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新教育要綱 中学国語の場合

改訂中の教育要綱は、前記のとおり「量と質」、更には「活用力」を大きく求められます
今回は、中学国語について、ポイントを纏めます。他の科目と違い、国語については大きな変更ポイントはありません。

国語教育の在り方として、小中高を通じて、
語彙力・文章読解力の養成とともに、「話すこと・聞くこと」「書くこと」にも力を入れた学習、古典も含めた言語文化を大切にする事が求められて行くようです。

具体的なポイントとしては、今回の教育要綱の改訂で中3で扱う漢字が、1945字から2136字に増えるということです。

常用漢字は、最新では2010年に改訂されております。
1923年(大正12年)に文部省臨時国語調査会にて発表されて以来、修正、追加、削除が繰り返され、1946年(昭和21年)には当用漢字として1850字がまとめられました。
その後、1981(昭和56年)年に採用された常用漢字でしたが、2010年(平成22年)に改訂されて現在に至ります。
2010年(平成22年)の改訂では、漢字196文字が追加され5字が削除され、音訓では29音訓が追加され3音訓が削除、1音訓が変更になっています。
又あまり知られていないのですが、都道府県名に使う漢字と日本国憲法に使われている漢字は、常用漢字には掲載することとしていたり、常用漢字に採用されていても、日本新聞協会新聞用語懇談会が独自に使用しないと決めている文字(新聞には使わない字を決めている)があります。

(参考) 2010年に追加された漢字(196文字)

挨 曖 宛 嵐 畏 萎 椅 彙 茨 咽 淫 唄 鬱 怨 媛 艶 旺 岡 臆 俺 苛 牙 瓦 楷 潰 諧 崖 蓋 骸 柿 顎 葛 釜 鎌 韓 玩 伎 亀 毀 畿 臼 嗅 巾 僅 錦 惧 串 窟 熊 詣 憬 稽 隙 桁 拳 鍵 舷 股 虎 錮 勾 梗 喉 乞 傲 駒 頃 痕 沙 挫 采 塞 埼 柵 刹 拶 斬 恣 摯 餌 鹿 𠮟 嫉 腫 呪 袖 羞 蹴 憧 拭 尻 芯 腎 須 裾 凄 醒 脊 戚 煎 羨 腺 詮 箋 膳 狙 遡 曽 爽 痩 踪 捉 遜 汰 唾 堆 戴 誰 旦 綻 緻 酎 貼 嘲 捗 椎 爪 鶴 諦 溺 塡 妬 賭 藤 瞳 栃 頓 貪 丼 那 奈 梨 謎 鍋 匂 虹 捻 罵 剝 箸 氾 汎 阪 斑 眉 膝 肘 訃 阜 蔽 餅 璧 蔑 哺 蜂 貌 頰 睦 勃 昧 枕 蜜 冥 麺 冶 弥 闇 喩 湧 妖 瘍 沃 拉 辣 藍 璃 慄 侶 瞭 瑠 呂 賂 弄 籠 麓 脇

今回の新教育要綱での漢字の増加は、私的にはそれほど大きな負担になるとは思えません。
これまでも、漢字に対しての学校の取組は充分だったとは思えない中での増量です。確実に、宿題に振ったり、朝活の一環で小テストメニューと化すのは容易に想像出来ます。
漢字に関しては、懇切丁寧に取組んで貰えない中、各自が前向きに取り組むしかないでしょう。

それよりも深刻なのは、
『「情報」の読み取り(図、グラフ、絵などの資料を用いた文章から必要な情報を読み取る)』
『「思考力・判断力・表現力」を養う/活用する内容』
という内容です。

これは、今年施行された「大学入試共通テスト」にもみられる傾向です。
特に宮城県は、「共通テストに対応できる生徒を育てる」と掲げていて、実際に今年の公立高校の入試には、各科目に共通テストの要素を入れてきました。
別記事でも書きましたが、国語力の完成は、すべての科目の基盤になりそうです。
国語=漢字とか、国語力=読書的な考え方をはっきりと打破ししっかりとした土台を築けるよう、不定期ですが発信してまいりたいと思います。

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