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できないこと

どうしてもわからないことやむずかしいこと、できないことは常にあって、決して故意にそうしているわけではないから、「出来るようになる」ことはとても難しい。

少し前に職場に新人の衛生士が入ってきた。
いつも通り教育係が指導して、今まで入ってきた新人たちと同じように育って頼もしくなっていくんだと思っていた。
けれど、今回はそのうちの一人の少し様子が違っていた。

なんだか上手くいっていない様子。
はじめは何でもわからないことばかりだからとみんな一生懸命指導していた。
本人も頑張っていたであろう。

ただ、だんだん周りの態度が変わってきた。
見放してきている。
どれだけ頑張っても認められることも無く、ただ苦しい状況。
お互いに。

その光景、私は知っている。

私自身がそうだった。
頑張っているはずなのに、どうあがいても上手くいかない。
認めてもらえない。
どんどんみんなから気持ちが離れていくのを感じる。

どうしたら認めてもらえるのか。
どうしたら一緒に働けるのか。
どうしたらみんなの信頼を取り戻せるのか。
どうしたら仕事を覚えられるのか。

考えれば考えるほどドツボにはまり悪循環に陥る。
知っている。
こうなるとこまで行ってしまうともう周りの気持ちは取り戻せないんだ。

今その新人はかなり苦しい思いをしているのだろう。
少し前に泣いて頑張りたいと指導係に話していたそうだ。
辛いよね。

ここから挽回するにはとにかく行動をしてみんなの話を聞いて真摯に行動していくしかないんだ。
自分自身がどう感じるかではなく、みんなが求めている事、職場が求めている事を軸に行動していく。
教育係が教えてくれたことを1つずつ思い出しながら行動していく。
難しいよね。
今まで自分の中には無かった行動だから。
でも頑張るしかないんだ。
本当の意味でみんなが認めてくれるまで。

もっと早く気づいていたら違ったかもしれない。
第三者から見るとよくわかる。
今頑張っても遅いかもしれない。
周りの気持ちがとても遠い場所に行っているように感じるから。

でもあなたの頑張り、私は知ってるよ。
少し見せ方がへたくそだから、もう少し周りからの目を気にすると良いけど、わからないなりに一生懸命なんだよね。
それの努力が今回は遅かったとしてもきっとこれからの自身の糧になると思う。

そんな話を遠巻きに伝えてみた。
本人にはまだ聞こえていないみたいだったけど、いつか伝わると良いな。

仕事をするって自分の好きなことをすることだけが仕事ではないんだよ。
どこかの組織に所属して仕事をする場合はその組織のやり方に合わせて仕事をしていくことが求められる。
だから本当の「仕事」の意味をはき違えるとなかなかうまくいかなくなる。
自分の見せ方もとても重要だよ、悲しいかな評価するのは他人だから。
どう見せたらよく見てくれるのか考えて行動しないとポジティブな評価は期待できない。

今はとても難しく感じるけれど、真摯に行動していれば不意にわかる時が来るよ。
その気持ちや行動することを忘れなければきっと「出来るようになる」よ。


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