いただいているのでしょうか?理学療法士の藪本さんにお話を伺いました!

デジリハを導入したきっかけは?

個人的には元々身体を動かすことが好きで、以前は体育教員をしていました。子ども達の運動支援を突き詰める中で理学療法士になったという経緯があります。一般病院で勤務していた時、ご縁があり障害者水泳にトレーナーとして関わるようになったんです。その際に、水中で障害をもつ方々がダイナミックに身体を使うことができる「水中環境の魅力」を実感しまして、重度障害や医療的ケアをもつ子ども達も安心して利用可能なプールがほしいなと考えるようになりました。かがやきキャンプは日本財団さんの助成金を頂きながら建設したのですが、その中でプールを是非作りたいと。子ども達の運動量を確保していく手段として必要だと考えたんです。安全で効果的なプールの建設について検討を進めていく中で「よりプールを楽しむためのコンテンツ」としてデジリハを取り入れることにしました。

ー初めてデジリハを見たときの印象は?
正直、重度障害をもつ子ども達のことを考えると、不安材料は結構ありました。例えばフィードバックが視覚や聴覚に限られていることです。一方で、「これから発展していく可能性」をより強く感じました。デジリハメンバーの開発に向けて取り組む姿勢を見ていて、完成したものを享受するというより一緒に作っていく楽しみ、こちらが要望を出したらどんどん応えてくれるのではという期待値を感じたというのが大きいです。
子ども達のためのプールを作りたいと考えたときに、そこにデジリハがあったらこれは世界初になるんじゃない?!というノリもあって(笑)、導入を決めました。普通はありえない発想だけれども、”誰もやっていないこと、どこにもないもの”を実現することに価値があると、私たちは考えているんです。

世界初!無重力デジリハの様子

実際導入してみていかがでしたか?

正直、最初は上手く使いこなせなかったんですよね。アプリをデフォルトのまま、そのまま使おうとしてもなかなか子ども達にマッチしなくて。そこから、デジリハのもつカスタマイズ機能「オーダーメイドの可変性」という点に気が付き、徐々に活用できるようになっていきました。例えば子ども達の理解度や好みに合わせて配置するオブジェクトの種類を選択したり、個数を絞ったり、位置を調整したり…ですね。一般的なゲームを使おうとしても、その可変性が小さいので障害がある子ども達にはなかなかマッチしない。一方でデジリハは歩み寄れる幅が大きく、発展性が高いと感じます。その点で、既存のゲームを導入するよりも価値が高いと今は考えています。

可変性の高いデジリハのカスタマイズ画面

子ども達自身も最初のうちはプールという圧倒的異空間に結構戸惑っていて、おっかなびっくりという感じでしたが、そこに慣れてからは変化が速かったです。数回見本を見せることで、デジリハのルールも理解していく子が増え、馴染んでいきましたね。慣れていくにつれ子ども達が遊びを変化させて、オリジナルの遊び方を生み出すようになってきました。1つの遊びを何度も何度も楽しめるという子どもの特性を活かして、その子の運動課題とうまくマッチさせることで運動の質と量どちらも上げられるように工夫しています。

世界初!無重力デジリハの魅力は?

水とデジリハ、結構最強の組み合わせなんですよね。それだけで結構子ども達は動きます。ちょっとサービス過剰なんじゃないかなと思うくらい楽しんでくれていますね(笑)。最近は水鉄砲をよく使っています。センサーの感度を調整することで、飛ばした水でも反応が起きます。これにドはまりしている子どもが多くて。両手動作の練習としても有意義ですし、水中でバランスを維持しながらクジラを撃って遊ぶみたいなことを楽しみにしている子がたくさんいます。「子ども・セラピスト・オブジェクト」という3項関係がそこで成立していて、一緒に遊ぶということを通してダイナミックに活動量を上げるきっかけになっています。これはインタラクティブなデジリハのツールだけでは実現しなかったことですね。

水鉄砲を使ってプレイしている様子

入水している時間はだいたい40分なのですが、まずはリラクゼーションから始めます。例えば海の中の動画を流すなどで、没入感を高めます。そこからデジリハのアプリを起動してアクティブな活動に切り替えていく、とメリハリを付けながら展開をさせています。

設備面も非常にチャレンジングで、多くの工夫をしています。プロジェクターは湿気で壊れてしまうのでオリジナルのボックスに格納しました。更に2重ガラスや曇り止めのための熱線を仕込んだり、手が込んでいます。プールの建設時から考えていたからこそ出来ることですね。それゆえに非常に高い没入感を確保することが出来ています。トラブルは1件も起きていません。
その他には、安全対策としてはプール外にスタッフが1名待機しています。トラブル時の対応だけでなく、アプリの設定を切り替える際にもサポートをしてくれています。

これからデジリハと目指したいもの

まだまだデジリハのポテンシャルを一部分しか享受できていないのかなと思います。もっと多くの利用児さんにデジリハを体験してもらうことで、よりその可能性を開拓できると感じています。
加えて、重度な障害をもつ子ども達のための、水の中だからこそ活きるアプリを作りたい!というのが今の想いです。例えば心拍数を投影面上に提示して、子ども達の活動量をリアルタイムで測ることが出来るものとか。安全面と活動の質を両立させられると嬉しいです。

ー是非一緒にアプリ開発を進めましょう!よろしくお願いします!

最後にこれを読んでいる皆様にメッセージを!

すごく可能性のある分野だと思います。使う側の工夫によって、子ども達の様々なニーズを捉えることが出来ますし、地域の子ども達同士の繋がりを創ることにも活かせるのではないかと期待しています。デジリハを小さく考えず、是非その深みに触れてください!


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