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避難所や災害時の衛生管理について

おはようございます
昨日は予想だにしなかった災害があり、お正月のお祝い気分もぶっとんでしまいました
影響を受けておられる方々が、一刻も早く安心できる状況になりますことを心よりお祈り申し上げます

非常災害時に私たち栄養士が行うべき行動があります
栄養士としての仕事は、栄養管理だけでなく、もう一つ大きな使命として「衛生管理」があります
被災地では特にこの「衛生管理」を徹底し二次災害を予防する必要があります
普段、大量調理を行う場合には衛生管理について熟知した人たちが様々なルールのもと料理を作っています
被災地では「衛生管理について熟知」していない人たちも炊き出し作業を行う必要があり、不十分な衛生管理が行われることで二次災害が起こってしまいます

私自身、避難所生活をしたことが無いので具体的に想像することは難しいですが、出来る限り災害時の想像をしてみようましょう

まず地震などでライフラインが断たれた場合、衛生面に影響を与える事象を挙げてみましょう
≪水道が止まる≫
・トイレが流せない
・十分に手が洗えない
・お風呂も入れない
・使い終わった調理器具や食器が洗えない
・食事に必要な水の確保が難しい
≪ガスが止まる≫
・食事を温められな
・お湯を沸かせない
・加熱による殺菌が出来ない
≪電気が止まる≫
・冷蔵庫や冷凍庫が使えず、保冷が必要な食品の腐敗が始まる
・IHが使えない
・貯水タンクがあってもくみ上げが電気なら使えない
・照明が使えないので夜になると手元くらいしか見えない

どうでしょうか
ざっと思いつくだけでも、かなり不自由になり、しかも不衛生になることが想像できます
このような状況で、衛生管理を意識せずに避難している方々が食事をするとどうなるか・・・
「食中毒」が起こるのです

食中毒では、発熱や嘔吐、下痢が主な症状です
休息もままならない中、ライフラインが寸断され、お風呂やトイレもまともに機能しない状況下でこのような症状がおこると悲惨です

食中毒の原因になる菌やウィルスは大半のものが熱に弱く、十分に加熱することで食中毒を予防することが出来るのですが、いくら衛生的に調理が終了しても、それを配膳する人や食する人の手が汚染されていれば自ずと菌は口から体内に侵入してしまいます
調理過程だけでなく、調理済みの料理を保管している間や、配膳から喫食に至るまで衛生管理は必要です

災害時は避難所や被災地に栄養士が十分に配置されるなんてことは無いでしょう
物資もどこまで充足しているかはわかりませんが、ラップやポリの手袋があるだけでも食中毒のリスクは下がります
「食材や料理を素手で触らない亊」
これが出来るだけでもかなり食中毒予防には有効です


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