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ワーケーションって実は大人の修学旅行だった

たくさんの場所でワーケーションしてみて気づいたのですが、これって「大人の修学旅行」なんじゃないかと思うんです。

修学旅行って本来の意味は「学校ではできないことを体験して見聞を広げる」ことなんですが、今はぶっちゃけただの思い出作りだったりしますよね。

場所が重要というよりその時に一緒にいる仲間とわちゃわちゃやることが重要m、実際自分も修学旅行で行った場所のことはほとんど覚えておらず、友達とわちゃわちゃしたなということだけが記憶に残っています。

今ワーケーションするようになって各地の良さをしみじみと味わうことで、ようやく本当の意味での修学旅行ができているんだなと気づきました。そんな風に思うようになった体験をいくつかご紹介したいと思います。




歴史的な出来事に触れる

ワーケーションしていると必然的にその土地の観光情報が目に入ってきます。その時に絶対にあるのが歴史的なもの。

全部が全部それらを理解できるわけではないのですが、知っているものを見た時に「あ、あれってここだったんだ」という答え合わせのような喜びを感じます。それを知っているかどうかで土地を楽しむ深さが違うので、歴史を学んでおいて良かったと思います。

下関 源平合戦の地

例えばですが、北九州に行った際にこの「壇ノ浦古戦場趾」を見てきました。この壇ノ浦はかの有名な源平合戦の最終決戦が行われた地です。

歴史に詳しくない方でも知っている「義経の八艘飛び」「三種の神器の剣の水没」はここで起きた出来事です。モニュメントに書かれていることを読んでりしながらその時代のことを想像したりしていました。この水の中に草薙剣が沈んでいるかもしれないなんてなんかロマンあるじゃないですか。

また逸話では関門海峡は潮の流れが早く戦況に影響が大きかったという話もありました。それによって源氏が序盤苦戦したが潮目が変わって逆転したなんてエピソードも。実際に目で見ていると確かに流れが早く妙に納得してしまいました。


下関 巌流島

また同じ北九州エリアの話なんですが、源平時代からさらに時が進み江戸時代。近くにもう一つ有名な場所があります。それが宮本武蔵佐々木小次郎の決闘でお馴染みの「巌流島」です。

こちらは正確には「船島」といい、門司港から船でものの10分程度で上陸することができます。島には戦いの様子を表現した銅像もあるみたいです。

実際に上陸まではしなかったのですが、もはや漫画の世界、創作の世界だと思っていたものが目の前にあるってのはなかなかの驚きでした。学生時代に行ったら船の櫂を振り回し、「小次郎破れたり」とか言ってそうです。


館山 南総里見八犬伝

こちらは千葉の館山の話です。
遠くから眺めるだけしかできなかったのですが、館山城というお城がありまして、ここが「南総里見八犬伝」の舞台だったようです。言われてみれば南総なので、千葉の南側なのはそりゃそうだという話なんですが、、館山でワーケーションしなかったら死ぬまで知らなかったことかもしれません。

里見八犬伝はこの時代にしてなかなかエキセントリックな話で、ざっくり書いてあるのを引用すると

曲亭馬琴が原作の大長編小説です。 仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の8つの徳の玉を持つ八犬士を中心に、安房の里見家の興亡を描いた物語で、ヒーロー物の原点のような構成になっています。

ほぼドラゴンボールやんけって話です笑
名前だけは知っていたのですが、そんな話だとは露知らず、答え合わせというより新しい知識を学ぶきっかけになりました。


偉人の人生に触れる

ワーケーション中に学べるのは何も出来事や場所だけではありません。その土地で活躍した偉人の人生譚からもたくさんのことを学ぶことができます。

猪苗代 野口英世

郡山でワーケーションした際にちょっと足を伸ばして、猪苗代湖、会津若松エリアにも行ってみました。そこで知ったのが猪苗代が野口英世の出身地ということでした。街には記念館があったり、モニュメントや縁の地の案内がたくさんあって、その功績を知ることができます。

ちなみに会津若松のお土産として有名な「赤べこ」ですが、天然痘から身を守るために作られたという話を初めて知りました。牛の体の縞々は疱瘡の跡とのこと。諸説ありますが赤く塗ったのは魔除けの意味だったり、牛が身代わりになってくれるという意味を込めているそうです。

赤べこはただのまじないではありますが、会津地方は日本の医療にとって重要なエリアだったのかもななんて想像しながら街を歩くのも楽しいのではないかと思います。


盛岡 石川啄木と宮沢賢治

日本を代表する文豪 石川啄木と宮沢賢治を知ることができる場所が盛岡にあります。それが「もりおか啄木・賢治青春館」です。こちらは近い時代に生まれた二人の活躍を一緒に見ることができます。ここでは歴史の授業だと点で覚えてしまっていてあまり知ることができない文豪同士の交流の様子などが知れて非常に楽しかったです。

あとこういった著名な方がいるとやはり不思議と街もそれに影響を受けているようで、盛岡の街(特にこの記念館周辺)もロマンチックな雰囲気を醸し出しているように感じれたのが面白かったです。


