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早稲田大学大学院|台湾から日本へ。リモートでAI開発|札幌の長期インターンシップインタビュー

自己紹介・プロフィール

早稲田大学大学院情報生産システム研究科 修士課程  林柏宇 25歳
2023/04/05 ~ 2023/12/22(週20時間)リモートでの参加

参加したインターンシップ


台湾から日本へ

高校時代にAIに興味を持ち、機械電気工学院台湾国立台北科技大学自動化技術学科に進学しました。その後、AIについて深く学びたいという思いから大学院(修士課程)に進学し、複学位取得制度を利用して提携校である早稲田大学大学院に進学しました。

日本に対する興味は、子供の頃に見たアニメの影響で湧きました。『銀魂』を見ながら日本語を勉強したことを覚えています。

林さんの生まれ育った台湾

研究内容

現在の研究テーマは、「乳癌におけるホルモン受容体の状態に関する ER-IHC 染色全スライド画像の Allred スコアリング」です。乳癌における主要な治療法であるホルモン治療は、癌細胞表面のホルモン受容体(estrogen receptor、 ER)をブロックすることで、癌細胞の成長を抑える方法です。

ただし、治療効果を発揮するためには一定数のホルモン受容体が存在する必要があり、医師はホルモン治療を検討する際にER陽性かどうかを確認する必要があります。

ER陽性の診断では、ERを染色した画像に対してAllredスコアと呼ばれる採点システムが利用されます。Allredスコアは、陽性細胞の割合と染色の強度に基づいて0から8の範囲で採点され、高いスコアはより高いHR受容体の陽性率を示し、通常はより良好な予後と関連付けられます。この研究の目的は、このスコアリングプロセスを自動化することです。

早稲田大学の北九州キャンパス大学院情報生産システム研究科

インターン参加のきっかけ

自身の経験不足を感じたからです。以前は台湾で二年間、機械学習関連の研究や勉強をしましたが、実際の社会や仕事にどれだけ活かせるかに迷いがありました。自分の能力を試し、経験を積むために、応募しました。

業務内容

アサインチーム

機械学習チームに所属しました。少量なデータ前提の画像ソート、画像認識における洗濯マークと材料の分類、需要予測における画像の採点とレコメンドシステムの開発に取り組みました。

利用したツール・技術

開発ではBitbucketを使用し、ソースコードをチームで共有しました。AWSではS3でデータをアップロードしてSageMakerでの訓練やエンドポイントの構築を行っています。これにより、モデルの推論が容易に行えるようになりました。

Google Colaboratoryはモデルのデザインやコードのデバッグに使用し、PyTorchは、主にモデルの訓練や推論に利用しました。Hugging Faceでは訓練済みモデルをダウンロードし、目標任務に再訓練可能であり、目的に適したものを選択できました。また、画像処理にはOpenCVを活用し、基本的な処理が効率的に実現できました。

タスクの内容

・画像認識のタスクでは、洗濯マークと材料の分類に焦点を当てました。洗濯マークについては簡単なラベリングが有効であり、訓練することで高い性能が得られました。

一方で、材料についてはOCRや伝統的な画像処理手法を駆使し、材料名だけでなくパーセンテージまでのラベリング作業を効率的に行いました。

・需要予測のタスクでは、ECサイトの商品が販売されるかどうかを判断するために、画像の採点とレコメンドシステムを導入しました。バイナリ分類器を使用して商品が販売される確率を予測し、低い採点を受けた商品に対してはレコメンドを行いました。

レコメンドは事前に訓練されたモデルを活用し、画像の特徴と距離を計算して類似性を評価しました。これにより、商品の需要予測と推奨システムを組み合わせ、ECサイトの効果的な運営をサポートできます。

働いてみて

仕事上での最大の課題は、主に言語と文化に関するものでした。初めは日本語の聞き取りと読みとりに焦点を置いていましたが、日報を毎日書く必要があり、文章力に不安を感じていました。

また、異なる文化に慣れながらの人間関係で、適切な表現や失礼のないコミュニケーションにも不安がありました。

これらの課題に完璧に対処したわけではありませんが、試行錯誤を通じて克服に向けて努力しているため、着実な進歩を感じています。

林さんの業務スペース

会社の印象

機械学習チームは研究室のような雰囲気で、自由にアイデアを出し合える環境が整っています。

風通しも非常によく、プロジェクトに対するプレッシャーを感じることなく、リラックスして取り組むことができます。雰囲気がよく急かされることなく自分のペースで仕事に取り組むことができています。

今後やっていきたいこと

今回のインターンでは、機械学習エンジニアとしてさまざまな仕事に携わり、多くの経験を積むことができ、より一層機械学習エンジニアとしてのスキルを向上させたいという意欲が強まりました。

この期間中に、自身の不足をいくつか認識することができました。今後は感じた不足を一つ一つ改善していくつもりです。将来のキャリアでより良い自分を表現できるように努力します。

参加希望者へのメッセージ

アドバイスを受けながら成長することができ、自分のアイデアや意見も自由に発言できる風通しの良い環境です。そのため、やりがいを感じながら仕事に取り組むことができます。

仕事仲間とのコミュニケーションや協力が重視されており、個々のアイデアが尊重される点が特に魅力です。

インターンシップに興味をお持ちの方へ

募集要項や応募選考フローや良くある質問などの情報を長期インターンシップ募集サイトにまとめました。興味をお持ちの方はリンク先をご確認下さいますようお願いします。

以上となります。お読みいただきありがとうございました。

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