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新教育要綱 中学英語の場合

改訂中の教育要綱は、前記のとおり「量と質」、更には「活用力」を大きく求められます。
今回は、大きく変わる中学英語について、ポイントを纏めます。

中学3年間で主要5科目の授業時間は、年間1,565時間 ⇒ 1,925時間と360時間の増加になります。中でも英語は3年間で、最も多い460時間増えることになります。

中1の変更点は、

be動詞と一般動詞の現在形、can が「小学校の復習」の扱いへ
英単語600語くらいが「小学校の復習」の扱いへ
新規の英単語数が年間130程度増量(※)
過去進行形
There is[are] ~
未来形、willとbe going to の使い分け
不定詞(名詞的用法、want to, try to, need to)
簡単文(What a ~!、How ~!)
SVC(look + 形容詞)

中2の変更点は、

新規の英単語数が年間130程度増量(※)
It ~ to不定詞~の構文
疑問詞+to不定詞
受け身

中3の変更点は、

新規の英単語数が年間130程度増量(※)
現在完了進行形
原形不定詞
仮定法

※ 中学校での指導単語数は、900語から1,200語へ増加
(小学校での単語を合わせると小中を通じて約2,300語になります。)

先行している小学生の英語教育に関連して、下級学年に文法事項がスライドされています。中3では、現在完了進行形、原形不定詞、仮定法が高校文法から中3の内容になりますが、私はこの点はそこまで不安視していません。
所属している教室長は、「やべーなー」と言っておりましたが、具体的に何処がどのように「やべー」のかは最後まで出てきませんでした。(笑)

それよりも、私が「やべー」と思っているのは、ここに記載していませんが中1~中3まで共通している内容で「長文の文章量が増える事」です。
現在も長文読解は、得手不得手というよりも、長文に接しただけで頭の中でシャッターが下りてしまう生徒が増える中で更に難易度が上がると言う事はどうすればよいのでしょうか。

更に、現役の小学校・中学校の教師から現場の声として、
「小学校の英語教育から中学校の英語教育への移行の際の落差が大きく移行が難しいという問題を抱えてのスタートだったが、今年は思うような授業ができなかった事も加えて今年の中1生は大変だと思う。」
という声が聞こえてきました。確かに、英語の改訂には少し無理があるように思えます。2025年の新大学入試の施行ありきの『逆算改革』の弊害と言えるのではないでしょうか。

英語に関しては、時間をしっかりかけて、文法事項だけでなく長文読解のスキルを身につけるような学習計画を立てることをおススメします。

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