山形 清河八郎

これはだいぶ知る人ぞ知るなんですが、、
山形でワーケーションした際に結構驚いたことがあります。

山形は幕末に風雲を起こした黒幕と言われた「清河八郎」の出身地でした。「おーい、龍馬」を読んでいる方ならご存知だと思いますが、この清河八郎は新撰組を仕掛けた人物と言われています。ですが志半ばで麻布十番で暗殺されてしまい、本人が考えていた構想も途絶えてしまいました。生きていたら歴史が変わったかもしれないと言われている人物の一人ですね。

その清河八郎と同じ清川村出身の人物が今も山形でビジネスを行っていまして、それが「清川屋」と言います。山形駅のすぐ目の前にあるおしゃれ施設「0035 BY KIYOKAWAYA」を経営していまして、その名前でピンときました。

ワーケーションの最終日に気づいたんですが、帰りにカフェで仕事してたら、ん?「山形」で「清川」?まさか?と思って調べてたらそのまさかでした。これ面白いと思うのほんとに自分だけかも知れませんが、、


神話に触れる

ワーケーションで全国各地に行くと神話にも自然と触れることが多くなります。具体的には神社や名所なんですが、なんとなく行ってみると案外深い話や聞き馴染みのある話に触れて、より一層興味が湧くことがあります。

そもそも神話ってどの話も結構インパクトのある話が多くて面白いんですよね。こういうのをゆっくり読めるのもワーケーションで時間に余裕のある旅をしているからなんじゃないかと思ってます。

鳥取 白兎神社

鳥取は出雲に近いせいか神話に関連した名所がたくさんあります。その中でも代表的な「因幡の白兎」で有名な「白兎神社」に行きました。

大国主と八上姫の間をとりもったということで縁結びとして有名なんですが、「そんないい話だったっけ?」と思って、これを機に改めて読み直してみました。

えーっと、、「うさぎロクなやつじゃねーじゃん笑 」「そもそもウサギがワニにイタズラしなければいいのでは、、」なんてことを思い出しました。

でもこうやってうろ覚えになっている話をあらためて学べるっていうのもいいきっかけですよね。そんなうんちくは置いといて、純粋にうさぎの像がたくさんで可愛いのでそれを見に行くだけでも楽しいところだと思いますよ。

青島神社

宮崎の青島を象徴する場所にある「青島神社」。ここもパワースポットとしてたくさんの観光客が訪れます。

ここにまつわる神話も古事記に書かれている海幸彦山幸彦の話はロクなもんじゃなく笑 一方的に海幸彦が可哀想な話になってます(諸説あります)。

この青島神社も縁結びが御利益と言われていますが、この話を知ると「そうはならんやろ」と感じてしまってむしろ笑えます。気になる方はぜひご自身で調べてみてください笑


産業に触れる

今までは歴史の教科書に出てきそうな話ばかりをしてしまいましたが、同じ社会の授業でもここでは地理です。ワーケーションをしながらじっくりとその地域のことを知ると日本を支えてきた産業を目にする事ができます。

倉敷 繊維産業の街

倉敷といえば美観地区なんですが、行ってみると案外繊維産業で発展した様子が見て取れます。写真はデニムの色を使ったモニュメントです。

倉敷の近くにはデニムで有名な児島があり、至る所にデニム製品を販売しています。車で行ってしまったので写真がないのですが、児島の街もたくさんの工場やショップで溢れていました。

そう考えると美観地区の川も物資の運搬のためだったり、美しい蔵も物資を格納する場所だったりするということですね。そんなことを考えながら散歩すると美観地区もただ美しいだけじゃなく、機能美でもあるんだなとより面白く感じられます。


浜松 音楽の街

浜松はYAMAHAというのはさすがに有名なので知っていました。あとエレクトーンをやっている友人がいるのでKAWAIがあるがあるのも知っていました。ですが、あのDJ機材で有名なRolandもこの浜松にあるというのは知りませんでした。浜名湖一周ドライブに行ってる途中に本社工場を偶然見つけて正直驚きました。

今自分の仕事でライブ配信の仕事もたくさんしていまして、Rolandの製品もたくさん持っています。なんならうちの会社にある一番多い機材かもしれません。

そんなRolandさんの本社を見つけて、「いつもお世話になってます」と心の中でお礼を言ってしまいました。こんな発見ができるのも面白さの一つだなぁなんて感じます。


まとめ

とりとめがない記事になってしまいましたが、
言いたいことは一つです。

「大人になってからの修学旅行めちゃ楽しい!」

今まで自分が得た知識が、点でしかなかった知識が全部つながる気持ちよさがあります。これぞ大人の修学旅行。

ワーケーションしなくてもできるじゃん、という意見はごもっともなんですが、まぁそう言わずに聞いてください。ワーケーションでもしないとこんなにたくさんの場所に行けないですよね。今の時代まとまった3日より仕事しながらの1週間の方が捻出しやすいと思うんです。そしたら現地でいろんなことが体験できる。修学旅行の本来の意味の、居住地ではない場所で見聞を広げるが実現できます!

ワーケーションされる際はせっかくなので、ワーク100%でもなく、遊び100%でもなく、学び(修学旅行要素)を数%ブレンドしてみてはいかがでしょうか。より価値のあるワーケーションができるんじゃないかと思います。

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